スーパーロボット大戦 Re:Boot   作:戯龍

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 地上で降り上げられたその握りこぶしのその先の銀河の果てでは。


境界線にて

 太陽系外縁部に駐留する、人類最後の砦――地球帝国宇宙軍・太陽系外縁絶対防衛艦隊。

その旗艦たる超大型宇宙戦艦『ヱルトリウム』の周囲には、無数の艦影がひしめいていた。

かつて英国上空で散った『N-ノーチラス』の同型艦、量産型『エクセリオン』級の威容である。

 

 かつてタスマン海上空で爆散した万能潜水艦『ノーチラス』号を母体とした、第一超光速艦隊旗艦。

かのマクロスに先駆け人類初のワープに成功した『ルクシオン』には、ある逸話があった。

核となる艦橋ユニットが行方不明だったが故に、完全な再現には至らなかったという。

 

 それら超テクノロジー艦艇を複数有し、かつて世界を戦慄させた『ネオ・アトランティス帝国』。

だがその大層な名は、蓋を開ければ首領という一個人の復讐のための「道具」に過ぎなかった。

超技術力に反して組織のセキュリティは紙同然で、各国諜報員の奮闘の前にあっけなく瓦解する。

 

 しかしその結果、南極に眠る『レッドノア』と同型艦の情報が人類にもたらされることとなった。

そして、そこに送り込まれた調査団が引き起こした大過こそが『セカンド・インパクト』の真相だった。

事実は徹底的に伏せられたが噂は流れ、日本の箱根にある同型艦の調査は途中で打ち切られた。

 

 現在は『ジオフロント』計画に基づき、箱根の地下には厳重な監視体制が敷かれている。

だが、聖書にある終末が現実化する恐怖は消えない。実例なら既にバードス島にあるのだ。

狂気の天才Dr.ヘルが地下から掘り当ててしまった、『機械仕掛けの神』という最悪の前例が。

 

 「――それで、木星爆弾……バスターマシン3号の建造はどうなっているのかね?」

ヱルトリウムの観測窓から漆黒の宇宙を覗き込み、タシロ提督は背後の技術主任に問いかけた。

窓の外では、巨大なプラモデルじみたランナーから機動兵器がパーツをパチパチと切り出している。

冗談のような光景だが、これこそ極限まで工程の簡略化を突き詰めた人類の足掻きだった。

 

 「本星で多少揉めましたが、カーメン・カーメンの『遺産』を使うことで納得させました」

技術主任の報告に、タシロは「……あれか」と呟き、かつての人類の宿敵の盲執に思いを馳せる。

木星を爆破して新銀河を創るというカーメンの計画は潰えたが、人類への恩恵は大きかった。

 

 計画の余波で木星は微傷で済み、周囲に多数の地球型惑星等のコピー惑星が乱立したのだ。

地球政府はその一つ、荒涼たる惑星EI(エンドレス・イリュージョン)を囚人惑星とした。

今やそこは受刑者の子孫たちの手で、西部開拓時代のような独自の文明圏を築くまでに至っている。

 

 だが、そんな版図の拡大をあざ笑うかのように、人類は「宇宙怪獣」との戦いを強いられていた。

生体兵器らしき奴らの圧倒的な物量を前に、人類はジリ貧の戦いを余儀なくされている。

だからこそのバスター兵器群だが、適任者がうら若き乙女たちという事実にタシロは胸を痛める。

 

 「贅沢を言えん状況なのは承知しているが……奴らの『巣』を発見できたのは幸いだったな」

宇宙怪獣の全質量が巣食う太陽系中心へ、バスターマシン3号を叩き込んで根本から消滅させる。

もし失敗すれば、地球型惑星そのものを質量兵器としてぶつけるという泥沼の計画すらあった。

 

 「追い詰められた人類の足掻きを舐めるなよ。そこら辺にあるものまで徹底的に使ってでも生き残るまでだ」

そう彼が呟いたかどうかまでは定かではない。だが、窓に映るタシロ提督の横顔には、

宇宙怪獣への苛烈な決意と、人類の意地が確かに刻まれていた。




 あらすじ部分での「J9」の活躍の結果がこんな所で役に立つ事に。この世界、そこそこの量で地球型惑星等が点在する事で、ルナ・ストライク処かアース・ストライクだろうが文字通りそこら辺にあるモノを利用するという事に関してはある意味感覚がマヒしてる模様。
ユ「テラ・ホーミングしにくい星が多数あるからゆうて幾ら何でもボウリングの球扱いは外道過ぎるとは思うんじゃが…?」
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