スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
歯車王が小隕石と化して地球防衛ラインを突破できた背景には、実は電童の活躍があった。
レオ・サークルの試験運用を兼ねて電童が巨大隕石を破壊したため、
その破片である小隕石の群れに、歯車王が紛れ込むことが出来たからだ。
それはともかく、大気圏を突破して地球に降り注いだ小隕石群。
その中の一つには、ガルファの新たな尖兵「機士ウィルス」が潜んでいた。
青を基調としたその機獣は、これまでの敵とは比べものにならない強さを見せる。
「コマンド・インストール!」
普段通りギアコマンダーにコマンドを入力し、ファイナルアタックを放とうとした電童。
しかし、液晶画面には「ファイル・エラー」の赤い文字が不気味に踊っていた。
「ちょっ、これどういうことだよ北斗!」と、機械に疎い銀河が慌てふためく。
「いきなり言われてもわからないよ! とにかく今は目の前の戦闘に集中して!」
勝機を逃した二人は、焦りながらも通常の迎撃モードへと切り替えた。
「一体何が原因なんだ…? ええっと、何々? は? 嘘でしょ!?」
画面に表示されたのは『データウェポンが不在のためファイナルアタック不可』の警告。
何度見返しても、ギアコマンダーの中に電子の機獣たちの姿はなかった。
「あはは……そんなバカな。いつの間に。ねえ、銀河の方は!?」
冷や汗を流しながら銀河に確認してもらうが、結果は同じく全滅。
「「えええええっ!? 嘘でしょ? みんな逃げちゃってるぅぅぅ!?」」
かくして電童は、初出撃時と同じ徒手空拳の状態で機士ウィルスに立ち向かう。
三日月型の無人島へ誘い込み、地形と防衛軍の無人機の援護とベガの協力によって何とか撃退する。
精神的に疲れ果てて基地に帰還した二人を待っていたのは、大いにしょげ返るエリスの姿だった。
「ごめんなさい! 私のミスで、あの子たち全員逃げちゃったんです!!」
隣に立つ井上博士も申し訳なさそうに頭を下げている。
大事な日曜日を潰して研究に協力した結果がこれでは、もはや怒る気力すら湧かなかった。
「…はは、うそでしょ…」
ガックリと肩を落とす北斗と銀河。
二人はただ、言葉を失って呆然と立ち尽くすしかなかった。
遂に恐れていた事が起ってしまった。ヘテロダインが2体同時に出現したのだ。
一度の界震でドラゴンが複数現れたりする事例もある事等から、
兼ねてより懸念されていた事だがタイミングとしては最悪だった。
片方はコクボウガーが受け持つ事は確定事項としてもだ。
出現した距離が離れて過ぎていた事からもう片方はダイ・ガードが受け持つしかない。
だが、肝心のメインパイロットたる赤木の入院はまだ解けそうになく、臨場は絶望的な状況だった。
重苦しい21世紀保証の社内の空気。青山やいぶき達もどうしようもない現実に落ち込むしかない。
だが、その重苦しい空気を換える為に立ち上がった一人の男の姿があった。
「私がメインパイロットの換わりをしよう。二人共、ダイ・ガード、出動だ」
その声の主は、戦術アドバイザーとして赴任して来ている筈の城田だった。
「は?」「嘘でしょ?」まさか最初からソレが目的だったのか?そんな目線が二人から彼に注がれる。
「今はメンツや立場に拘っている場合で無い事位、君達も判っている筈だ」
相変わらずの口調でそれぞれのデスクに座っている二人を見下ろす城田。
「…免許の事なら気にする事は無い。一応私も特殊重機の免許位は取ってあるのでな」
顔がひきつる二人だが本当に大丈夫なのだろうか。と二人が思ったのも無理は無いだろう。
てっきり書類の山と格闘するだけの机上主義者かと思ってたがどうやらそうでは無かったらしい。
かくして城田の操縦でダイ・ガードはヘテロダインと向き合う事になるのだった。
うっかりブルホーンもインストールさせてた件。でもまぁ今回の件で逃げられちゃってるんである意味問題はありません。
ユ「まって何か3体程こっちに向かって来とるんじゃが!?」
キノセイジャナイと思うよ…