スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
…ほら、やっぱり捕まった。 マント姿で誤魔化していても、いつかは露見する。
ガチ勢やまったり勢とは距離を置いていた心算(つもり)だったが、
己の戦い方を観ている奴はやっぱり居るわけだ。
すれ違った少女アバターの既視感を追い、探し回っていたのが運の尽き。
マント姿の彼――クガ・ヒロトは、やけに肩を強調したヒーロー然とした
アバターの持ち主、カザミに半ば拉致される形で路地裏へと連行されてしまった。
そこには、先ほどの少女が待っていた。
情報屋から『隠しミッション』を買い取ったというカザミが、
自らが配信する攻略情報動画撮影の為の同時攻略のためにヒロトを巻き込んだらしい。
メイと名乗った先程見かけた少女は、自身が引き受けた調査のために参加を表明すると言う。
さらに、銀狐の狐耳と尻尾を持つ半獣人アバターの少年、
パルヴィーズも「ヒロトの戦い方に憧れていた」という理由で路地裏に踏み込んできた。
宙に浮かぶミッション受付画面。それを見たヒロトは困惑する。
GBN(ガンプラバトル・ネクサスオンライン)において、
NPCは『ガンダム作品の登場人物』の姿をしているのが常識だったからだ。
個人アバターの自由度は確かに高い。『ガンダム作品の登場人物』以外の姿をしている者も居る。
クラン全員が爬虫類人類の姿をしたクランメンバー全員の中身が、人間との戦いを経て和解した
人間社会に溶け込もうとしている本物の恐竜帝国の人類(モノホン)ではないかと噂されるほどだ。
だが、この依頼者はあまりにも自然だった。 まるで、本当にそこに息づいている本物の獣人のように。
『助けてください……』 切なる訴えが響き、画面が移行する。
余りのリアルさに、ヒロトが「運営に問い合わせたら?」と言い切る間もなかった。
「細ぇことはいいんだよっ!」買い取った情報が正しかった事を確信したカザミは
後先考えずに思いっきり承認画面のOKをタッチした後だった。
その瞬間。 ヒロトたち四人の視界が眩い光に染まる。
彼らのデータはGBN内部から完全に消失し、
今はまだ、誰も知らないどこかへと、強制電送されていった。
―遊び場としての『虚構』にいたはずの彼らは、その引き換えに、
残酷なまでの『現実』へと引きずり込まれていく。それはまるで、別の歪な『日常』の底で、
とある一人の少年が世界の欺瞞に触れてしまったあの瞬間(とき)のように。
けたたましい夜の街のノイズ。 聞き慣れた、バイクの排気音。
1980年代の東京という、どこまでも平穏で、どこまでも刺激的な『日常』。
だが、その男――矢作省吾の前に現れた少女の姿は、あまりにも自然で、そしてあまりにも異質だった。
画面の向こうから、時祭イヴが語りかけてくる。それは普段、テレビやスクリーンを通じて
大衆に消費されている、ただのデジタルな偶像(アイドル)のはずだった。
『お願い……助けて……』 ノイズに混じる、切なる悲鳴。
それは用意されたプログラムのセリフなどではなく、確かにそこに生きている魂の訴えだった。
その瞬間、省吾たちの生きる世界から『日常』という名の皮膜がベリベリと剥がれ落ちていく。
自分たちが生きているこの街は、本当に本物なのか。
この空は。この地面は。自分たちの記憶は。 目の前の『依頼』を受け入れたとき、
世界を包む巨大な虚像のシステムが、静かにその綻びを露呈し始める。
彼らの生死の選択肢を握る戦いはもう既に始まっていた。
最初は皆、丸いペットロボ。某特撮のゼロイドとどっちがいいんだろうか・・・
ユ「ボーリングネタ繋がりかぃっ(違います」