スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
ダイ・ガード、発進。その一報は、即座に21世紀警備保障の上層部へと届けられていた。
現地に到着している安保軍の城田志郎からは、すでに手厳しい苦情が上がっている。
だが、彼らの誇る最新鋭戦力が想定通りまったく役に立っていない現状。
上層部にとって、それはもはや嗤うに嗤えない事実だった。
唯一の救いは、ダイ・ガードが「人命救助」というお題目に忠実に動いていることだ。
たとえ自社の看板を引っこ抜いて燃え盛る観光客の車を雪かきのように強制排除していようとも。
帰社したパイロットたちを始末書の山が出迎えることは確定しているが諦めて欲しい。
マスメディアへの絵面としては決して悪くないと、彼らは高みの見物を決め込んでいた。
モニターの報道映像に見入っていた彼らの安心は、しかし、唐突に崩れ去る。
「ヘテロダインが、ダイ・ガードに向かっていくだと!?」
これまで静観していたはずの十字型ヘテロダインが、突如として肉薄したのだ。
不意の一撃を喰らい、吹き飛ばされたダイ・ガードの巨体が近くの建物へと倒れ込む。
追い打ちを掛けるように突進する敵を、へしゃげる装甲を軋ませながら両腕で迎え撃つ。
だが次の瞬間、ヘテロダインの触手が伸び、ダイ・ガードを捕らえようとした。
激しいもみ合いの末、両者はもつれ合ったまま地面へと激しく倒れ込む。
運よくマウントポジションを取ったダイ・ガードが、そのまま巨体で敵を抑え込んだ。
『皆さん、今の内に避難して下さい!』、好機と見た桃井いぶきの声が響き渡る。
現状では、ダイ・ガードの全重量でヘテロダインを縫い留めるのが精一杯だ。
会場内に取り残されていた観光客たちが、我先にと慌てて避難していく。
避難の完了を確認した赤木は、ダイ・ガードの拳を敵へ叩き込み始めた。
しかし、安保軍のミサイルすら傷付かない相手に、力任せの打撃は意味を持たない。
焦る赤木の、殴りたい気持ちは判らないでもないが、状況は一進一退だ。
ヘテロダインもやられっぱなしではなく、全力でダイ・ガードを押し退け立ち上がった。
再び組み合い押し合う両者だが、ダイ・ガードの両腕の装甲はすでに限界を迎えていた。
『赤木!そのまま押していけ!そいつを海に突き落とすんだ!!』
現場に居合わせた大杉春男課長の怒声が、パイロットたちの背中を押す。
その指示の元、ダイ・ガードは右下腕部を犠牲にしつつも泥臭く、必死に足を踏ん張り、押し切った。
こうして21世紀警備保障は、ヘテロダインの上陸阻止に成功したのだった。
東京近郊、お台場付近にある埋立地「新・夢の島」。
そこでは新学期を迎えたばかりの、とある小学校の社会科見学が行われていた。
小学3年生になった天海護もまた、友人たちと共に気楽な気持ちで過ごしていた。
だがその頃、通称「Gアイランド」の地下秘匿ドックでは異変が起こっていた。
長らく沈黙していた異星テクノロジーの塊、獅子型ロボ「ギャレオン」が覚醒する。
「GAOOON!」と咆哮し、安全固定具を引きちぎって今にも飛び出さん姿勢を整えた。
マクロスの「観察軍」とは異なる技術体系に連なるその機体は自律型のAIを備えていた。
「長官! ギャレオンが目覚めました!!」
モニターで状況を確認した整備部の牛山一男が、驚愕の声を張り上げる。
公団総裁室にいた大河幸太郎は一報を受けるや否や、秘密通路から地下へと急行した。
組織の表向きの名は、宇宙開発公団の下部組織『GGG(ガッツィ・ジオイド・ガード)』。
だがその実体は、異星のテクノロジーを有した『地球防衛勇者隊』である。
少年たちの日常の裏側で、地球の命運をかけた戦いが今、幕を開けようとしていた。
ヘテロダインが居る事でストレス値も溜まりやすい世の中かもしんないこの世界。
ユ「沈静化してた時期があるってのが怪しいのぅ。狙ってやってたんかな?」
そこは何とも・・・