スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
矢作省吾は、東京青山のハンバーガーショップで働く、どこにでもいる普通の少年だった。
あの日、友人の中川真二に呼び出されるまでは。
中川は彼が持ち出したホンダタイプの大型バイクのせいで殺されてしまう。
その真相を暴くため、そしてガーランドの通信ユニットから呼びかけてくる
時祭イヴの声に答えるため、省吾は彼女のテレビ番組へ出演を強行する。
しかし、機体に刻まれたエンブレムの文字「バハムート」を不用意に口にしたことで、事態は暗転した。
首都高速へと誘い込まれた省吾の前に、見たこともない軍の機動兵器が立ち塞がる。
容赦ない猛攻にさらされるも、人型へと変形を遂げたガーランドの力で辛うじて窮地を脱した。
省吾は恋人の友人である村下智美をバイクの後部シートに乗せ、街を疾走する。
白バイの執拗な追跡をかわした先に待っていたのは、暗闇に沈む荒れ果てた地下の巨大都市空間だった。
世界の綻びを目の当たりにし、愕然とする省吾。彼は智美の身の安全を守るため、彼女を地上へ帰した。
一人残された省吾は真実を探る内に軍のパトロール部隊と激しい交戦状態に陥る。
その最中、激しい爆破によって穿たれた大穴へ、省吾はガーランドごと吸い込まれていった。
暗黒の向こう側に広がっていたのは、息をのむような本物の宇宙空間だった。
呆然とする省吾を回収したのは、かつて高速道路で刃を交えたあの機動兵器だった。
現れたパイロット、軍の将校であるB.D.は、混乱する省吾に冷徹な事実を突きつける。
「お前たちが住んでいるあの街は、巨大AI『バハムート』が創り上げた虚飾の世界だ」
自分たちの世界は、宇宙を彷徨う巨大メガゾーン船隊の「23番艦」に過ぎないのだとも。
軍は宇宙の彼方から迫る外敵「デザルグ」の脅威から艦を守るために組織されていること。
そしてB.D.自身、欺瞞に満ちたバハムートと軍部に叛旗を翻すべく、裏でクーデターを企てていること。
省吾の手にあるガーランドこそ、その計画の過程で生み出された文字通りの「不発弾」だったのだ。
「ガーランドの件は不問に処そう」 B.D.は冷淡に妥協案を提示した。
さらに、省吾が憧れていた歌姫・時祭イヴでさえも、バハムートが民衆を統制するために生み出した
電子の偶像に過ぎないと切り捨てる。
「これ以上、世界の真実に触れるな」 容赦のない警告の言葉と共に、
B.D.は省吾を偽りの日常へと突き放すように解放するのだった。
無事帰宅した省吾だったが、智美が真実をスクープしようとした事でまた事件へと巻き込まれていく。
「ようこそ、いらっしゃいました。…『ビルドダイバーズ』の皆様。お待ちしておりました」
山の上にある遺跡。そこに立つ4人の若者たちと共に、それぞれのガンプラが実体化を果たしていく。
彼らを出迎えたのは、クエスト画面に表示されていた、あの神官のような装束を纏った獣人の姿だった。
「おい。何故俺の話を聞こうとしなかった」開口一番、カザミに詰め寄るヒロト。
「言っただろ。細けえことはいいんだよ」カザミは平然と言い返す。
「あの…ちょっと皆さん、不味いことが…」怯えたように、パルヴィーズがオロオロと声を漏らした。
「どうしたの?」一番冷静なメイがパルに視線を移して疑問を呈した。
「それが…その…今試してみたんですが、クエストのキャンセルも運営への通報も不可能なんです…」
慌てて自分達のクエスト画面を確認するカザミとヒロト。
「通信エラー…じゃないな。他の機能は生きているみたいだ」とヒロトが呟いた。
クエスト画面は進行中の表示になっている。現状考えられる選択肢は残り少ない。
(まさか……いや、そんなはずはない。そういう特殊な演出のクエストなだけだ)
ヒロトの脳裏に、ある不気味な都市伝説がよぎる。
―VRに傾倒したプレイヤーが、現実世界へ戻れなくなる。
ネットの片隅で囁かれるその噂こそが、まさにメイの追う「事件」そのものであることに、
この時の彼らはまだ気づいていなかった。
住人皆VR世界にどっぷり漬かってる状態とも言えなくもないメガゾーン組。地下の巨大都市空間に関しては描写省きましたがとある作品の舞台として機能させる予定です。
ユ「まぁ上に建ってるのが東京設定の奴じゃからなぁ。それに近いのって限られるじゃろ」