スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
ほうほうの体でGEAR本部基地へと帰還し、
ようやく電童から降りることができた北斗と銀河。
しかし安堵したのも束の間、二人に重い義務が告げられる。
「えぇ!? みんなにこのこと秘密にしなきゃいけないの!?」
「そうよ。申し訳ないけれど、GEARの存在自体が最重要秘匿事項なの」
申し訳なさそうに告げたのは、自身が副司令官であると告げたベガだ。
その言葉に、最高責任者である渋谷長官も深く頷く。
「そうだぞ。このベガ君だって、こも……あ、いや、此処のことは誰にも言えないのだからな」
「えぇー……。じゃあ、電童のパイロットは俺たちじゃなきゃダメなのかよ」
銀河が露骨に不貞腐れた声を出す。
「残念だけど、そうなの。一応、私とこの吉良国君が候補だったんだけど……」
ベガは返却されたギアコマンダーを一つ手に取ると、証明するように念じてみせた。
ピピッ、と電子音が鳴り、液晶にインストール画面が浮かぶ。
隣の吉良国進も試みるが、二人のコマンダーは、北斗たちの時のように強く輝くことはなかった。
「見ての通りよ。電童に選ばれた人間でなければ、コマンダーを満足に動かすことすらできないの」
「貴方たちが今日戦ったのは、機械帝国ガルファの先兵よ」
「あいつらの目的は……おそらく、この地球(ほし)のどこかに眠っている
『データウェポン』と呼ばれる電子の聖獣たちだわ」
「なんて迷惑な…。話し合いとか、できないの?」
北斗がもっともな疑問を口にするが、ベガはばっさりと切り捨てた。
「無理ね。あいつらは人間の命なんて何とも思っていないわ」
「少なくとも、あいつらが通り過ぎた星系は、ことごとく高度な文明を破壊されているの」
「…詳しくはまだ言えないけれど、今日はもう遅いわね。二人とも、それぞれの家まで送らせるわ」
ベガはそこで一旦話を区切ると、少し表情を和らげた。
「あぁ、そうそう。そのコマンダーは貴方たちが持っていなさい。いつ呼び出す事態になるか分からないから」
吉良国に促され、釈然としない表情のまま作戦室を後にする北斗と銀河。
自動ドアが静かに閉まり、室内には重い沈黙が降りた。
「さっきはああ言ったが…ベガ君。北斗君には、君の正体を明かさないのかね?」
「…言えるわけないでしょう。ましてや、機械帝国の真実を今のあの子達に知らせるわけにはいかないわ」
ベガは仮面の奥で苦渋をにじませ、そっと視線を落とした。
彼女自身が背負う過去の重さを察し、渋谷長官は小さく息を吐く。
「つらいな。大人って奴は……」
尚、北斗と銀河の家はそれなりに離れていたため、結局、ベガがバイクで送ることになった。
「いいんですか? 送っていただいて」
北斗が心配したのは、彼女の家(=自分の家)の方向を何となく察したからだ。
「いいのよ。これくらいなら問題はないしね。あ、そうそう、今日の君の晩御飯を当ててみせましょうか?」
悪戯っぽく告げた彼女の言う通り、自宅の食卓に並んだ晩御飯が、自分の大好物だったのは言うまでもない。
引っ越し作業をほっぽらかしてとんずらしたことも、なぜか怒られるなかった事はなかった。
(流石はベガさんだ、なんでもお見通しなんだな)そう感心していた北斗は、
目の前の母・草薙織絵が、人知れず悩ましげな顔をしていたことには気づかなかった。
因みに機械化帝国に人間の常識が通用しない事は彼らは直ぐに思い知らされる事になる。
日夜を問わず鳴りまくる基地からの呼び出し音に彼らが悲鳴を上げるまでにはそれ程掛からなかった。
ピピピピピっ!「またなのっ!?」「もう勘弁して―。碌に眠れないよぅ!!」
という訳で電童回でした。前の話と繋がってる様で繋がってなかったりするのはもはや仕様です(白目。
ユ「まぁ登場作品も多いしのぅ。所で儂はまだガレキ処理してなきゃあかんのかのぅ?(ガリガリガリ)」
うんまぁ…善処します