スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
東京湾上に浮かぶ人工島「Gアイランド」。
その遥か地下深くには、地球防衛勇者隊の要塞「GGGバリアリーフ基地」が存在していた。
中央のヘキサゴンエリアを中心に、6つの機能ブロックが結合した可変複合型深海海洋施設である。
「三段飛行甲板空母、発進! ゲートを開け!!」
秘密通路を経て本来の部署へと着任した大河幸太郎長官の号令が、司令室に響き渡る。
直後、基地の一部が切り離され、凄まじい水煙と轟音を上げながら海面へと浮上を開始した。
洋上へと姿を現した卵型の機首部分が上下に展開する。
その中央格納庫から、目覚めたばかりの獅子型ロボ・ギャレオンが、
待ちきれないとばかりに咆哮を上げて飛び出していった。
その白き機体が目指す先は、異変の中心地「新・夢の島」だ。
一方、その「新・夢の島」では、周囲の家電ゴミや巨大なスクラップを巻き込みながら、
おぞましい巨体が急速に形成されつつあった。
赤い鬣(たてがみ)を持つ不気味な馬の頭部。
それは、ゴミの山から生み出された異形のロボット――ゾンダーロボだった。
巨体の胸部には、妖しくさんざめく赤きクリスタルが存在した。
その奥底には「Z」の紋章が不気味に浮かび上がっている。
怪物は近くにいた黄土色の遊覧船を文字通り「尻尾」として取り込むと、
周囲を蹂躙しながらゆっくりと北上を開始した。
そこへ、無人の自衛隊機2機がスクランブルをかけ、猛スピードで接近する。
しかし、ゾンダーロボが漏斗(じょうご)状の右腕を展開すると、
内部の家電製品が組み合わさり、禍々しい荷電粒子砲が形成された。
放たれた一撃により、自衛隊機は交戦する間もなくあっけなく撃墜されてしまう。
すかさず後方から迫ったギャレオンが追撃を試みるが、
ゾンダーロボが展開した見えないバリアシステムに阻まれ、激しく弾き飛ばされてしまった。
だが、宇宙のライオンは怯まない。勢いよく水中から飛び上がったギャレオンだったが、
ゾンダーロボは首を180度回転させ、今度は左腕を展開する。
剥き出しになった無数の冷蔵庫群から容赦ない冷線が走り、ギャレオンを急速冷凍。
機体は身動きを封じられ、そのまま冷たい海へと水没していった。
ゾンダーロボは自らの勝利を確信したかのように踵を返すと、
再び首都へ向けて北上を再開するのだった。
所は変わって、富士山麓の遺跡発掘現場。
そこには関係者向けの食堂「ぼすらーめん」があった。
かつて甲児らと共に世界を救ったボスは、遠縁のみさとの手伝いもあり順調に店を営んでいた。
「また貴様か! 兜甲児を出せぃ!」
もはや顔なじみとなったブロッケン伯爵の恫喝を、ボスはどこ吹く風で受け流す。
「何回来たっていねぇもんは、いねぇんだわさ! とっととDr.ヘルの元に帰りやがれ!」
怒号が響く背後では、ムチャとヌケがお客を素早く店の片隅へと避難させていた。
「出さぬなら、出すまで暴れるのみ!」伯爵がお供のミケーネ兵に合図を送るが、
お互いに手の内は知り尽くした間柄だ。
「まったく、どうかしてるだわさ。前よりポンコツになってるんじゃないの?」
「黙れ! 貴様らは私の命令に従っていればいいのだ!」
ボスの嫌味に激昂した伯爵は、兵士を差し置いて自ら格闘戦を挑もうと掴みかかる。
その時、厨房から銀髪の少女が素早く飛び出し、営業妨害の男の前に立ちはだかった。
「いい加減にしなさい!『ご主人様』はここにはいないって言ってるでしょ!」
彼女の名はリサ。甲児の事を「ご主人様」と呼ぶ、謎多き美少女である。
荷電粒子砲の呼称を家電粒子砲にするべきか小一時間位悩みました。博士は家電の心算で言ったのに長官は真面目に荷電と解釈するというある意味不真面目なネタでしたがあえなく没。
ユ「まぁ例え言ってたとしても普通気付かんと思うがの?」