スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
カタパルト上で元の姿へと変形したその巨龍は、警戒する様に周囲を見回した。
そして躊躇う様子もなく、満身創痍の艦内へと足を踏み入れて行く。
「ほぅほぅ。あれがR‐1で、こっちが黒きゲシュペンスト…と」
ハガネ同様にあちこちが焦げ付き、装甲が脱落してはいるものの、
迎撃準備を整えた機体群が、やや薄暗いハンガーの奥で待機している。
「んでもって、あれがジェネラル・ガーディアン…だったかの?」
威風堂々たる武人の如き機体の傍らには、丸い盾と馬の意匠を持つ機体。
自身を阻むような壮観な並びにも、その機体は臆せず足を止めた。
『そこの不審機。こちらで誘導する、指示に従いなさい』
通信回線を通じて響いたのは、冷徹で毅然とした女性士官の声だった。
『そのまま直進した先にある四番ハンガーが開いている。そこに駐機せよ』
ヴィレッタ・バディムは、正面モニターに映る龍頭の機体を睨みつける。
あえて高圧的な態度を取る事で、正体不明の不審機の出方を彼女は窺っていた。
周囲に稼働可能な格闘機を配備してはいるが、一瞬の油断も許されない。
「了解したのじゃ。誘導感謝する」と短めな返答が通信回線から返る。
再び歩を進めていくその後ろ姿を、龍虎王も密かに見守っていた。
だが不審機は特に気にする様子も無く、四番ハンガーの前へ辿り着く。
「んでは、お邪魔するのじゃ」と彼女の軽快な声がスピーカーから流れた。
ぐるり、と鋼鉄の尻尾を器用に巻き込みつつ、バックでハンガーに入る。
ヴィレッタは(ゲン担ぎもしないとはな)と、その不敵な態度を評した。
先程から艦内のラボが騒がしいが、あの男なら格納庫へすっ飛んでくるだろう。
警戒に越した事はないが、素直に指示に従う姿勢は評価に値した。
進入がスムーズなのは、怯えてないのか単に感覚が麻痺しているのか。
オートパイロットの可能性もあるが、それにしても妙な落ち着きだった。
月面上での戦い方は素人に毛が生えた程度の嗜みに見えたが、
相手は超闘士。例え建機カラーで機械の尻尾が生えていようが、その力は計り知れない。
下手に怒らせてスパナ一本でハガネを解体され始めたらたまったものではない。
格納庫の扉が完全に閉まり、内部が空気で満たされ始める。
機体の洗浄や危険物の精査が終われば、ようやくパイロットの姿を拝める。
…ピピ。と電子音が鳴り、不審な物質も見付からず結果はオールグリーンだった。
『こちらの検査は終了した。機体から降りたらそこで待機しているように』
ヴィレッタはマイク越しに指示を飛ばしつつ、相手の出方を待った。
機体の胸部装甲が展開し、露わになったコックピットハッチが開いていく。
中から現れたのは、ごく普通のパイロットスーツを着込んだ人物だった。
だが、その小柄なシルエットはどう見ても子供のそれでしかない。
遮光用シールドを下げたままのその姿に、ヴィレッタは呆れ、そして感心した。
「一応、警戒はしているということか。だが、それにしても幼すぎる」
低身長の大人か、それとも本物の子供か、ヴィレッタは考察を巡らせる。
その視線を尻目に人物はタラップに乗り、トントンと格納庫の床へ降り立った。
『その横に人間用の防疫用設備がある。ディスプレイの指示に従いなさい』
ヴィレッタは冷徹な声をスピーカーから響かせ、冷たく釘を刺す。
『くれぐれも、外の世界の埃を艦内に持ち込まんようにな』
その小さな不審機のパイロットは、小さく肩をすくめてみせた。
反論する素振りもせず、大人しく設備の前に立つと
彼女は丁寧に宇宙服の埃を落とし始めるのだった。
「…主のぅ。も少し余裕を持って投稿する様にしたらどうじゃ?せめて2日に1話づつとか」
反省してますってば。尚ガ〇レオンネタぶっこみましたが本作では登場しません。