スーパーロボット大戦 Re:Boot   作:戯龍

50 / 61
馬繋がりじゃありませんよ(ぇ


伏竜達

 GGGサポートビークル、氷竜と炎竜はその変形機構の複雑さ故なのか、

ビークルモードからの変形も儘ならない状態に陥っていた。

麗雄博士の分析によると彼ら独特のシンクロシステムが仇になっているらしい。

 

 「oh…。機構も役割も違う事でお互いのテンションが上がらないという事でしょうか?」

研究部のスワン・ホワイトが素朴な疑問を呈する。

「多分な。起動した時点でお互い兄弟という認識を持っとるし、人工知能も奥が深いわい」

 

 変形さえ出来る様になれば次のステップである「左右合体」が可能となる。

青と赤のロボットが逆立ちする形で合体する事で成り立つそのロボットの名前は「超竜神」。

GGGに於いては専用ツール、イレイザーヘッドを扱う事の出来る唯一の存在である。

 

 「この間の馬の頭部を持つゾンダー…EI-02の素体の素性が割れました」

諜報部オペレーター、猿頭寺耕助から報告が上がる。

「元建設業者の小宝山金蔵。都庁絡みの不正入札で会社が潰れ、ホームレスになってました」

 

 「どうやら一発逆転を狙って競馬で大穴を狙ったらしいですが、それも失敗だったみたいですね」

画面の向こうではすっかり大人しくなってしまった彼と共に彼の経歴と競馬場が表示されている。

「馬か…。あのゾンダーロボの頭はそれが反映された物という事だな?」と大河長官が確認する。

 

「おそらくは。今は素直に取り調べに応じていますが、肝心の部分になると記憶が曖昧らしくて」

謎の少年が施した「浄解」とやらはゾンダー化は解けても心のケアまでは診てはくれないらしい。

だが、ゾンダーに狙われる人の精神傾向さえ掴めれば、相手の狙いも分かるというものだ。

 

 だが彼らは知らない。地球に潜むゾンダーの狙いが唯の時間稼ぎに過ぎないという事を。

「それと、例の少年ですが、何とか足取りが掴めました。今、諜報班が総出で自宅に向かっています」

麗雄博士「おぃおぃ。幾ら何でもやり過ぎじゃないかのぅ?今度こそ逃げられるぞ?」

 

 

 アルゼナル地下の牢屋の前で司令官のジルを見送った後、甲児は竜馬の牢の方に向き直った。

「よぅ竜馬、この騒ぎだ。流石に起きてるよな? 甲児だ。久しぶりに面会に来たぜ」

檻の向こうの暗がり、その寝床で寝転がっているだろう友人に声を掛ける。

 

 ガルル、という擬音が似合いそうな剣幕で、隣の房からアンジュが牙を剥いているが、あえて無視をした。

元皇女ともなればどこかで顔を合わせている可能性も無くはないが、面会時間は限られている。

「聞いてるよ。隣が元気そうなねぇちゃんで何よりだ」

 

 のっそりと起き上がってきたのは、相変わらず模範囚を演じているという証拠だった。

能ある鷹は爪を隠す。あえて動作を鈍くすることで、自分を無害だと思わせる。

かと言って、それが単なる「フリ」ではないことも、長い付き合いのある甲児にはよく理解できた。

 

 だからこそ、甲児は竜馬が早乙女博士を殺めたという結論に納得がいかなかった。

ミチルさんの事だって同じことだ。何か裏があることくらいは察しているのだが。

そんな甲児の内心を見透かしたように、竜馬が鼻で笑う。

 

「そういや甲児、弓弦之助博士は元気でやってるか?」

「あぁ、今は娘のさやかさんに所長の座を譲って、悠々自適の毎日を送ってるよ」

何気ない甲児の返答だった。だが、それを耳にした瞬間、隣の房のアンジュがぴたりと動きを止めた。

 

「お前が所長になるって話は無かったのか?」と竜馬が核心を付くかの様に訪ねてくるが、

「よせやい。俺がそんな柄じゃないことは、俺自身がよく知ってるよ」甲児としては苦笑いするしかない。

「…なぁ。お前たちの親兄弟というのは、仲がいいのか?」

 

 二人の会話を遮るように、アンジュが口を挟んできた。

檻の隙間から覗くその瞳には、侮蔑とも、あるいは羨望ともつかない色が混じり合っていた。




 組み上げた際にビークルモードにしちゃったのか、変形させたらロボになれなくなったのは知らないけど、作戦実行中とかでなくて良かった案件だったかも知れない竜兄弟。
ユ「まぁ動作確認位は実際にやらせんとあかんじゃろうしなぁ」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定