スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
ゴウザウラーと、歯車王が『巨大改造』を施した機械化獣との戦いは幕を閉じた。
例え敵の能力が3倍に跳ね上がり、全身がトゲトゲしく凶悪化していようとも関係ない。
苛立ちが頂点に達していたザウラーズの面々にとって、そんなものは些細な問題だった。
理由は全員「早く家に帰って寝たい」という、ただそれだけである。
しかし帰宅するにはまず学校へ戻らねばならず、その必死さはさながらRTAのようだった。
「おのれ、覚えておれよ!」と脱出する歯車王こそ取り逃がしたものの、戦いは一区切りついた。
居残っていた中島先生が武田長官を必死に説得し、大人側の段取りもなんとか取り付ける。
子供達は防衛隊の要請に基づき、「家を抜け出して協力しに来た」という名目にしたのだ。
結果、子供たちは防衛隊のトラックに分乗し、揃って帰路に就くこととなった。
「ったく。何故この私自らが、彼らの親どもに頭を下げに行かねばならぬのだ」
学校の敷地内から撤退していくジープの特等席で、武田長官がブツブツと文句を垂れている。
だが、夜遅くに子供を保護する大人の責任として、ここは諦めてもらう他ないだろう。
校門から中島先生が防衛隊の車列が坂を下っていくのを見守っている。
十分に距離が開いたのを見計らって、今は唯の校舎に戻った学び舎を振り返ると
ペコリ。と一礼して自転車に跨ると一人、家路に付くのだった。
その上空には静かに空を往く龍頭のグルンガストの飛竜モードの姿があった。
星見町の復興は地元の業者達に託し、南西の富士山の方角への方向へと飛んでいく。
地元TV局のパラボラアンテナからは半透明の一角獣が名残惜しそうにその機影を見送っていた。
東京に戻ったダイ・ガードであったが、一息付くまでなく、
次なるヘテロダインの出現に備える事になる。
今度の相手は海月のお椀状をした空中浮遊型のヘテロダインである
だがこのヘテロダイン、底面に当るだろう部分を常に進行方向に向けており、
一定のチャージ毎に地上に向けてビームをぶっ放すという極めて傍迷惑な性質を持っていた。
唯一の救いはふよふよと一直線上に北上を続けているという点であろう。
「背後がガラ空きなのはいいけど、どうすんだよあんなの。こっちに飛び道具なんてないぞ」
青山が苦言を呈するがこちらとて仕事である。何とか引き摺り降ろせなくては苦労はしない。
かと言って放って置けばその内痺れを切らした国連がまたOE兵器でも引っ張り出しかねなかった。
「都庁に現れたっていう黒いロボットでも協力してくれればいいんだけどね。赤木君、どうしたの?」
いぶきが機体の首を振ってキョロキョロさせだした赤木の不審な動きに気が付いた。
「いやぁ、何か投げ付けられそうな物が無いかと思ってさ」看板やら木やら品定めしてるらしい赤木。
「あのなぁ。遊びじゃないんだぞ?だいた「ヘテロダインに高エネルギー反応!」」
青山が見上げれば今にもビームをぶっ放しそうになっているヘテロダインの姿が見える。
駄目元だったが赤木が始末書と引き換えに足元の車を掴むとその背中に投げ付けた。
ぐにゃり。と曲がったヘテロダインの光点が消えた。「あいつ、背中が感じるみたい!!」
「あそこが弱点かっ!!」「またエネルギーが溜まってく!駄目だわ、このままじゃ!!」
だが赤木は未だ諦めては居なかった。「青山!出力全開!!始末書も追加だ!」
彼の操作でダイガードが右腕で左腕下腕部を関節部から無理やり引っこ抜いた。
「正義の鉄拳、受けてみよ! ロケット・パーーンチ!!」
投擲の要領で投げ付けられた元左腕は狙い違わずヘテロダインの急所に直撃し、見事相手を破砕したのだった。
中島先生にご注進しに行ったのは誰だったのか(棒。
ユ「まぁこういう絡みもアリじゃよな」