スーパーロボット大戦 Re:Boot   作:戯龍

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事件現場が交錯します


首都高の攻防①

 機械化帝国の歯車王に付き従う従者ロボ、ギーグ。

シルクハットを被った小男のような姿をした彼の任務は、地球の「壊れた道具」を探し出すことだ。

だが、折角見つけ出した洗濯機や置時計の機械化獣ではゴウザウラーには到底敵わなかった。

 

 どこかに都合よく手頃な廃品が落ちていないかと、ギーグは目を皿のようにして探すが空振りばかり。

人間側も学習し最近は廃品の管理を徹底し始めていた。ギーグはその事実にまだ気付いていなかった。

そんなギーグの横を、一台の市バスが定刻通り、通り過ぎていく。

 

「ん? あの乗り物……。どうやら壊れかけている匂いがしますでゲスね」

誘われるように付いていくと、バスが停留所に停まった。そこへ3人の少女たちが乗り込んでいく。

ギーグも何食わぬ顔をして、そのバスへの乗車に成功した。

 

 ザウラーズの「泣き虫三人組」こと、春枝、クーコ、結花の3人は、

そんな不審者の存在にはつゆ知らず、最後尾の席に仲良く座っておしゃべりを始めた。

そのすぐ横に、澄ました顔のギーグが腰掛ける。お互いに正体を知らないため、特に気にする様子もない。

 

 やがて市バスは一般道から高速道路へと入った。彼女たちの目的地は渋谷である。

「また渋滞? ほんと、よく混雑するわね、この路線」

春枝がため息をついた。その隣で、ギーグがひょいとシルクハットを外して挨拶をする。

 

 露わになった機械剥き出しの頭頂部を見て、結花が小さく悲鳴をあげて怯えた。

その時―『ドガーーーン!』と、凄まじい破壊音がバスの進行方向から派手に鳴り響いた。

「きゃーっ!?」「いやーっ!」「ふえーん!」3人が悲鳴を上げお互い抱き合う。

 

 激しい衝撃とともに、破壊された車の部品が雨のようにバスへと降り注ぐ。

さしものギーグも予期せぬ事態に目を白黒させたが、その視線は遠方でうごめく

「巨大な機械の塊」を素早く捉えていた。

 

 日常的な渋滞に強烈なストレスを溜め込み、ゾンダーメタルを植え付けられた運転手。

それを素体としたゾンダーロボ『EI-06』が、みるみるうちに巨体を生成していく。

上半身は不気味な人型、しかし両脚に当たる部分は巨大なロードローラー。

 

 それが周囲の車を巻き込みながら、こちらへ向けて暴走を開始した。

「うわぁ、駄目だ!バスが故障して動けない!!このままじゃ巻き込まれる!」

市バスの運転手が悲鳴を上げる。それを見たギーグの目が怪しく光った。

 

 「それは僥倖…! 代わりに私がこのバスを直して上げるでゲス。

ただし 機械化獣として、でゲスけどな!」悲鳴を上げる乗客たちを乗せたまま、

バスから鋼鉄の手足が生え、禍々しい機械化獣へと変貌していく。

 

 その、わずか数十台前方の車列。

破壊された陸橋の上で、天海護や学友たちを乗せた観光バスが立ち往生していた。

EI-06が移動しながら周囲の車両を取り込み、重量を増した煽りを受けて、

道路が崩落し移動不可能に陥っていたのだ。

 

 (僕のせいだ…。僕が遊びに夢中になっていたから!)

バスから避難し、崩れた道路を前に愕然とする護。 先日のEI-05迎撃作戦の際、

GGGの作戦から置いてけぼりにされたことを、護は少し恨めしく思っていた。

 

 (どうせ気のせいだ。誰もとりあってくれない)

その思いから、EI-06の予兆(ゾンダーの気配)に気づいていながら、

報告を怠ってしまったのだ。今更ながら激しい後悔を護を襲う。

 

持っていたGGGポケベルも見当たらない。

「どうしよう…このままじゃ、みんなやられちゃうよ…!」

困り果て、絶望しかけた護の耳に、空を切り裂き迫り来る猛烈な駆動音が聞こえてきた。

 

      『ザウラー・フォーメーション!!』 

 

混沌とする戦場へ、3体の恐竜メカが今、力強く舞い降りてくる。




 バスの機械化獣とEI-06の発生場所がほぼ隣接してるというクロスオーバーならではのある意味恐怖の公演となりました。
ユ「のう、主よ。下手するとゴウザウラー取り込まれんかの?」
踏み潰されなければ多分大丈夫…かも?(ぉ
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