スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
一方、GGG基地内ではサテライトシステムによって漸く護のポケベルの位置を掴んでいた。
「護君の居場所が特定出来ました。現在、EI-06とバスの機械化獣に挟まれた地点に居ます」
諜報部オペレーターの猿頭寺耕助がメインオーダールームのメインモニターに簡易地図を映し出す。
「なんだって!?てっきりサボってるとばっかり!…あ、いや、すまん。」
火麻参謀は当初護がサボっていると決めつけてたが、危機的状況の渦中にいるとなれば認識を改めるしかない。
ジト目で大河長官に諫められ、素直に反省して謝る事が出来るのが彼の美徳でもある。
だが、ゾンダーロボと機械化獣。似て非なる存在とはいえ事態の重なり具合はかなり深刻だった。
「よもや、共同戦線を張っている訳ではないだろうな。偶然にしては出来過ぎだ」
大河長官が思わず呟くが、2体とも「車」が素体となれば、勘繰るなと言う方が無理だ。
『長官、提案があります。我々の出撃の許可をお願いします』
エリアⅥ・三式空中研究所から事態の推移を見守っていたらしい氷竜から要請が入る。
「しかし、今のままでは君達はシステム・チェンジすら出来ないんだぞ?」
サポートビークルとしての性質上、彼らは救命活動に対して極めて積極的な参加意欲を見せる。
実際、EI-04戦の裏では彼らの出動意欲を押さえる事に開発現場は四苦八苦していたらしい。
『この際、ビークル・モードのままでも構わない!俺達にも出動許可をくれ!!』
じれったそうに炎竜が通信に割り込んでくるが、最終決定権は大河長官にある。
「もうじきギャレオンが現場に到着する。ゴウザウラーも対応してくれてる様だがサポートは必要か…」
「…了解した。二体とも無理はするんじゃないぞ。炎竜、氷竜、ライドモード・出撃承認!!」
首都高速上。EI-06が道路に沿って南下しつつある今、
護よりも南側にその3体の内、ランドステゴとサンダーブラキオの両機が
ホバー機能で振動を最小限に抑えつつ、軟着陸を決めるのが護にも見えた。
ザウラーメカが見据えるのは、ギーグによって機械化獣と化した市バス。
そのフロントガラスからは中に閉じ込められた乗客達が複数見えている。
「くそっ。汚いぞ!機械化帝国!!バスの乗客を人質に取るだなんて」
拳一がマッハプテラの中から吠える。教授こと小島尊子が注意喚起を施した。
『春枝、クーコ、結花達3人の事も忘れないで下さい!今は正体はバレてませんが、
もしも中に居るギーグって奴に身バレしてしまったらもっと大変な事になります!』
「それと、向こうのロードローラーモドキの接近にも十二分に気を付けて下さい。
あいつは対象を踏み潰す事で踏み潰した相手をその身体に取り込む性質を持っているみたいです」
教授がロードローラーに踏まれた自動車が同化していく様をモニター越しに確認する。
「わははは。何故か知らんが、奴らの動きが鈍いでゲスね。人質がこんなに役に立つとは」
配線に絡まれ碌に身動き出来ない乗客達の横で上機嫌なギーグが嗤う。
ゾンダーの思惑は知らないが、あの程度のロボに踏まれた程度で機械化帝国自体は潰れる事もない。
「わ、私達が何とかしなきゃ。」春枝が呟く。ある意味特等席に居る彼女らからは
バスの機械化獣に苦戦するザウラーメカ達の奮闘ぶりが痛い程判るのだ。
機械化獣にホイールアタックや排気ガスを浴びせられても諦めない彼らの戦いぶりに乗客達も奮起し始める。
「助けてぇ!」護は全員が逃げた筈の観光バスの中から漏れ聞こえる声に気が付いた。
見上げるとドアの隙間から親友の初野華が助けを求めていた。「華ちゃん!?」
グラグラと不安定に揺らぐバスから今にも落ちそうな彼女の足元へと彼は急いだ。
運が悪ければヒロト達も事件に巻き込まれてたかも知れませんが、今回はパス…。
ユ「まぁ仕方ないわな。現状ではどう頑張ったってガンダム系を現場に出せんし」