スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
防衛軍の車列はようやく第7埋め立て地に到着した。
ある意味保護カーゴという名の魚篭に入ったガワンが闇雲に暴れまわる様な性格では無かったのも幸いした。
「呑まれた真琴の居場所が特定出来ないですって?」せいあが困惑するのも無理はない。
もはや着ぐるみ以上の大きさになってしまったガワンの胃の場所等、
誰にも判らなくて当たり前だが似た生物も居ない事も手伝ってスキャンでの特定は困難だった。
このままでは折角調達した特殊鋼弾を撃ち込む事すら出来ないだろう。
射手自体はマクレーンが担当する事に。彼のクレーン砲の砲口に装着した特殊鋼弾を発射する形だ。
「現在の時点でガワンの装甲は極めて堅固です。柔らかくなるとすれば進化の時を狙うしかないでしょう」
単なる攻撃だけでなく、輸送の際の振動ですら進化の糧とするガワンに対処出来る術は少なかった。
「あの。僕のサイズなら今のガワンの中に入れると思うんだけど、それじゃ駄目かな?」
勇太からの提案にブレイブポリスの面々が驚愕した。「ボス、一体何を!?」
「せいあさんの弟さんを助けるんでしょ?僕がガワンの中で警察手帳を使えば居場所を特定出来ると思うんだ」
「ですが危険です」マクレーンも反対したが、勇太の意思は固かった。
「大丈夫だって。僕だって防疫用のノーマルスーツを着込めばそう簡単には溶かされないよ」
かくしてデッカード達でガワンの行動を誘導しつつ、勇太の丸呑み作戦が決行された。
胃の部分だと思われる部位に到達したら、光源となるフレア弾を中で使用し探索する。
後は先に呑まれた真琴の防疫用ノーマルスーツの耐久力に掛けるしかない。
「頼んだわよ。小さな勇者。…私はもう一つだけ宇宙開発公団に掛け合わなければならない事が出来た様だ」
彼女が見つめる指揮車のモニターの中ではEI-06を抑え込むガイガーと
現場に駆け付け人型へと変形を果たした青と赤の勇者達が
今しもガイガーの元へと馳せ参じる姿が刻々と映し出されていた。
「時間が無い。あのゾンダーとやらの後処理に間に合えばいいのだが…」
彼女の脳裏には、市街地で爆散したEI-04の姿が克明に焼き付いていた。
「…ゾンダーの破壊を待ってくれ、だと?」
宇宙開発公団の窓口から回されて来た通信を聞いた大河長官は、思わず眉をひそめた。
せいあ自身は宇宙開発公団の裏の顔がGGGだとまでは知らない。一種の賭けだった。
「無理を承知で仲介を依頼したい。あの白いロボットに攻撃を控える様頼んで貰えないだろうか…」
「…なるほど、ゾンダーの破壊エネルギーでガワンを滅却処分するという事か」
現場の司令官としてのせいあの気苦労を察しつつ、大河長官は彼女の苦肉の策に乗ることを決めた。
「…出来るかどうかは判らないが、現地の知り合いを通じて、何とか渡りを付けてみよう」
大河は通信を切ると、麗雄博士の方へと向き直り、彼女の立案した作戦内容を説明する。
「…防衛軍も大変じゃな。ディバイディングドライバーも調整中で使えん現状ではその策に乗るしかなかろう」
結果として、この通信がガオガイガーを絶体絶命の危機から救う事となった。
「長官、攻撃を下手に加えないというのは正解です! 奴の両脚はガソリンで満タンです!!」
諜報部オペレーターの猿頭寺が、集めた情報から素体となった車両の特定結果を叫んだ。
「何だって!?それじゃあいつは走る爆弾だって言うのか!」火麻参謀が画面越しにEI-06を仰ぎ見た。
「…やはりタンクローリーを取込んでおったか」
麗雄博士は、敵が仕掛けた最悪の罠に冷や汗を流した。フォークバケットアームという
ヒントを見逃していたら流石の彼も敵の仕掛けた罠を見抜けなかったかも知れなかった。
事件の最初の頃に一回爆発しちゃってますが多分取り込む際に失敗したからか、作戦の一環だったと思われ。
ユ「思い込みを期待したのかも知れんと言う訳じゃな」
さて。問題は後始末をどうつけようか・・・
ユ「決めて無かったんかぃ!」