スーパーロボット大戦 Re:Boot   作:戯龍

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ジェイデッカー回です


胸に虎を抱けし者

 ガラパゴス諸島付近にある建設中の軌道エレベーターでその事故は起こった。

必要な機材を上空へと運ぶエレベーターチューブの一基の上部が剥落し倒壊を始めてしまったのだ。

姿勢制御用ロケットモーターの設置や接合部分での切り離し撤去作業が早急に進められた。

 

 だが、最上部付近の残骸が日本側にまるで狙いすましたかの様に落下する可能性が出てしまう。

バルキリー等の航空戦力での空中破壊も行われる事にはなったものの頭数が足りそうもなく、

ブレイブポリスにも出動要請が出される事となる。

 

 くしくも警視庁のブレイブポリス前では

ビルドチームのマクレーン、パワージョー、ダンプソンらの合体形態でもある、

建設合体「ビルドタイガー」のお披露目会が予定されていたのではあるが…

 

 3体とも合体形態にまでは変形出来たものの、ものの見事に失敗した。

合体失敗経験のあるデッカードに彼らは合体の秘訣を聞きに行くも、

「…その時、私は勇太の事しか考えて無かった」と言うばかりで要領を得なかった。

 

 それだけでは駄目だったと彼らから相談を受けた開発設計主任の藤堂としての見解としては、

「個性を獲得した結果、3体の中での勇太への優先度がそれぞれ異なるからではないか?」

と言う物であり、建機としての性質も手伝ってるのではないか?というアバウトな物だった。

 

 冴島総監は「うーむ。デッカードにあって、君達に足りない物…そうか。七曲町民との触れ合いだ」

とデッカードが行った任務と彼らの任務の違いに思い当たる。

かつてドサ廻りと称して勇太とデッカードに命じた顔見せを彼らはまだやって居なかった。

 

 かくして3体それぞれに街でのドサ廻りが命じられる事になる。

GGGの炎竜と氷竜が変形に手こずったシンクロ同調システム程ではないものの、

3体の異なる仕様が合体を阻害しているというのであれば同伴は無意味だろうと考えたからだ。

 

 こうして、マクレーンはガワン事件での弟の件で気落ちしている尾上せいあの元に行き、

パワージョーは行先に困って勇太の通う学校へと突撃した結果、子供達と騒ぎを起こし、

ダンプソンはルポライターの君塚綾子の足代わりに街を駆け巡らされる羽目となったのだが。

 

 「…時期が悪かったな。グレートマジンガーもDr.ヘル対策で出払っている最中だそうだ」

まさかそのグレートがDr.ヘルの手中に落ちている状態だとは知らされていない冴島総督が渋い顔をする。

他のスーパーロボット達も早乙女博士の反乱宣言で厳戒態勢だったりと都合が付きそうにない。

 

 「能力を考えれば彼らの合体形態である『ビルドタイガー』でも確かに対処自体は可能だろうが…」

民間業者に頼む。という選択肢もあるにはあったが公共性の高い作業だけに反対の嵐が巻き起こってるらしい。

「宮仕えも大変だな。仕方ない。GGGのやり方に倣って彼らを直接現場に投入するしかあるまい」

 

 かくしてぶっつけ本番で空中での『ビルドタイガー』へと合体変形を成し遂げた

彼らの奮闘によって無事エレベーターチューブの残骸はこっぱ微塵に破壊された。

「何故、胸に虎の顔が付いているんだっ!?」警視庁で中継映像を見ていた東福総監が思わず叫んだ。

 

 「…それは、かっこいいからだ!!」合体シーンを見逃して悔しがっていた冴島総監が叫び返す。

藤堂主任が「一応あれは飾りではないから安心してくれ」とついでにフォローしてくれたものの、

明らかに趣味機体と化し始めたビルドタイガーの仕様に東福総監が頭を抱えたのは言うまでもない。

 

 「…おい。もしやと思うが彼らにはまだ強化形態とかあるとか言うのでは無いだろうな!?」

藤堂主任と冴島総監が露骨に目を彼から逸らしたのは言うまでもない。




 主人公機に混ざって貰おうかとも思いましたがスパイラル・アタック見たビルドタイガーが真似しそうなので止めときました。
ユ「タイガーなんちゃらな技うっかり派生させても良かった気もするんじゃがのぅ・・・」
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