スーパーロボット大戦 Re:Boot   作:戯龍

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微睡みの竜が目覚めます


復奏

 春風小6年2組の委員長の石田五郎には悩みがあった。

級友達が皆それぞれ個性的なのは既に承知はしていたが、

ホームルームさえマトモに機能出来なくなるとは彼にとっても想定外ではある。

 

 原因は判らないでもないのだ。身近で起こる数々の難事件。

機械化帝国と一文字違いの機械帝国だかという連中の活動もさる事ながら、

ヘテロダインとかドラゴンだとか勇者警察だとか黒いロボットとか話題に欠く事のない現実。

 

 あのDr.ヘルとかいう希代の犯罪者まで復活する様な世の中だ。

終末論者や陰謀論等と言った極端な思考を持つ者が出てこない方がおかしい。

巷の噂では謎の予言者とやらが各地に現れ不吉な予言をしまくっているらしいとかまで聞く。

 

 「あぁもう、いい加減にしろ!俺は今日限り委員長を降りる!!」

それは言うなれば彼なりの悲鳴であり、誰か止めてくれるだろうという希望的観測に基づく物だったのだが。

彼の予想を裏切り、級友達は「次の委員長は誰がいいか」と盛り上がる始末。

 

 そんな折、一機の報道ヘリが故障して春風町付近の山中に不時着した。

出雲銀河の父、報道記者の出雲源一以下乗員達は何とか無事であったものの、

そのヘリをギーグが見つけて機械獣へと改造してしまう。

 

 むくれたままの五郎の操縦するザウラージェットで駆け付けたザウラーズではあったが

相手は小型な上にヘリとしての特性を持っていた為に意外と苦戦する事になる。

「相手もやりますね。無人兵器であるゴースト程ではないのでしょうがあの機動性は目を見張る物があります」

 

 敵の仕様に関心する教授だったが無人の向こうに対してこちらは多数の人数の乗る有人機である。

機動性云々の前にクラス全員の息が合わなければ追い付く事も難しいだろう。

善戦する機械獣に気を良くしたギーグの連絡によって駆け付けた歯車王はそれを巨大改造する。

 

 「わざわざ向こうから的を大きくしてくれたんだ。これなら楽勝だぜ!」

拳一は敵の作戦ミスだと決めつけるが、巨大機械獣は改造前の約3倍の能力をもつ事を忘れていた。

瞬間的な加速速度はマッハ6にも相当し、ますます手が付けられなくなってしまう。

 

 

 「界振」によって現れたドラゴンと戦う、アルゼナルの最前線。

そこには、科学要塞研究所の「イチナナ式」で構成された援軍と、

新たに伊豆基地から飛来した機動兵器群が、パラメイルの攻撃を支援すべく展開していた。

 

 機動力こそパラメイルに劣るものの、その堅固な装甲は強固な盾となり得る。

そこにあるのは、ただ空を護る守護者としての矜持のみ。

彼らにとって、護る対象が「ノーマ」であるかどうかなど関係なかった。

 

 中には、ドラゴンという機動兵器以上の怪物と戦えることに存在意義を見出す者もいるだろうが、

それはそれだ。彼らは、パラメイルから放り出され、虚空へ投げ出された「ノーマ」であっても、

機動兵器の手を差し伸べて迷わず救い上げる。

 

 ジルとしても、手持ちの駒たる彼女たちの練度を上げる必要性は理解していた。

なにより、彼女たちの生存率を少しでも長く維持できる現状は、願ってもない状況であった。

無論、救助された者たちの給料からはその分の費用が差し引かれるが、支援を強要しているわけでもない。

 

 アルゼナルという隔離された軍事基地だからこそ成立する光景。

本国のような極端な思想に染まった社会では、決して有り得ないであろうその歪で優しい光景に、

どれだけ自分が救われたのか―彼女は誰にも気づかせない。

 

 ジルは義手の右手をきつく握りしめ、目の前の光景をその目に焼き付ける。

錆びだらけになった、かつての己の愛機。それに跨ったアンジュが己の指輪を嵌め、

操縦桿を強く握り込んだ瞬間、その飛竜は微睡から目を覚ました。




 本国の部隊なら兎も角最前線じゃ差別なんぞに構ってられないと思うんですよね。科学要塞研究所よりの戦力なら尚の事。マジンガーZの量産型だからそりゃ硬いよね。って話にもなるんですが。
ユ「まぁ相対する相手が同じ空の敵とかいう共通点もあるんじゃろうけどもな」
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