スーパーロボット大戦 Re:Boot 作:戯龍
結局、ガドヴェドのボケ爺は最後まで鉤爪の居場所を言わずに逝っちまった。
「地獄で待ってる」なんて抜かしてたが、ヨロイ乗りになった時点で確定だろ。
俺らみたいな存在はヨロイと一蓮托生。壊れたらそれで終わりってわけだ。
しょうがねぇから、ウェンディを連れて次の目的地へ移動している。
空へ飛び去ったヨロイを追うだけで、奴がどこへ行ったかは知らねぇがな。
……ちなみに、アイツの名前を呼ぶつもりは、まだない。半分は嘘だけどよ。
そうして辿り着いたのは、でっかい川に架かる、これまた長大なでっかい橋。
「ブリッジシティ」という交易の街なんだが、なーんか、きな臭い匂いがする。
そこで出会ったのは、俺を「二日酔いのヴァン」と呼ぶスタイルのいい女だった。
「あら、可愛いお連れさんね? その子の名前は?」と気軽に声をかけてくる。
「知らん」と返せば、ウェンディは頬を膨らませて自分から名乗っちまった。
相変わらず危機感のねぇ奴。あいつの長い名乗りなんて、俺には覚えきれねぇし。
「カルール・メンドゥーサ。人呼んでカルメン99よ」
そう短めに明かした彼女の奢りで、宿の食堂に出てきた料理に香辛料をぶち込んだ。
二人の顔が引きつっていたが、こうでもしなきゃ料理をまともに味わえねぇんだ。
髭を蓄えた市長とやらの話は簡単だった。今迄使ってたルートが壊れちまったから
最短ルートで女だけ先に通すと言う。レディファーストだとか言ってたがほんとかそれ?
余りに怪し過ぎるからカルメンの奴に依頼をしてみたが、…どうなる事やら。
伊豆基地から飛び立つ一機の機動兵器。空中で飛行形態に変形したその機体はR-1だ。
ハガネの損傷は余りに酷く、武器弾薬の補充も儘ならない状態が続いている。
「すまんな、リュウセイ。現地に近付くまで相乗りをさせて貰う事になる」
「俺は構わないですけど、楽でいいっすね。何処にでも呼び出せるって」
コックピットシートの隣りで立ち乗りをしているのはギリアムだった。
「そうでもない。現にこうやって誰かの世話にならなければならないしな」
ギリアムの乗機、黒きゲシュペンストは元を正せばパワードスーツだ。
コールシステムによって呼び出せるその機体は総てのゲシュペンストシリーズの始祖ではあるものの、
その出目は未だ謎に包まれているという曰く付きの機体でもある。
「でも、本当に俺達だけでいいんですか?他の連中だって出撃したかったでしょうに」
未来での激しい戦闘で大半の機体が修理中だが、それでも戦力としては欲しい所。
「問題ない。相手があのDr.ヘル率いる機械獣達だからな。それに我々はあくまでも先行隊だ」
国連が差し向けたグレートが音信不通の状態だというのに彼らの腰は重かった。
もはや過去の遺物に過ぎないDr.ヘルに再編された戦力なんぞにそうそう構っていられものか。
そもそも今回の敵の目的はどうやら兜甲児一人だけらしいし。と様子見に徹しているらしかった。
「上層部もどうかしてますよ。そりゃ確かに伊豆大島のアゼルナルの付近に現れたドラゴンだとか
ヘテロダインとか箱根に現れる「怪物」対策もしなきゃいけない事が山積みなのは判りますけど」
就航したばかりのシロガネにでも便乗させて貰えれば移動も楽なのに。と不満を口にするリュウセイ。
「仕方ないさ。それに我々には心強い助っ人も居る事だしな。リュウセイ。合流地点へ急ぐぞ。」
「了解!久々にあの子の龍頭のグルンガストでも拝ませて貰いますか!」
彼らはまだ知らない。彼らが向かうその先で待つ総ての始まりの機体の覚醒を。
Dr.ヘルの脅威度が低く見積もられてるのは旨みも少なそうだから。公共性が無いとまでは言わないんだろうけども、早乙女博士の反乱の方が脅威度が高そうだし。とか表向きは目立って動いてませんが諜報員の類いは向かわせてると思われます。
ユ「漁夫の利狙っとる連中が多いという事かの?月面も酷いもんじゃったが・・・」