スーパーロボット大戦 Re:Boot   作:戯龍

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消される事を恐れる者あれば


記憶の在り処

 シャドウ丸の追跡をあざ笑うかの様に喋る機械を破壊し続ける忍者ロボ。

盗難防止用の警告を発する車を手に掛けようとしたその時、ブレイブポリスが駆け付ける。

破壊活動を止める様に警告する彼らに対し、そのロボットはせせら笑うながら自己紹介する。

 

「我が名はカゲロウ。お前達には俺の気持ちなど判るまい!俺は死なんぞ!捕まりもせんっ!」

カゲロウはその場で翼竜形態に変形すると素早くその場から逃走した。

追おうとした彼らを止めたのは飛行形態で現れたシャドウ丸だった。

 

 それでも後を追おうとするデッカードを今度は覆面パトカーモードで進路を塞ぐ。

「何故我々の追跡を止めようとする、シャドウ丸!訳を聞かせて貰おうか!!」

多数の形態を使いこなすシャドウ丸の姿に戸惑いながらもデッカードが叫んだ。

 

 「すまない。それに関してはジェイデッカールームで冴島総監達の話を聞いてくれ」

何やらワケありらしい事件の裏側に戸惑いながらも警視庁に帰った彼らを待っていたのは

心を持つ彼らにとって余りにも受け入れがたい現実であった。

 

「シャドウ丸のプロトタイプ、ですか?」マクレーンが首を捻りながら呟く。

冴島総監と開発主任の藤堂からあの不審な忍者ロボの説明を受ける彼ら。

東福総監も同席してる辺り、かなり深刻な事態だという事はひしひしと伝わってくる。

 

 改めて冴島総督からシャドウ丸のブレイブポリスへの正式配備を兼ねた紹介がてら

今度の事件の発端となった事態の顛末を教えられる。

「そうだ。本来ならば彼は開発プロジェクトが一旦終わった時点で新たな部署への配置が決まっていた」

 

 だが、開発者たる新庄健がその任から下りた際にカゲロウにその残酷な事実を告げて去ったらしい。

「再配属するってのはまだ判るけどよ。何でまた記憶を消すなんて事をしなきゃいけないんだ?」

ダンプソンやパワージョーまでが納得いかないと藤堂に詰め寄ろうとする。

 

 「…それは、機密保持の為だ。かつてデッカードがそうであった様に育成記録にはそれだけの価値がある」

勇太がハッとした様にデッカードを仰ぎ見る。彼が再起動した時の事を思い出したのだろう。

ブレイブポリス達が苦悩する中、シャドウ丸がついにカゲロウに追い付いた。

 

 

 箱根の地下、広大なジオフロントの深部に佇むネルフ本部。

その心臓部には、巨大な3つの脳殻が鎮座している。

母、赤木ナオコが遺した遺産、第7世代有機スーパーコンピュータ「MAGI」。

 

 なぜ、エヴァンゲリオンのように3つの意思の騙り合いを必要としたのか。

「MELCHIOR」、「BALTHASAR」、「CASPER」―その真意は娘のリツコにも測りかねる。

母、科学者、女としての歪な精神の分割構造を遺し、ナオコはこの場所で命を絶った。

 

 いや、自殺として処理された、と言うべきか。

リツコが求めているのは、その仮面の下にある真実だ。

無機質なシステムに尋ねたところで、都合の良い答えなど返らない。

 

 それは理解しているが、電子の海に人格を持った生命体が芽吹く時代だ。

科学の世界において、絶対の不可能など存在しない。

深淵をのぞく者のように、自分もまた母と同じ狂気に囚われつつあるのだろう。

 

 碇ゲンドウが庇護する綾波レイという少女の、あの人形のような佇まいが苛立たしい。

それ以上に、あの冷徹な男を己の肉体と知性で支配したいという情念が、芯を焦がす。

その彼女の後ろ髪を、レイの凍てついた視線が射抜いていることなど。

 

 その時のリツコは、まだ知る由もなかった




 レイちゃんこわぃ。とはいえ片やカゲロウはれっきとした一個体、ですからねぇ。記憶が消されると判った時のその恐怖は計り知れなかったでしょう…
ユ「うむむ。まぁ仕様こそ違えどある意味レイちゃんも彼らと似た様な存在と言えなくもないじゃろうかなぁ…」
ソフトかハードの違い、的な?
ユ「ソフトはソフトでもナマモノ的な・・・」
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