三十七階へ続く防火扉を押し開けた瞬間、冷たい夜風が頬を撫でた。
そこはホテルの最上階に設けられたスカイラウンジらしく、中央には低いテーブルとソファが並び、その奥には長いバーカウンターが設けられている。外周の大部分を占める巨大な窓からは、本来なら街の夜景を一望できたのだろう。
けれど、今は何枚かのガラスがすでに割れていた。ラウンジ正面を覆う大窓の大部分だけは、ひびを走らせながらもまだ形を保っている。
吹き込んできた風がカーテンを大きく揺らし、床には細かなガラス片が散らばっている。その向こうには夜空と満月が浮かび、さらに上――屋上からは、これまでよりもずっと近い轟音と振動が断続的に落ちてきていた。
「……」
一瞬だけ、天井へ目を向ける。屋上で何が起きているのか、ここからでは分からない。けれど、そこには一誠たちがいる。
「……こちらは、こちらですね」
背後で、防火扉が勢いよく開いた。振り返らなくても、《レーダー》には四つの反応が映っている。クルミさん、ニコさん、ユキノさん。そして少し遅れて、オトギさん。
「まだ行くんだ?」
先頭へ出たクルミさんが、ここまでの戦いですっかり傷だらけになった大盾を構え直した。
「はい。まだ動けますから」
そう答えてから、自分の言葉にほんの少しだけ違和感を覚えた。少し前までなら、それだけで十分な理由だった。
動けるなら、自分がやる。立っていられるなら、自分が背負う。
でも、今は違う。
まだ動ける。そして、私がここでこの四人を引きつけていることには意味がある。だから続ける。それだけでよかった。
「FOX小隊。これまで通りだ」
ユキノさんが銃を構えながら、短く指示を飛ばした。
「能力を見るな。天童ミライ本人を崩せ」
「了解!」
「はい」
『りょーかい~』
四人が動き出す。私は熱を残した《アストラノヴァ》を持ち上げ、その正面に構えた。
○
三十六階までとは、もう戦い方そのものが変わっていた。新しい使い方を一つずつ確かめている余裕はないし、その必要もない。
《レーダー》で四人の位置を捉えたまま、《シールド》でオトギさんの射線を切り、《ホッピング》と《エアロ》を使って距離を作る。《ネット》を撃てば《ウインチ》を重ね、その軌道を途中から変える。
必要なものを、必要な時に使う。それだけだった。
「FOX3、そのまま前へ」
「了解!」
正面からクルミさんの大盾が迫る。左へ抜けようとした瞬間、
「FOX2」
「はい!」
そこには、すでにニコさんが回り込んでいた。
「っ……!」
ショットガンの銃口が持ち上がるより早く《アストラノヴァ》を割り込ませる。直後に響いた発砲の衝撃を受け流し、その勢いに逆らわず後方へ跳んだ。
腹の底へ響く轟音。
Shield ON
展開された防御機構へ対物弾が叩きつけられ、青白い光が大きく弾ける。完全には殺し切れなかった衝撃に身体ごと押され、その着地点へ今度はユキノさんの弾丸が飛んできた。
「……本当に、嫌な戦い方をしますね」
「そちらに言われる筋合いはない」
「それは、そうかもしれません」
以前とは違う。FOXはもう、《シールド》そのものを破ろうとはしていない。
オトギさんが撃つ。私が防ぐ。その一瞬にニコさんが距離を詰め、そちらへ意識を向ければクルミさんが逃げたい方向を盾で塞ぐ。そしてユキノさんが、その全部を見ながら次の位置を決める。
能力を封じようとしているのではない。むしろ、使わせている。私の目と身体と判断を、一つずつ違う方向へ引っ張るために。
それでも、まだ対応はできた。だからこそ、一瞬も気を抜けない。
Smoke ON
《アストラノヴァ》から噴き出した濃い煙が、ラウンジ中央へ広がっていく。
Aero ON
そこへ割れた大窓から入り込む夜風とは別方向の気流をぶつけると、煙は大きく形を変えながら四人の間へ流れ込んだ。
もちろん、紫色のヘイローまでは隠せない。けれど、もうそれで困ることはない。私には《レーダー》がある。
N Magnet ON
S Magnet ON
バーカウンター脇に置かれていた金属製のワゴンや椅子が一斉に動き出し、クルミさんとユキノさんの間へ滑り込む。
「っ、またこれ!」
クルミさんが大盾でワゴンを弾き飛ばした。その動きに合わせて、今度はニコさんへ《アストラノヴァ》を向ける。
Net ON
煙の向こうへネットを撃ち出す。
Winch ON
さらにワイヤーを重ねて途中から横へ引けば、床へ落ちるはずだった網がニコさんの進路へ滑り込んだ。
「わっ……!」
オトギさんの反応も、障害物に阻まれて一度だけ射線から外れる。
四人の間が、一瞬だけ離れた。今なら、誰か一人へ踏み込める。
「……違いますね」
私は、そのまま後ろへ距離を取った。せっかく作った隙を、一人を倒すために使う必要はない。
四人がここにいる。それで十分だった。
○
ただ、身体と《アストラノヴァ》の方は、いつまでも付き合ってくれるわけではなさそうだった。
「……熱い」
グリップ越しにも分かるほどの熱が、握っている掌へ伝わってくる。
三十六階で八つの力を重ねた時ほどではない。それでも、《コズミック》を維持したまま次々と能力を切り替え、重ね続けたせいか、溜まった熱がほとんど抜けていない。
表面を走る青白い光も、時折わずかに揺らいでいた。
「出力が落ち始めている」
その変化を、ユキノさんも見逃さなかった。
「FOX小隊、急ぐな。このまま追い込む」
「了解!」
一気に仕留めようとはしない。クルミさんが前を塞ぎ、ニコさんが横へ回り、離れた位置ではオトギさんが射線を作る。その三人を、ユキノさんが一つの動きとして繋げていた。
私は少しずつ、スカイラウンジの外周へ押されていく。背後の大窓が近い。
割れた箇所から吹き込む夜風が、まとめた髪とメイド衣装の裾を強く揺らしていた。
《レーダー》には、四人とも映っている。
クルミさんが次にどこへ出るのかも、ニコさんがどちらから来るのかも、オトギさんが狙っている場所も、ユキノさんがその三人をどう動かすつもりなのかも。
全部、見えている。
それなのに、クルミさんの盾を避けた瞬間にはニコさんがいる。ニコさんを止めればオトギさんが撃ち、《シールド》をそちらへ向ければ、ユキノさんが空いた方向へ弾丸を送ってくる。
「……」
思わず、小さく息が漏れた。
「……本当に、四人なんですね」
「今さら!?」
クルミさんが、大盾の向こうから素で声を上げた。
「いえ。今までとは、少し意味が違います」
「何が!?」
それに答えている余裕はなかった。盾を避け、ニコさんへ向けて《アストラノヴァ》を振る。その向こうにオトギさん、さらにユキノさん。
一人ひとりが、それぞれ別のことをしている。誰か一人が全部をやっているのではない。
だから、この人たちは四人なのだ。
当たり前のことなのに、私はずっと一人で、その全部をやろうとしていた。
手の中の《アストラノヴァ》へ、ほんの一瞬だけ視線を落とす。
もっと重ねれば。三十六階のように八つ、あるいは、それ以上。まだできるかもしれない。
「……それでは、同じですね」
すぐに、その考えを捨てた。足りないなら、もっと力を増やす。できないことまで、自分一人でどうにかする。それでは何も変わらない。
今あるものだけで、できることをする。
クルミさんの盾を横へ流しながら《エアロ》で身体を押し、ニコさんの射線へ《シールド》を差し込む。さらに《ウインチ》を天井へ撃ち込み、ワイヤーへ身体を引かせた。
直後、腹の底へ響く轟音。
「っ……!」
対物弾が《シールド》へ叩きつけられ、青白い光が激しく弾ける。握っていた《アストラノヴァ》の熱が、さらに一段上がった。ほんの一瞬、動きが鈍る。
「FOX3!」
「分かってる!」
クルミさんが距離を詰める。盾を避ければニコさん、その攻撃を受け流せばユキノさん。さらに下がる。
背中へ吹きつける風が、一段強くなった。もう、大窓のすぐ近くだった。
正面にはクルミさん、左右にはニコさんとユキノさん。少し離れた場所から、オトギさんの銃口がこちらを向いている。四つの反応は、《レーダー》にはっきりと映っていた。
「……これは」
一度だけ、ゆっくり息を吐く。
怖くはなかった。悲観する必要もない。ただ、今の状況をそのまま認める。
「……少し、厳しいですね」
クルミさんが大盾を持ち上げ、ニコさんとユキノさんもそれぞれ銃を構え直す。その向こうでは、オトギさんの対物ライフルがこちらを捉えていた。
私は熱を持った《アストラノヴァ》を握り直す。
まだ立っている。なら、今できることをするだけだ。
○
ホテルを現実から切り離している隔離領域。その外縁上空を、一機のヘリコプターが一定の距離を保って旋回していた。
ホテルははっきりと見えている。屋上も、その下に並ぶ巨大な窓も、外壁を走る非常灯の光さえも。屋上では今も断続的に閃光が瞬き、遅れて届く衝撃が夜気を震わせていた。
それなのに、ある距離から先へは進めない。
何かにぶつかるわけではない。機首は前を向き、速度計にも異常はない。ただ、ホテルとの距離だけが縮まらなかった。そこから先の空間が、現実とは別の場所へ切り離されている。
ヘリでは突破できない。ならば、機体を残して人間だけを送り込む。
開け放たれた側面ドアから吹き込む風が、降下準備を終えた三人の装備を揺らしていた。SRTの戦闘装備に、今回の任務のための防護装備と降下装具を組み込んだものだ。
先頭の隊員は、指揮と機動を妨げない程度の追加プレートに、通信機器と降下ハーネスを着けている。取り回しの良い機関銃は胸部へ密着させていた。
二人目は、三人の中で最も装備が厚い。バイザー付きのヘルメットに前腕と膝の防護を着け、大型の機関銃と予備弾薬を身体の中央へ固定していた。
三人目は対照的に、肩や腕の動きを妨げる装備が少ない。長い狙撃銃を身体に沿わせて固定し、光学機器と観測装備を多めに追加している。
三人とも、背面から腕と脚の間へ広がる降下用の翼膜を備えていた。長く飛ぶためのものではない。落下の最中に隊形と進路を保ち、目標へ正確に身体を運ぶための装備だった。
『降下軸へ進入。機体姿勢、安定』
操縦席から声が届く。側面ドアの前に立つ先頭の隊員が、安全索を外して眼下を見下ろした。
「最終確認。境界突破はRABBIT1が実施。侵入口形成後、2、4は通過を最優先。単独での経路変更は禁止します」
「RABBIT2、了解」
「RABBIT4、了解です」
「突入後、RABBIT2は右、RABBIT4は左後方。RABBIT1は中央。脅威確認後、それぞれ指定対象を捕捉」
短い返答が二つ重なる。それ以上の言葉はなかった。
『降下点まで十秒』
先頭の隊員が、ドアの縁へ足を掛ける。
『五』
三人がそれぞれ固定した銃器を確かめ、両腕を空ける。
『三』
先頭の隊員が、前へ体重を傾けた。
『一』
「――降下」
三人が、機外へ身を投げた。
足場が消え、身体が重力に引かれる。ローターの轟音が頭上へ遠ざかり、代わって猛烈な風切り音が全身を包んだ。
三人が同時に腕と脚を広げる。畳まれていた翼膜が風を受けて開き、ただの落下が、前へ速度を残した滑空へ変わった。
先頭に一人、その右後方と左後方に一人ずつ。三角形の隊形を保ったまま、三人は斜め下へ降りていく。
「位置」
「右後方五。安定」
「左後方六。修正します」
「許容。隊形維持」
眼下には、ホテルがある。だが、近づかない。高度は確実に落ちているのに、ホテルだけが同じ距離に貼り付いたように動かなかった。隔離領域の境界が近い。
頭上には、雲一つない満月が浮かんでいた。
先頭の隊員が、一度だけそれを見上げる。月に連なる神秘を引き出すなら、今夜以上の条件はない。
機体でも銃弾でも届かない境界。その向こうへ二人を連れていく手段を、彼女は一つしか持っていなかった。
その力が自分の中にあることは知っている。だが、思い通りに扱えるほど使い慣れたものではない。
それでも、迷う理由にはならなかった。
「RABBIT1、《玉兎輝夜》へ移行」
彼女の全身へ、淡い光が走った。
最初に輪郭を失ったのはヘルメットだった。胸元の装備、防護板、腰のポーチ、膝のプロテクター、身体に固定していた機関銃までが、次々と青白い粒子へほどけていく。
背中の翼膜も例外ではない。強行突入のための装備が、月光に溶けるようにすべて消えた。
代わって現れたのは、紺色の水着と、その上に羽織った白い薄手の上着だった。
露わになった瞳の奥には、淡い白銀の輪が浮かんでいた。夜空の満月を、そのまま小さく映し込んだような月輪だった。
左右の二人は、武装も翼膜もそのままだ。中央の一人だけが、まるで別の作戦へ迷い込んだような姿になっている。それでも、通信に動揺は一切入らなかった。
「2、4、降下線へ収束」
左右の二人が翼膜を僅かに畳み、先頭へ距離を詰める。
散り切らなかった光が、彼女の右手へ集まった。細長い輪郭が生まれる。柄、鞘。最後の光が砕けると、そこには一振りの刀が握られていた。
細身の日本刀に近い。けれど、SRTの装備とはどう見ても繋がらない。黒を基調とした拵えに金の意匠が走り、月光を受けるたび、鞘の表面を淡い光が滑っていく。
まだ抜いてもいないのに、その周りの空間だけが揺らいでいた。
柄を握った瞬間、掌から腕へ、冷たい何かが通り抜けた。銃とはまるで違う。重さではない。触れているものの向こう側まで、指が届いているような感覚だった。
同時に、こめかみの奥が鈍く軋んだ。引き出した神秘に、身体がまだ追いついていない。
彼女は、それを呼吸一つで押し込めた。
左手を鞘へ添える。三人の軌道が、ほぼ一本に重なった。
前方にあるのは、何もない夜空だけだ。
だが、月輪の宿った目には、一本の筋が見えていた。
ホテルを閉じ込めている領域は、あまりに大きい。それがどういう理屈で成り立っているのかは分からない。分かる必要もない。
見えているのは、内側と外側が接する、ほんの僅かな境目だけ。
壊さなくていい。三人が通り抜けられるだけ、開けばいい。
彼女が、空中で身体を捻る。
――風切り音が、消えた。
降下の轟音も、通信の雑音も、屋上で響く衝撃も。自分の呼吸以外のすべてが、遠ざかっていく。
右手が柄を握る。親指が、鍔を押し上げた。
「――《月華識・十六夜残影》」
抜刀。
刃が見えたのは、ほんの一瞬だった。次の瞬間には、もう鞘へ戻っている。
――チン、と。
鍔の鳴る小さな音が、戻ってきた風切り音の中で、なぜかはっきりと聞こえた。
爆発は起こらない。領域にも、亀裂一つ走らない。ただ、遅れて夜空に一本の線が浮かんだ。
細く、弧を描く線だった。満月の隣に、もう一つ欠けた月が生まれたかのように。
その線の左右が、僅かにずれる。
空間そのものに、刀傷のような裂け目が開いた。向こうに見えるのは、同じ夜空と同じホテル。けれど今度は、そこまでの距離が確かにあった。
「侵入口形成。通過」
彼女が裂け目へ飛び込む。翼膜を狭めた二人目が続き、最後に狙撃銃を抱えた三人目が抜けた。
三人が通り過ぎた直後から、空間の傷は閉じ始める。数秒後には、夜空に跡も残っていなかった。
隔離領域は消えていない。壊れた形跡も、解除された様子もない。それでも三人だけは、すでにロキの領域の内側にいた。
柄を握る右手の指が、僅かに震えている。
さっきまで見えていた夜空の継ぎ目は、もうどこにもなかった。研ぎ澄まされていた感覚が、潮が引くように遠ざかっていく。
――今、もう一度は無理ですね。
それでも、思考は乱れていない。彼女は呼吸を整え、眼下の目標へ意識を戻した。
景色の動きが変わる。どれだけ降りても近づかなかったホテルが、今度は猛烈な速度で迫ってきた。
「目標、三十七階」
「三十七階、確認」
右後方の二人目が外壁へ視線を走らせ、翼膜で進路を僅かに修正する。左後方では、三人目が降下姿勢を保ったまま光学機器を窓の内側へ向けていた。
「内部に五名。FOX小隊四名を確認」
照準が、一瞬だけ動く。
「……対象、確認。生存しています。正面大窓から約四メートル。現在も交戦中」
「了解」
まだ震えの残る指で、彼女は柄を握り直した。
「突入点、対象に最も近い正面大窓へ固定。割り当て、2はFOX3、4はFOX4」
翼膜を広げた二人がホテルへ滑空していく。その間で、彼女の降下線だけが少しずつ下へ外れ始めた。
次の瞬間、彼女は何もない空を蹴った。
足元に波紋のような光が広がり、落ちていくはずの身体が、ホテルへ向かって真横に跳ねる。もう一度。さらにもう一度。蹴るたびに、夜空へ淡い光の足跡が残っていく。
翼膜で滑空する二人の間を、一人だけが月の兎のように跳んでいた。
「距離、百」
窓の内側で、断続的に発砲光が瞬く。割れた窓から、カーテンが夜空へ吐き出されるように舞っていた。
「五十」
スコープの向こうで、対物ライフルの銃口が一瞬止まった。次の瞬間、迷いなくこちらへ振られる。
「FOX4、こちらに気づきました」
「構いません。予定続行」
「三十」
大窓の前に、紫色の光の輪が見えた。その下に、一人。四人に囲まれながら、まだ立っている。
「――ブリーチ」
三つの影が、ほぼ同時に大窓へ激突した。ガラス全面に蜘蛛の巣状の亀裂が走り、一瞬で無数の破片へ変わる。巨大な窓が、内側へ弾け飛んだ。
月光を弾く硝子の雨と一緒に、三つの影が三十七階へ飛び込んだ。
○
背後で、何かが砕けた。
振り返るより先に、《レーダー》が変わる。ずっと四つだった反応の中に、三つの光点が、私のすぐ後ろへ突然現れていた。
正面のクルミさんが目を見開く。ユキノさんの銃口が、ほんの僅かに私から外れ、背後へ向いた。
振り返ると、月光を弾く硝子の雨がまだ降っていた。その中に、三つの影が着地する。
一人だけ、左右の二人と明らかに違う姿をしていた。白い薄手の上着に、黒い鞘の刀。月明かりを受けたその瞳の奥に、白銀の輪のようなものが一瞬だけ見えた。
けれど確かめるより先に、その全身を青白い光が包んだ。白い上着の裾がほどけ、その下から見慣れた強行突入装備が組み上がっていく。最後に、刀のあった右手へ、一丁の短機関銃が収まった。
瞳の奥の輪も、もう消えていた。
誰も、何も言わない。大型の機関銃を抱えた一人が、硝子を踏み砕きながら右へ。長い狙撃銃を構えた一人が、左後方へ。最初から決めていたように、迷いなくそれぞれの位置へ散っていく。
「……RABBIT小隊」
ユキノさんが、低く呟いた。
最後の一人が私の横を通り過ぎ、そのまま、私とFOX小隊の間に立った。
すれ違いざまに見えた横顔を、私は知っていた。
「……ミヤコさん?」
今後、本作で特に見てみたい仮面ライダー要素は?
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歴代ライダー本人の登場
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歴代ライダーとの共闘
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歴代ライダーとの対決
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ライドウォッチ
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アーマータイム
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ミライ独自のライダー形態
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他キャラの仮面ライダー化
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ライダー由来の武器・アイテム
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ライダーマシン
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怪人・敵組織
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歴代ライダーの能力再現
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歴代ライダーの必殺技
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原作ライダーの名場面オマージュ
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仮面ライダー側の世界観・設定
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昭和ライダー要素
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平成一期ライダー要素
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平成二期ライダー要素
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令和ライダー要素
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劇場版・Vシネマなどの要素
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その他(感想欄で教えてください)