ある学校の無表情と言われ続けた女子生徒のお話
しかしそれは……1人の男子生徒のおかげで崩される事になる

それは小さくても、主人公である『鳴海 雪那』の心を動かす物語
小さな小さな変化をお楽しみください

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無表情な女性の思考

私の名前は鳴海《なるみ》雪那《ゆきな》

現在は高校2年生になったばかり

 

これだけなら……普通の学生だろうし、話をするお友達を増やしたり、部活を楽しんだりする

しかし、私はそれをしない、なぜなら私は……それが苦手だからである

 

『無表情』『何を考えているかわからない』『感情が読みずらい』

 

この三拍子はどこに行っても言われる、どんなに私が言われないように努力したとしても

この3つは誰かにこっそり言われている、それが小学生、中学生と続いたのだから

もう、治す気もなくなり……高校生になってもそれは変わらない

 

この高校に入って1年目は私に話かけてくれる子も多くはなくてもいた

しかし……雪那って感情ださないから変りずらいよねぇと言われ、日に日に私に話かける人はいなくなった

もちろん、2年になってもそれは変わらず、クラスの中の窓際の席で机に膝を付き、顎に手を当てながら

外を眺めている

 

『早く学校終わらないかなぁ……終わって家帰りたい』

 

私の外見も性格に合わせて、髪は黒のロングで腰よりも少し上ぐらいまで伸びている

前髪は両目を隠れるぐらい長い

 

あきらかに『私は暗いですよー』と自分で言ってるような物だ

中学生の頃はここまで髪を伸ばしていなく、眼が見えていた

だけど、いつも通り、無表情……何を考えているのかわからないと言われるのならと思い、髪を伸ばした

 

そんな事を1人考えていると……顔も名前も知らない男子に話かけられる

 

「やぁ、えっと……鳴海さんでいいんだよね?」

 

「ええ、そうだけど」

 

「実はさ、俺と友達になってくれないかな?」

 

急にそんな事言う人は決まっていつも『罰ゲーム』てきな物で話かけてくる

中学生の頃、告白されて付き合いはしなかったが、罰ゲームで告白したと

クラスの人達が話をしていたのを聴いている

今回もまた、あの時のように『罰ゲーム』なのだろうと思い、私はあしらうことにした

 

「私と友達になっても良いことないわよ、私が今までどんな風に言われていたがクラスの人に聴いたでしょ?」

 

「たしか、『無表情の鳴海』『機械みたいな子』とかかな?」

 

「そこまで知ってるのなら、他のかわいい子と仲良くなれば解決しない?」

 

「いや、俺は君と仲良くしたんだ」

 

「私は遠慮する」

 

そう……私と仲良くなっても周りから『なんであいつと』みたいな事言われた子を中学の時に見た

それなら、仲良くならず……そのまま誰とも仲良くならない方が良い

 

「なるほど……それなら『毎日』話かけて仲良くなれば解決だね!」

 

そういうと男子は私から離れる

 

『ふぅ……これでやっと1人、ほら、やっぱり友達の皆に言われてるじゃん』

 

私は先ほど話かけられた男性のほうを横目で見ると

その男子は1人の女子と1人の男子と話をしていて、話声が聴こえる

 

「ねぇ、どうしてあの子に話かけたの?」

 

「え? 可愛いし、あの話し方好きだけど」

 

「……お前、あいつの目見れないのに良く可愛いなんて言えるな」

 

「なんだっけなぁ……どこかで見た気がするんだよ」

 

「何を?」

 

「鳴海の顔を」

 

「ほんとかよ」

 

「ほんとだよ、でも今と制服違うから中学じゃないかな?」

 

「へぇー」

 

「じゃあさ、話方ってなぁに?」

 

「話し方? あのクールぽい感じが良いんだよ、わかるだろ?」

 

「わかんねぇ」

 

「私もわかんないかな」

 

 

その話を聴きながら、私はまた窓の外を眺める……授業が始まる前の煩い時間が終わるのを

そして授業が始まり……しばらくすると私の横の席の男子が私に折足りたたまれたノートの紙を渡す

私はそれを開いて中を見ると、そこには『こう』書かれていた

 

『鳴海さん、さっき話かけた者です、名前と言うか自己紹介をしてなかったから、ここに書いておく

 名前は『高梨《たかなし》 勇人《はやと》』、中学の時の通学路で見かけた気がして話かけた

 もしよければ俺のメアドと電話番号書いておくから連絡くれると嬉しい』

 

しかし私はその紙をそっと閉じ、机の左端に置く

このまま返してもいいと思ったが、それをやると、この高梨と言う男子に失礼にあたるから

どちらにしろ、メアドも電話番号も登録する気はないし

仮にしたとしても、連絡する気もない

 

そして放課後になり、私は帰る事にした

部活も入ってはいなく、これと言って興味はない

だけども……中学の時に『弓道』をやっていた事を誰かに話した事はないし、知っているのは家族だけである

そんな事を考えながら私は家に辿り付き……次の日を迎える

 

次の日の朝、いつも通りに学校に行き、教室に入ると……席に着く前に昨日の男子が笑顔で話かけてくる

 

「おはよ、昨日の紙、見てくれた?」

 

「見たけど……私はメアドも連絡先も交換する気はないから、返す」

 

私は手で持っていた鞄を開けると、目の前の男子に渡す

普通はそんなふうにやられると嫌な顔をし、次からは話かけなくなるが、この男子は違った

 

「綺麗に扱ってくれてありがと、とりあえず、俺の事は勇人って呼んでくれ

 俺も……さ、雪那って呼んでもいいかな?」

 

「遠慮するわ、高梨さん」

 

そういって私は無愛想に自分の席に向かう

それを見ていた高梨の知り合いの男子が高梨に話しかける

 

「だからやめとけって言ったろ?」

 

しかし高梨は嬉しそうにその男子の両肩に手をやり、言う

 

「何言ってんだよ! 雪……鳴海さんが俺の名前呼んでくれただけで中身は見てくれたって事だろ?」

 

「お前ってもしかしてM?」

 

「いや、違うと思うけど……まぁ、なんというか、鳴海さんの固い部分が無くなれば楽しくなる気がするのさ」

 

「もしかしてお前、鳴海だっけ? あいつに一目ぼれでもしたのか?」

 

「どうかな? まぁ……今クラスにいる女子の中で一番なのはたしかじゃね?」

 

「なるほどな……まぁ、頑張れよ」

 

「ああ、頑張るよ」

 

そう男子に高梨はそう喋った後、鳴海の元へ歩いていく

その後、その男子に女子が話かける

 

「勇人って女子にたいしての趣味おかしくない? だってあの『無表情の鳴海』だよ?」

 

しかし、その男子は高梨のほうを見ながら微笑む

高梨が笑顔で鳴海に話しかけているその姿を見て、女子に言う

 

「あいつはあーやって、鳴海と仲良くなりたいために頑張ってるだ、いいじゃないか」

 

「そう? 鳴海に高梨は持ったいないと思うけど」

 

「そんな事はないさ、高梨のあんなに楽しそうな顔は久しぶりだから、きっといいんだよ」

 

「いつもは楽しそうじゃないの?」

 

「そうだな……いつもは楽しそうと言うより皆に合わせてる感がでてるからな

 でも、今回のアイツは自分から鳴海に話かけてる」

 

「なるほど、じゃあ……鳴海は私のライバルね」

 

「え、お前もしかして高梨の事を?」

 

「そうだけど、気づかなかった?」

 

「ああ」

 

「あんたは気づいてたと思った」

 

「そうか?」

 

そんなやり取りを高梨は聴きながら、鳴海に話かける

 

「で、よければ今日、遊びに行かない? 鳴海の好きな所でいいからさ」

 

「特にない、友達と行ってくれば?」

 

「そんな事言わずにさ……あ、そういえば鳴海の趣味って何?」

 

「……特にない」

 

私は目の前の男子の顔を見ず、窓の外を見ながら話を聴く

もちろんこれが、相手に対して失礼なのは知っているけど……私は合えてそれをする

そうする事によってこの男子が私に対して興味を無くすと思ったから

趣味もあると言えばあるけど、答えずにいると目の前の男子は先ほど話をしていた男子の所に行き喋る

この時の私は『よし、諦めた』と思った矢先に2人の男子の会話が聴こえる

 

「さすがに趣味は教えてくれないか……」

 

「お前すごいよな……俺だったらあの対応で諦める」

 

『もう1人の男子わかってる』

 

そう私は思ったのが……高梨とか言う男子は違っていた

 

「いや? あれが鳴海の対応の仕方だろ、俺は気にしないけど」

 

「気にしろよ……明らかにお前と話したくない感じでてるじゃん」

 

「まじかよ……だけど、俺は諦めない、鳴海の笑顔を見てやる」

 

「……まぁ、頑張れよ」

 

「おぅ」

 

そしてまた私の目の前にこの男子は来て、私の前の席の椅子に座りながら私に話かける

 

「鳴海、もしよければ、顔を見せてくれないか?」

 

「断る」

 

「じゃあ俺が髪をかってに触ったりしたら怒る?」

 

「普通は勝手に触らないでしょ」

 

「それもそうだよな……でもさ、鳴海ってたかし弓道やってたよな?」

 

『なんでこの人知ってるんだろ』と私はそう心の中で思ったが

あえて、それを口に出さず、誤魔化すように言う

 

「やってないわ、他の人と間違えてるでしょ」

 

「それはない、弓道道具もってどこかに行ってるのを中学の時見た」

 

「中学、別の所だったと思うけど」

 

もちろん、私は高梨と言う男子が同じ中学にいたとしても気にしなかっただろうし

中学時代、男子と話を来た『記憶はない』

 

「そうそう、少し離れた所の別の中学、でもさ、通学路が途中まで一緒だったはず」

 

この人は通学路で私を見つけてらしい

だけど、私は知らない……でも、1つだけ気になって話しかけた

 

「通りすがるだけなら、普通……相手の顔覚えてないでしょ」

 

「そうでもないぞ? 俺は結構覚えてるし、それに今もそうだけど、鳴海のその感じ、中学の時と変わってない」

 

「変わってないのなら……私に話かける必要はないんじゃない?」

 

「いや、ある」

 

「それはどうして?」

 

「それは……」

 

この後の高梨の一言が私の静かで人を寄せ付けない日々に終わりつける事になるとは

今の私が気づくことはない

 

「それはさ、俺が中学の時から鳴海の事が好きだったのさ」

 

「……気の迷いでしょ」

 

「違う違う、たしかに無表情かもしれないけど、その表情がなんというか……心惹かれるんだよ」

 

「惹かれない、あなたは馬鹿かもしれないわよ」

 

「馬鹿でいいと思うけど?」

 

この人は『私が引き離そう』と言う言葉を理解しているはずなのに、わざわざその言葉を受け止め話をしにくる

そもそも、この人と同じクラスになってまだ1か月しかたってない

 

「高梨さんが私を知ってても私があなたを知らない」

 

「それなら、これから知って行けばいいだけだろ?」

 

「それを遠慮するわ」

 

「……それなら2年の臨海学校とか一緒の班になれば嫌でも一緒になる」

 

「その頃には私に興味なくしてるわよ」

 

「それはない、今日から毎日鳴海に話かける」

 

「……話かけなくていいわよ」

 

「それは断る、だから……さ、これからよろしく頼む、雪那」

 

そういって高梨は私に握手を求めるように右手を差し出す

私はその行動に目の瞑り、スルーしようとした時

高梨は私の手ではなく頭を触りながら言う

 

「綺麗な髪だ……撫でていい?」

 

「やめなさい」

 

私はその手を振り払うように首を横に振り回すと

高梨は手を頭から離した直後、チャイムがなる

その音に反応して高梨は自分の席に戻って行く

 

私はそれを見ると、また机に肘を付き、窓の外を見る

何時もと変わらない感じ、何時もと変わらない日々

それが私の中で当たり前だと思った、そしてそれはこれからも……

 

だが、その日々は先生の一言で簡単に崩れ去る

 

「よし、今から席替えをしよう! 新しいクラスで仲良い友達を増やすチャンスだ」

 

最初は出席番号だったのを……やめて、くじ引きにするらしい

そんな状態で私の番になり、くじを引く

その番号は『30』

 

クラスの全人数が30で『30』と言うことは左側の窓際、今と変わらない

私は皆が動いていく中、一人その場所から動かず座っていると、隣の席に新しい人が席に座る

一応、隣の席の顔を見ようと首を横に向けた時

 

「隣の席、よろしく、雪那」

 

あの高梨だった、まさかこの人が『25』を引くとは思わなかった

実際の所、高梨が引いた番号は『5』そして高梨の友人が引いたのが『25』交換したのだ

普通はそんな事するのは反則なのだが、高梨の友人が気を利かせ、交換した

 

そして先生がいるからなのか……小さな声で私に話かけてくる

 

「……よろしく」

 

「ほら、俺は雪那って呼んでるんだから、雪那も勇人って呼び捨てでいいよ」

 

『私はそれを断ったし、そもそも雪那って呼び方も断ったはず』と思いながら高梨を見ると

高梨は嬉しそうに私に言う

 

「その睨み顔初めてみたかも……よし、これからも雪那って呼ぶ」

 

「やめろ」

 

「断る、雪那が勇人って呼んでくれたら考えるよ」

 

「……はぁ、勇人、やめて」

 

そういわれた通り、言った私も馬鹿なのだが……そういわれた高梨は先生がいるにも関わらず

今みたいな小さな声ではなく、大きな声で両手でガッツポーズをしながら立ち上がる

 

「よっしゃあ!」

 

「おい、高梨、何がよっしゃあなんだ? 後ろの席で寝ても大丈夫のよっしゃあか?」

 

「え? いや……その……そうです!」

 

それを聴いたクラスの生徒の大半は笑いだす

私は窓の外を見ながら少しだけ……そう少しだけ……口元が微笑んだ気がした

 


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