どうも、半人半妖です 作:覚め
皆んな、幻想郷に来なさい。
「で、どうすんの」
「うーん…いや、使い方がわからない…」
「なんだこれ…」
妹紅が持ってきた意味のわからない瓢箪。なんか、気になったから持ってきたらしい。寺子屋は夏休みに入り、生徒の親(父)からもらったスイカをさてどうやって分けようと考えていたところの話である。瓢箪の中に何があるのか?と思い傾けたところ、匂いのきつい酒が出てきた。不死者の妹紅が代表として呑んだが、呑んだ途端に気分が悪くなったらしくその後酷く酔っ払った。もう少し呑ませたら失禁やらなんやらで大変なことになるんじゃないか、とも思えるほどに。殺してリセットした。
「うげぇ…思い出してもきついな」
「慧音はまだ慣れないのか」
「慧音が普通だろ。慣れてる平がおかしい」
「えっ」
「その内倒れてる人間を見ても何も思わなさそうで怖いぞ」
「えぇ…?」
そんなに薄情に見えるだろうか?同じ人類だ、勿論心配する。だが妹紅は別だろ。妹紅は死んでも復活する人類なんだから。まあ死に続けたら心配はするけどね。つーか妹紅に死なれたら困る。俺にとっては毒味役だし。さて言い訳をつらつら重ねたところでこの瓢箪について考えよう。そもそもこれは誰のものだ。つーか誰のものとかあるのか?外のやつとか。外の世界ではこの酒が瓢箪に…?化け物揃いなのか?外の世界はこんな酒を常飲しているのか??化け物じゃないか?化け物だな?
「妹紅って酒弱かったか?」
「いや、そんなに…まあ妖怪と比べたら弱い、か?」
「じゃあこれ妖怪の酒じゃないか?」
「…妹紅、お前何してくれたんだ?」
「妖怪が人里に来たらどうすんだよ…」
「…
「じゃあ私たち全員言えないだろ」
「慧音〜妹紅が心の傷を攻めてくるよ〜」
無視された。驚きだな、慧音も気にしてると思ったんだけど。これもまた、違いか。まあそんなことは置いておき、この瓢箪だ。外の世界のものなら放っておくわけにもいかない。竹林に迷い込む人間はいるからな。子供とか。あそこは割と妖怪が少ないから…。こんな度数の強い酒、嗅いだだけで倒れる子供がいるかもしれない。よって寺子屋も論外。仮に妖怪の持ち物なら妹紅の家に置いておくのが一番だろう。良し、妹紅に押し付けよう。ちなみにそのどちらでもない、外来人の落とし物であったりマジックアイテムなるものの合成品だった場合は壊すだけだ。
「私か…」
「識別できる奴がそもそもいないからな」
「私たちじゃ子供達に悪影響があるし…」
「そもそも私のだぞ」
「ほら、持ち主がいるんだから誰だおまえ!?」
「妖怪か!?」
「っ」
「私は泣く子も黙る鬼の四天王、伊吹萃香だ。そしてその瓢箪は私のものだ。」
「泣く子も黙るって古くない?」
そう言ったら腹を突かれた。腹を下したかな、それとも吐くかな。そんな威力でした。勿論死にかけたよ。古いって言っただけでこれとか、泣く子はもっと泣くだろこれ。短気すぎる。瓢箪の回収に来ただけならそれで良いのだが、どうやらそう言うわけでもないらしい。何やら近々ちょっとした異変のようなものを起こそうとしてるらしい。人里に影響は与えないつもりだとかなんとか。ほな博麗の巫女に連絡させてもらうからね、と妹紅が言ったところ妹紅の腕が飛んだ。すぐに再生した。
「楽しみたいんだから、口を出すのはやめてもらえると助かるねー
「宴会を超短期的に開かせる異変…別に良いんじゃない?」
「関わった場所の備蓄が消えるくらいか…特に問題はないな」
「2人とも?それはどうなんだ?」
「酒の備蓄なんて幻想郷じゃ飯以上にあるだろうからな。最悪萃香の酒で良いだろ」
「ふむ…人里に影響が及びそうになったらやめると言うのなら、私達も関与はしない」
「交渉成立だ!」
俺の記憶だとこいつは確か人に騙されて首を斬られたとかそんな話があった気がするんだが、果たしてどうだったかな?まあええわ…と、考えていたら妹紅と目が合った。俺と同じようなことでも振り返ってたかな?妹紅と俺は大体同い年だしな、同じようなことを考えていたのかもしれない。気付いたら萃香の顔も少し疑うような顔になっていた。つまりそういうことか?事実あったのか。まああったからこうなっているのだろう。そう思っていたら何も知らない慧音が首を傾げ始めた。
「…何を、そんな微妙な顔をしているんだ?」
「いやぁ…」
「まぁ…」
「なんだ、知ってるのか…と」
「???」
「俺も人間には煮湯をぶち込まれた側だから…」
「まあ、私もそうはなるのかな…?」
「なんでこっち側に来た?」
いや、約束破られた側だし。妹紅は知らない。萃香、妹紅、俺の三人で円陣を組んで互いに辛かったね頑張ったねと慰め合うことになった。尚、俺は萃香の力が強すぎて無理やり参加させられた。慰め合いは3秒で終わり、ちょっと老けた俺の顔を見て萃香が驚き、妹紅がやらかしたとでも言いたげな顔をした。かなり久しぶりに老けたが、まあ…身体能力がちょっと上がったから良いけどね。いつもは二十歳前で止まるから。今は25くらいじゃないかな?知らない、わからない。
「そんな人間がいるんだ」
「こんな体のせいで色々と不便もあるんだよな」
「人に触れないとか」
「酒で酔ったらどうなるかわからないとか」
「そもそも人との喋り方がわからなかったり」
「知り合いがいじめてくるんだ。どう思う」
「私に聞くな」
Q.酔ったらどうなるの?
A.生きてる限り人肌に飢えているので触りたがる