どうも、半人半妖です 作:覚め
た、たしかに…あんたほどの下手が言うのならば違うのだろうが…
「…どうしたの」
「すまない、ここに私の探し物があるんだ。通してくれるかい?」
「目的と姿による。せめて耳と尻尾をしまえ」
「…人間は差別的だな」
そう言って部屋の中に入って行ったのはナズーリンと言うネズミの妖怪。小さいが頭は良いらしい。さて、探し物というとアレだろうか。寺子屋の前に落ちていた、桜の描かれた布切れ。そう思って渡してみたが、どうやら違うようだ。うーん、何しに来たんだお前。とまあ、少し話をして。どうやら誰かを復活させるつもりらしい。話すのを渋っていたし関係ないとか言っていたが迷惑かけたらダメだからと何度も求めたら通った。やっぱりこういうのが得意だな、俺は。ところで慧音どこいった?
「復活させて何やりたいの」
「…わからない。私はご主人に言われて集めてるだけ。まあ、ある程度察しはつくけどそれを言って違ったら信用を失う。今は復活させるくらいしか話せない」
「復活ってことは死んでるの?」
「いや、封印だ。それを解くために集めている」
封印かぁ。うーん…博麗の字ついてない?あ、わかんないんだ。博麗のやつなら解き方分かるんだけどな。実際解いたし。魔界のよくわからない封印らしい。魔界のよくわからない封印??となっていたところ、詳しくはこれまたわからないんだそうな。その中に封印された者の復活が目的と。博麗の巫女乗せて行かせようかな。それで済むならそれで良いんじゃないか?うーん、博麗の巫女ってどう呼ぶんだろう…呼んだところで即ボコボコにしたら何もできないのでは…?
「さ、話すことは話したんだ。渡してくれ」
「つってもな…お前の欲しいものわからんし」
「何?」
「一応寺子屋の周りに落ちてたものは一箇所に集めてるんだが…ここに」
「…ない…」
「どんなものか言ってくれると助かる。他人に家の物を弄らせたくないからな」
「破片だ。飛倉の破片。」
何かわからない。そう言ったところ、何故かナズーリンは謎の棒を2本持ち出して彷徨き始めた。そして数秒でここを探してくれるかと言って来た。そこには慧音のツノによく似たものしかなかったが…果て。もしや飛倉にツノがついてたのか?それが欠けたから破片?いや、ツノ以外にも木片とか、家の修繕で取り外した腐った床板があるな。後は随分前に子供達には危険だとか言って何処かにやっていた刃物が。どれかわからんし、とりあえず全部出すか。
「これだ!」
「ツノだったのか」
「何を言ってるんだ?これは床材の一部だ。これでようやく雨と無縁の屋根ができるんだぞ」
「お前今床材って言ってなかったか?」
「すまないが私も船は知識外なんだ」
「???」
そう言ってナズーリンは飛んでいった。そんなところに守矢の巫女出現、速攻で弾幕ごっこが開始され、そこにまさかの博麗も参戦。容赦のない蹂躙が始まった。せめて里から離れたところでやってくれないかな。この寺子屋、生徒数は少なくはなったけどそれでもまだ居るんだよ。まだ使うんだよ。やめてくれよなぁ。ちなみに慧音はどうやら買い物に行ってるらしかった。物探しのついでに鞄を探したらなかったから多分そう。面倒なので探しに行ったりはしない。すれ違ったらいけないからね。
「…あ、船」
「ただいっ…びっくりした…」
「玄関口にいたら悪いか」
「開けてすぐそばにいるのがダメなんだよ」
「そうかね」
気がついたら船は消えてたし、弾幕ごっこも終わりを迎えていた。ナズーリンが少ししてから飛んでいたのをみたので恐らく負けたな。ちょっと笑えた。そう思っていたら慧音から何を笑ってるんだとも言われた。少し理不尽じゃないかな?そんなわけで何やら上で異変が起きているのを無視して適当に日常を過ごすことに。博麗の巫女が勝手に情報を集めていたらしく、情報集めはもうやめたらしい。ちなみに鈴仙も何か知っていたようだが、八意から気にするなと言われていたらしい。巫女が怖いんだと。
「うわっ」
「今度はなんだ」
「妹紅が里の外で寝転がってる」
「死んでる!?」
「もう家の中に入れたけど、傷がないんだ…」
寺子屋の構造上、出入り口が二つほどある。子供や慧音がよく使う人里方向の出入り口と妹紅がよく使う里の外方向に出る出入り口だ。今回妹紅が寝ていたのは里方向への出入り口だった。だから余計にまずい。妹紅が蘇る気配もなく、体温もいつもよりは少し高く、不死者じゃなければ発熱で済ませる物だったがまあ問題はなかろう。と、ここまで観察してこいつ寝てるんじゃないかという結論へ。だが何かあった時のために蘇らせようと首に手をかけたあたりで目が覚めたようだ。ちなみに実行しようとしたのは慧音。俺は片腕で難しいからね。
「慧音がすごく苦しそうな顔してて驚いたんだよ」
「まあこの中じゃ慧音が一番早く死にそうだし、立場が逆になって嫌になったんじゃないか?」
「なるほど…」
「そこの人外二人、全然違う。」
「えっ」
「じゃあ私だから苦しかったとか?」
「殺すのは嫌なんだよ…」
なんだそんなことか。俺と妹紅はすでに人殺しを経験済みなので抵抗がない。でも俺は不可抗力だから殺人数には入れてない。死に行く人間を見ただけに近いな。うん。だから俺悪くない。そう思って妹紅と笑うと、慧音が笑い事ではないんだぞと言って来た。いやまあ、そうだけどさぁ。うん、俺たちが間違ってはいるんだけどさぁ。慧音にそういう顔されると俺も妹紅も辛いよ。そう思って妹紅を見たらあまり気にしてない風だった。俺だけか、気にしてたのは。
「慧音、ご飯」
「っ…、はぁ。まあ、二人で話す程度なら良いが、外でそういう話をするなよ。特に平」
「なんで全く外に出ない俺が…?」
「出ないからこそ気をつけろと言っているんだ。」
妹紅…山から蹴り落とした男
平…閉じ込められる前に襲って来た変なやつ