今回はギャグ回です。
一応、先に言っておきます。更木は本当の斬り合い、殺し合いだと霊圧オバケなので最強です。今回は獲物が木刀で、さらに途中からやる気が無くなってます。
本日も午後にもう一話投稿します。
瀞霊廷・郊外
カンッ!
カンッ!
ガンッ!
木刀が激しく打ち合う音が響く。十一番隊隊長、更木剣八と六番隊副隊長、間街白亜が打ち合いをしていた。
「どうしたァ!!白髪チビ助!!」
「……しっ。」
更木の豪快な唐竹割りを白亜は最小限の動きで受け流す。
ビュン!!
木刀から放たれたとは思えない程の斬撃が一直線に飛ぶ。そして、その斬撃が悲劇を産んだ。
ズバンッ!!
「ああァァァァァァ!?」
偶然通りかかった八番隊隊長、浮竹都依の持っていた紙袋に斬撃が直撃し、綺麗に真っ二つになってしまった。その、紙袋の中からは漫画本が落ちる。もちろん真っ二つ。
「…………」
白亜は真っ二つになった漫画を見た。
「……ごめんなさい。浮竹隊長。」
「?」
都依は直ぐさま謝ってきた白亜の声音がいつもより弱々しいことに一瞬首を傾げる。
(あれ?直ぐに謝ってくれるのは普通だけど、なんかかなり悲しそう?……ああ、漫画も芸術品として見てるんだ。)
白亜の視線の先の漫画を見て都依は納得する。
「怒るのもコスパ悪いし、今回のは通常版だからまた買い直せばいいよ〜」
「……そう」
そんな都依と白亜の会話を聞いていた更木が鼻で笑う。
「なんでチビ助が謝ってんだ?つうか隊長なのにあんなのも避けられねぇのか?」
ブチッ。
都依から何かが切れる音がした。
都依はゆっくり白亜を見る。
「白亜くん」
「?」
「木刀貸して」
「……え?」
「貸して」
「…………はい」
有無を言わせない都依の言葉に白亜は自身の持っていた木刀を貸す。そして、
ゴッ!!
「ぐっ!?」
都依は白亜から木刀を受け取った次の瞬間には更木の頭に綺麗な一撃を加えていた。
「……こんなのも避けられないの?」
都依の煽りに更木の口元が吊り上がる。
「……あぁ?………面白ぇ」
──数分後。
その場にはうつ伏せになった更木とそんな更木に冷たい視線を向ける無傷の都依がいた。
「はい、白亜くん。木刀返すね」
「……ありがとう」
「はぁ〜」
白亜に木刀を返していつもの雰囲気に戻った都依はため息を吐く。
「浦原商店に再注文しなきゃ。ダル〜」
そう言っていつもの気怠げな歩き方で都依は帰っていき、その場にはうつ伏せの更木と白亜だけが残った。
「おう、白亜」
そこへ、十一番隊副隊長、斑目一角が声を掛けてきた。
「こんなとこで何し……」
一角の視線の先には地面に伏す更木がいた。
「ざ、更木隊長ォォォ!?」
一角が絶叫する。
「白亜!!お前がやったのか!?」
「違う」
白亜は首を横に振る。
「……更木隊長。全然斬れなくて面白くなかったからって、不貞腐れない」
「うるせぇ」
地面に寝転んだまま、更木がぼそっと返す。
「いや、本当に何があったんだよ!?」
状況を全く理解できず置いてけぼりを喰らっている一角の叫びだけが木霊した。