今回は死神図鑑ゴールデン風の箸休め的なお話。
今日も午後にもう一話投稿します。
ザンッ!
破面を一刀で倒した射場。
「ほう、終わりじゃ」
斬魄刀を元に戻し、腰に差した所で副官である輪堂与ウが駆け寄ってくる。
「与ウ、飯でも食いに行くかのぉ」
「……(こく)」
二人はそのまま無言で歩いていき、瀞霊廷のとある定食屋に入る。
「いらっしゃいませー」
射場は空いている席を探そうと店内を見渡す。すると、
「……あれ、射場隊長」
「こんにちは~!」
奥の席に三番隊隊長の吉良イヅルとその副官の桃源院優火がいた。
「おう、吉良と桃源院の嬢ちゃんか」
「……」
射場と与ウはイヅル達の隣の席に着き挨拶をする。
「任務帰りですか?」
「ほうじゃ」
「僕達もです」
「イヅル隊長の卍解かっこよかったです!」
「ほうか」
「……(こく)」
日常会話を挟みながら優火がメニューを開いてイヅルに聞く。
「隊長、何食べます?」
「今日は軽く蕎麦かな」
「ワシは広島のお好み焼き定食じゃ」
「ありますかね?」
「知らん」
射場の注文に優火がメニューを確認しながら射場に問うが、射場も知らないらしい。
「何なら聞いてみますか。すみませーん」
そう言って優火が店員を呼ぶ。
パタパタ
「はい、お待たせしました」
そこに現れたのは――隊長羽織りを脱ぎ店の前掛けを付けた四番隊隊長、虎徹清音だった。
「「「「…………」」」」
「ご注文は?」
目の前の現実に処理落ちしている4人に対して平然と店員として清音は訊ねる。そんな中、いち早く正気に戻った射場が逆に清音に訊ねる。
「……何しよん?」
「バイトです」
「四番隊隊長ですよね?」
イヅルも正気に戻って訊ねる。
「給料だけじゃ趣味に使うお金が足りないので」
「「趣味って何?」」
「……趣味?趣味ってまさかお前、まだアレ作っとるん?」
「………」
「………聞かんかったことにしとくわ」
射場は自身の質問に顔を背けた清音を見て自分の予想が正しいことを理解し、無かった事にした。
そんな中、店の奥から四番隊副隊長の黒崎織姫の声が響く。
「清音ちゃ~ん、お盆こっち~!」
「あ、はい、織姫さん!」
ガラッ
「おー、織姫いるか?」
清音が織姫の所に行こうとした時、十三番隊隊長の黒崎一護が店に入ってきた。
「あっ!一護くん!」
「迎えに来た」
「えへへ」
「…………」
2人の空間を作ってイチャイチャしだす一護と織姫を、またか、と呆れた目で清音は見る。
「仲良いですねぇ」
「うん」
「若いのぉ」
「……(こく)」
「あ、射場さん」
2人の空間から帰ってきた一護が射場を見つけて声を掛けてきた。
「吉良に桃源院、輪堂まで。なんだ今日?」
「知らん」
護廷十三隊の隊長・副隊長がこんなにも集まっている事に疑問を漏らす一護だが、偶然としか言いようがないため、誰も分からない。
そんな中、店の奥から織姫がお盆に小鉢と徳利を乗せて歩いて来る。
「京楽さん、いつもの」
「はいはい。ありがとね、織姫ちゃん」
「「「「「え?」」」」」
織姫と清音以外の全員が声のした方を見る。そこには、筑前煮を肴に日本酒を飲んでいる半隠居になった京楽春水がいた。
「きっ、京楽さん!?何で……」
「何でって、常連さ。ここ、筑前煮がおいしいんだよ」
「「「「「そこじゃない!!」」」」」
瀞霊廷のとある食堂。そこは隊長格に頻繁に会えるとちょっとした名店になっている。なお、この店の店主は今でも全員をただの常連客だと思っている。