グロキシニア転生者が行くHUNTER×HUNTER 作:霊槍って、良いよね
投稿頻度は亀です。
「貴様ら……よくも……よくもぉ……!!!!!」
強大な魔力が戦場を覆い尽くす。
しかし、それも最後の灯火のよう。
そう、これで終わる……いや…
「終わらせるっス!!!チャンドラー!!!『霊槍バスキアス第一形態【
この世界に転生して、永く……数千年生きてきた。
七つの大罪に登場する十戒が1柱、【安息】のグロキシニアに気付けば転生していた俺は、原作のあまねく悲劇の回避のために、ずっとずっと力を求め続けてきた。
力がなければ悲劇の回避など出来ないから。
それでも、結局聖戦は起こり、数多の悲劇は起こってしまった。
ドロールくんとも仲良くなれたけれど、結局ドロールくんは原作通り十戒に入ってしまった。
自分も原作通り、十戒に入り、内側から瓦解でもさせようかと思ったが、そもそも女神族も善ではないのだから、原作よりも魔神族を追い詰めてしまうのも気が引けた。
そうこうしているうちに【無欲】のゴウセルによる記憶改竄で原作通りに聖戦は終結した。
変わったことといえば、俺は魔神族側に付かなかったから、封印されていないことだろう。
自分の手が届く範囲には限りがあるのだと、そう理解し、俺は妖精族に関する悲劇だけは全て回避してやろうと心に決めた。
そして、それは達成出来た。
エレインもヘルブラムも生きているし、妖精族が人間に狩られる悲劇も起こらなかった。
エレインは、原作とは少し違う流れだけどバンとくっついていた。
後変わったことといえば……ああ、あれがあったな。
キングが原作開始時点ですでに小さい羽を生やしていた。
俺が少し鍛えたからというのが大きい気がするのだが、原作のヘンドリクセン戦でのリベンジカウンターの見せ場はなく、キングが無双してた。
ヘンドリクセン可哀想だったな…。
そして、十戒が封印から解き放たれてからは上手くいかないことだらけだったな……。
でも、ドロールくんは取り戻すことが出来た。
それが何よりの収穫だろう。
そして、今。
原作と少し違うけど同じような流れで、七つの大罪たちを逃すために、俺とドロールくんはチャンドラーとぶつかった。
激しい戦いだった。
けれど、長年ひたすらに強さを求めていた俺の判断は間違っていなかったのだと、理解することが出来た。
だって
「ふ……ざ……け…………」
チャンドラーを殺すことが出来たのだから。
「ざまー……みろっス」
最初はグロキシニアのロールプレイで始めたこの喋り方も随分慣れたなあとふと思う。
いや、今はそれよりも
「生きて……るっスかぁ?ドロールくん」
「…かろうじて……な……」
ああ、良かった。
生きてるなら、助けられる。
「『霊槍バスキアス第七形態【
「や……めろ……グロキシニア…自分で……使う…べき…だ」
確かに、俺ももう直ぐに死ぬのだろう。
けれど、
「いやっスね。あたしは友達見捨てて自分だけ生き残るのなんて、嫌なんス」
「……!!!!!」
何かを強く訴えるようにドロールくんが口を開く、けれど、もう喋る力もないみたいだ。
「分かってるっスよ。それはドロールくんも同じ気持ちだっていうんでしょ?それでも……あたしはドロールくんに生きていて欲しいから……これが最後の、わがままっス」
"
雫を垂らすと、みるみるうちにドロールくんの傷が塞がる。
「ドロールくん………太陽が……綺麗っスねぇ……………」
夜を連れて来たチャンドラーが死に、明けた青空に爛々と輝く太陽が、ひどく……心地良い……
「ああ……そうだなっ………!」
堪えるように、ドロールくんは笑ってくれた。
これが最後だからだろう。
俺に泣き顔を見せたくないのだろう。
静かに、俺は目を閉じた。
俺はこの時、確かに死んだ。
そのはずだったのだけれど。
◇
山脈に根ざす大樹があった。
大樹はマグマからすらも養分を吸い取り、大気圏を遥かに超えて伸び続けていた。
そんな大樹に、とある危機が訪れていた。
1京すらも優に超え、垓という単位にすらも到達し得る膨大な数の蟲の群れが、皮を食い、空洞を開け、大樹を巣穴へと変えようとしていた。
永い、永い、遥かなる時を生き、思考さえも獲得した大樹は、ただひたすらに願う。
蟲を殺し得る存在を。
自らが腐り落ちるその事実を捻じ曲げる存在を。
そして、奇跡は起こる。
大樹の遥か上空の枝に、蕾がなった。
黒を基調とし、ところどころが虹色に輝くように淡く光るその蕾は、静かに、そして確かには、咲いた。
「……あれ…あたしは……死んだはずじゃ………」
美しい羽を持ち、長い髪をたなびかせた少女のような少年。
蕾から現れた彼に、大樹は語りかける。
助けて欲しいと。
伝わるかも分からずとも、ただ、その思いを放つ。
「これは…思念?……なるほど、君があたしをここに喚んだんスか。……なるほど、まさか死んだ後も仕事があるだなんて、思いもよらなかったっスよ。でもまあ、良いっスよ」
少年は小さく微笑む。
「うん……使えるままっスね。魔力も戻ってるから………『霊槍バスキアス第六形態【
少年のその声と共に、大量の刃が蟲を襲う。
突然の事態に反応すらも許されず、ただひたすらに蟲は滅される。
蟲が最後の1匹すらも絶えるまで、刃の嵐は途絶えることはなかった。
「これで終わりっス」
◇
それにしても、こんな場所は七つの大罪世界になかったはずだし、絶対別の世界だよなぁ。
まさかまた別の世界に来ることになるだなんて、思いもよらなかったな。
転生というもの自体はしてた世界が複数あるのは知ってたけど、まさか今度はグロキシニアのまま次の世界に来るだなんて。
それも、思考すらできる大樹に喚ばれる形でとは。
それにしてもやばいなこの大樹。
妖精王の森の神樹よりも永く生きてるんじゃないか?
それにしても、意外とおしゃべりだなこの大樹。
さっきから結構話しかけてくるんだけど。
まあ良いか。
「なるほどなるほど、これからもあたしに守り続けて欲しい。その代わりに、生きるためのエネルギーは全て君が供給してくれるんスね?」
まあ、この辺りなんも食べ物ないしなぁ。
この大樹が全部栄養吸ってるみたいだから。
あれ?
もしやこの大樹の方が生態系に悪いのでは?
まあ、良いか。
そして、エネルギー供給だけど、確かに、この大樹と俺は繋がってるみたいだな。
この大樹の花からここに来たみたいだし、その時繋がったのかな?
でもまあ、エネルギー供給以外には対して使い道のないパスだな。
仮に大樹が枯れても俺の方に影響はないっぽいし。
栄養も多分経口摂取できるっぽい。
「ま、良いっスよ。でも、縛られるのはあんま好きじゃないんで、なるべく早く、他の自衛手段を手に入れてもらいたいっス。他の世界からあたしを召喚出来たんス。多分、他にも何か出来ると思うっスよ」
了解の思念が伝わって来たな。
よしよし。
しばらくすれば俺は自由だ。
そうしたら、この世界を見に行こう。
グロキシニアとしての生は全うしたんだ。
今回は、自由に生きてみたい。
「それじゃあ、後は君の呼び名でも決めるっスか?大樹……という枠組みに収まらないほどあまりにも大きすぎるし……うん世界樹。それが1番しっくりくるっス」
うんうん、納得してくれた思念が伝わって来る。
なんだかこれ以外無い気がしたんだよな。
どこかの漫画で見たような気がしなくも無い……漫画読んだのなんて数千年も前のことだから全然覚えてないけど。
ま、いずれ思い出すかもしれないし、思い出せなくてもなんとかなるでしょ。
「それじゃ、よろしくっス世界樹くん」
オリ主inグロキシニアの設定
生まれた時から前世の記憶が存在していた。原作の悲劇を回避するためにとにかくひたすらに強さを求め、物語冒頭のチャンドラー戦時の闘級は15万を超えていた。肉体も鍛えている(外見は原作グロキシニアのまま変わらず筋肉なんて見当たらない)ため、肉弾戦も行けるタイプ。でも得意なのは霊槍バスキアスと『魔力・災厄』を併用した戦闘。心の中の一人称は『俺』だが、話すときは原作を真似して『あたし』。
ちなみにドロールの強さは原作準拠。
今後のために生き残るのはグロキシニアの方が戦力的に良かったんじゃないかとは言ってはいけない。
霊槍バスキアスの原作未登場の第三、第四、第六、第八形態はシャスティフォルから持って来ています。
霊槍って全部似通った能力発現させてるみたいだし、多分こんな感じじゃないかなと。
【増殖】は、シャスティフォルだと第五形態だけど、シャスティフォルの第五形態とバスキアスの第六形態が同質っぽいので。バスキアスに【増殖】があるならたぶん第六形態かなーと。