グロキシニア転生者が行くHUNTER×HUNTER   作:霊槍って、良いよね

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13話 最終試験 1/2

 飛行船に揺られること3日ほど、ついに最終試験会場に到着した。

 

 試験委員会運営のホテルを最終試験終了まで貸し切っているらしい。

 

 そんなホテルの大広間に俺たちは集められた。

 

「さて、最終試験の内容じゃが、至って単純に1対1のトーナメント戦じゃ。そしてその組み合わせは……」

 

 お爺さん…ネテロはそういうと、ホワイトボードにかけられていた布を取り払う。

 

 ホワイトボードに書かれていたのは、随分と不公平なトーナメント表だった。

 

 2つのグループに分かれているようなトーナメント表だ。

 

「今回の試験では、たった1勝で合格となる。要するに、勝った方が抜けて行き、負けた方がトーナメントを進んで行くことになる」

 

 ふむふむ、このトーナメント表だと、2つのグループに分かれている感じだな。

 

 1つめのグループでは、まず最初に俺とハンゾーくんが戦い、その敗者がゴンと、そしてその敗者がゴンたちとトリックタワーを攻略したターバンの彼と、そしてその敗者がキルアと戦う感じだ。

 

 もう1つのグループでは、まずクラピカとヒソカが戦い、その敗者が武道家らしき初老の男と、そしてその敗者がレオリオと戦うようだ。

 

 そして、2つのグループも最後で繋がっているため、その敗者同士がぶつかり、たった1人の不合格者を決めると……。

 

 不合格者はたった1人。

 

 これまでの試験に比べると、随分と優しい試験だ。

 

 それにしても、クラピカは初っ端からヒソカか……今じゃ流石になぁ。

 

 そうこう考えているうちに、他の人たちがいくつか質問をしていた。

 

 トーナメントの組み合わせが公平ではない理由は今までの試験の成績をもとに、優秀な者により多くの機会を与えているためらしい。

 

 審査基準は身体能力、精神能力、印象の3つ。

 

 その中でも特に重要なのは印象で、ハンターの資質の有無や大小を見分けているらしい。

 

 ……ハンターの資質っていうなら、どう考えても俺よりハンゾーくんとかゴンの方が上な気がするけど、俺は他で目立ちすぎたかな?

 

 思いつく限りでも、トリックタワーで使った【死荊(デスソーン)】とかゼビル島で使った『擬似(フェイク)絶気配(ゼロサイン)』とか、他にもイルミと戦った時に使ったのとかがあるし。

 

 特に目をつけられたのは多分【死荊】の方だと思うけど。

 

 ちなみに、試合ルールは相手にまいったと言わせれば勝ちで武器も有り、反則は殺害だけで、相手を殺した時点で即失格だ。

 

「それでは、最終試験を開始する!第一試合、グロキシニア対ハンゾー!!!」

 

 立会人の声で、俺とハンゾーくんが前に出る。

 

「かーっ!まさか最初に当たるのがグロキシニアだなんて、運ねえな俺」

 

「ハンゾーくんと試合するのいつぶりっスかね。3年ぐらい前が最後だった気がするっスけど」

 

「ああ、大体そんぐらいだな。あの頃はいつか勝つって意気込んで、何回も挑んでたからなあ。長老衆は気が気じゃなかったそうだけど、ま、やるからには勝つ気で行くぜ?」

 

 おちゃらけた雰囲気を一瞬で消し、ハンゾーくんが戦闘モードに入った。

 

「来いっス」

 

「それでは、第一試合……始め!!!」

 

 その声と共に、ハンゾーくんが懐から取り出したクナイを5本投げつけてから。

 

 そのうち最も速い1本を掴み、他のクナイを全て撃ち落とすと、目の前にはハンゾーくんはいない。

 

 けれど

 

「バレバレっス」

 

 背後から短剣を突き立てようとしていたハンゾーくんに回し蹴りを叩き込む。

 

 気絶させるわけにはいかないため、ハンゾーくんがギリギリ耐えられる程度の威力の蹴りだ。

 

 蹴りをモロに受ける直前、何かを俺の足に刺そうとしたみたいだけど、刺す暇は与えなかった。

 

「動きも、クナイによる陽動も、そして背後に回った時の隠密も高レベル。十分な強さっス。……けど、まだ負けてはあげられないっスね」

 

 今のハンゾーくんは念能力者でも、それを使いこなせていないものであれば十分勝てるほどの強さだ。

 

 床に落ちていたクナイを拾い、それをハンゾーくんに投げつけようとしたその時、クナイから煙が上がった。

 

 この匂い……吸い込んだ相手に外傷なく激痛だけを与えるやつだ。

 

 忍がよく拷問に使ったりしてるやつだな。

 

 けど、

 

「甘いっスよ!!!」

 

 勢いよく腕を振り抜き、風を起こして煙を散らせる。

 

 この煙は直接吸収せずに空気中に霧散させて仕舞えばその効果はほとんどなくなる。

 

「分かってるよ!!!この程度では通用しないってことも!!!」

 

 煙が広がり、視界が曇ったその時に俺の周囲にまきびしを撒いたらしい。

 

「そのまきびしの針には神経毒が塗ってある。死にはしない程度だが、それでも無力化には十分!!!」

 

 ふむふむ、でもまあ。

 

「それ含めて、甘いって言ってんス」

 

 まきびしとまきびしの間にあるほんの少しの隙間にのみ足を置きながら一瞬でハンゾーくんへと接近し、顎を掴んで壁に背中から激突させた。

 

「まだやるっスか?」

 

「……ハァ、降参だ降参。まいったよ」

 

 軽く言いながらも、随分と悔しそうだ。

 

「チクショー、少し傷負わせるぐらいは出来ると思ったんだけどなー」

 

「結構良い線行ってたと思うっスよ?」

 

「世辞はいらねーよ。その気になりゃ、開始すぐに俺に負けを認めさせることぐらいできただろ」

 

「否定はしないっス」

 

「だよなー」

 

 他の受験者たちの方を見ると、唖然としている人がほとんどだ。

 

 まあ、この感じだとそもそも俺たちの攻防も見えなかった人がほとんどかな。

 

 ヒソカは舌なめずりしながら俺とハンゾーくんを交互に見てるけど。

 

「1番、グロキシニア合格!続いて、第二試合、クラピカ対ヒソカ!!!前へどうぞ!!!」

 

 なるほど、継戦は負担も大きいから2つのグループを交互にやる感じかな?

 

 さて、クラピカの相手はヒソカで……まあ殺されはしないだろうけど……。

 

「それでは、第二試合、初め!!!」

 

 連結した双刀の木刀を構え、臨戦体制に入ったクラピカ、しかし、ヒソカは構えをとることもなく、告げた。

 

「念、多少なりとも使えるようになったんだろう?使ってきてよ♡」

 

「なっ!!!」

 

 ヒソカから念という単語が出たことに驚いたクラピカだったが、一次試験開始前にヒソカが人間の腕を一瞬で消したのを思い出したのか、ヒソカも念を使えるのだろうと納得した様子で頷いた。

 

「実戦レベルではないと、言われているのだが?」

 

「それで良いよ♡ボクは今の君を見たいんだ♢」

 

「……良いだろう………」

 

 クラピカは目を閉じて、全身へとその意識を集中させ、そして目を開き、一瞬にしてそのオーラを解放した。

 

「練!!!!!」

 

「アハッ♡」




ネテロは念は秘匿技術だけど、まあ最終試験だし、不合格者は1人でそれ以外はどうせ覚えることになるから止めないで良いかという判断です。
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