グロキシニア転生者が行くHUNTER×HUNTER   作:霊槍って、良いよね

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15話 ゾルディック家へ

 イルミの登場により、キルアはひどく怯えた表情をして震えている。

 

「さ、どうしたんだい?この手を取って、家に帰るだけだろう?そうしたら、念についても詳しく教えてあげるんだ」

 

 そう言って、手を差し出したイルミだったが、横から手首をゴンに掴まれた。

 

「キルアが…震えてるじゃないか!!!」

 

 そう言い、ゴンは握る力を強くした。

 

 無鉄砲だね。嫌いじゃないけど。

 

「君誰?キルの何?」

 

「オレはゴン=フリークス!!!キルアの友達だ!!!」

 

「友達?友達なんて作ったのかい?キル」

 

「そ……そうだ!オレは、もう殺しも辞める!ゴンたちと、友達と普通に……」

 

「無理だよ。キルには。普通の生活なんて出来るわけがない。そういうふうに育てたのはボクと父さんだ。だからこそ分かってる。キルの天職は暗殺者だ」

 

「でもっ……!」

 

「そうか、友達。友達なんて作ったから、そんなことを考えちゃったんだね。なら、キルの友達を殺そう」

 

「なっ!?」

 

「このゴンは確定として、他にもいるのかな?全員殺せば、キルも夢から覚めるだろう?」

 

 流石にやりすぎだな。

 

「物騒っスね。せっかく合格のお祝いムードだったのに、台無しっス」

 

「お前…」

 

「ゴン、もう手を離しといて良いっスよ」

 

「あ…うん」

 

 キルアを後ろに庇うように、イルミと向き合った。

 

 さて、どうしてくれようかこの拗らせブラコン。

 

 ハンター試験に参加してたのバラしてやろうか?

 

「何の用?君には関係ない話だと思うけど?」

 

「関係ない…なんてことはないかもしれないっスよ。あたしもキルアの友達…かもしれない」

 

「はあ?」

 

 おお、一気に殺気が増したな。

 

 イルミの殺気で、本気度を理解したキルアが帰ると言いそうになるが、手で制す。

 

「ま、友達ほど仲良いかは置いておくとしても、こんな状態のキルアを君と共に行かせるほど無関係ってわけでもないっス」

 

「そう、じゃあまずは君から殺そう」

 

 一気にオーラが練り上げられ、辺りを包み込む。

 

 けれどまあ。

 

「出来ると思ってんスか?」

 

 それを上回るオーラで塗り替える。

 

「出来るよ。君、優しいだろ?」

 

 そう言うと共に、イルミは針をこの場にいる全員めがけて投げた。

 

「君は全員を守れるかな?」

 

 ゼビル島で俺がクラピカを守りながら戦ったこと、そして俺がイルミを殺さなかったことから、イルミは俺のことを優しい……いや、甘いと判断したようだ。

 

 その甘さに漬け込んで、意識を逸らしまくれば勝てるだろうという算段。

 

「ハァ……」

 

 霊槍バスキアス第十形態【翠蛸(エメラルド・オクト)】を解放し、その全てを打ち払う。

 

「やっぱり君、舐めてるっスよね。もしかして、あたしが君に勝てたのが隠し玉があったからとか思ってるっスか?不意打ちだから自分は負けたと?笑わせんなっス。君の敗因はただ1つ」

 

 一気にイルミへと近づき、その眼前を見据える。

 

 その瞬間、イルミは後ろへと飛び退き、そして後ろからそれに貫かれた。

 

「ガッ……!!!」

 

 イルミを貫いたのは、石を思わせる質感の大きな花の茎。

 

 名を霊槍バスキアス第三形態【化石華(フォシライゼーション)】。

 

 シャスティフォルの第三形態【化石化】と同質の能力であるが、【化石化】が二又の矛なのに対し、オレのはこの大きな花である。

 

 【翠蛸】から即座に変化させ、イルミの後ろ、ちょうど刺さる位置にイルミが飛び退いたその瞬間に置いたのだ。

 

「君の実力不足。ただそれだけの話っスよ」

 

 まあ、ここまで自分の強さに自信もってしまっているのは、おそらく育った環境のせいだろうけど。

 

 なまじ才能もあったが故に、驕る。

 

 刺したのは、致命的な臓器を避けるために肩だ。

 

 刺された部位から一瞬にして石化が広がり、ものの1秒ほどで石像が完成した。

 

「これも……念…」

 

 クラピカがゴクリと唾を飲んだ。

 

 念ということにしておこう。

 

「そう、これも念っス」

 

「アンタも……使えるんだな」

 

「そうっスよ。キルア」

 

「オレに、それを教えてくれ!それさえあれば、イルミにも……!!!」

 

「まあ、別に良いっスけど、クラピカの修行もあるし、移動しながらになるっスよ」

 

「クラピカ!お前こいつから習ってんのか!?」

 

 レオリオが驚いたように問いかける。

 

「悪いか?」

 

「いや、悪かねえが、お前が年下に教わるタマだとは思ってなかったからな」

 

「ふん!復讐を達成するためなら、年下にだって謙(へりくだ)ってやるさ」

 

「いや、いうほど謙ってないっスよねクラピカ。あと、あたし少なくともこの場にいる誰よりも年上っスからね!」

 

 全員がギョッとした表情をしたあと、俺とボドロを交互に見る。

 

「「「「「「「「え?」」」」」」」」

 

 当のボドロも驚いたように固まった。

 

 ヒソカでさえも驚いた表情をしている。

 

 あ、やらかしたわ。

 

「お前、マジでジジイなのかよ」

 

 キルアがおずおずと聞いてきた。

 

 うん……まあ………

 

「さーて、あたしはイルミをゾルディック家まで届けてくるっス。クラピカは着いて来てもらうっスよ。道中も修行っス」

 

「あー!話逸らしやがったコイツ!!!」

 

「修行は良いのだが、ゾルディック家に行くのか?」

 

「ま、コレをこのまま置いておくわけにはいかないっスからね。返却しに行くっス」

 

「そ…そうか」

 

「キルアも、念について少しばかり教えることは出来るけど、ゾルディック家に行く道中になるっス。やめておいた方が」

 

「………………行く!!!このままじっとなんてしてられっか!!!」

 

「良い目っス」

 

「キルアが行くなら、オレも行く!!!」

 

 ゴンもまっすぐな視線で俺を見る。

 

「お前らが行くなら、俺も行くぜ!イルミ、だったか?あんな危険な奴が他にもいるところに行くんだろう!?お前たちだけで行かせられっか!!!心配が勝つぜ」

 

 レオリオもそう言って俺を見据えた。

 

 良いなー、若さって。

 

 眩しいぜ。

 

「そういえば、クラピカはヒソカからなんか聞いてたっスよね。何だったんスか?」

 

「旅団(クモ)についての話…だったのだが、9月1日にヨークシンシティで待つとしか聞き出せなかった。が、おそらく、この日旅団がヨークシンに来るのだろうと思っている」

 

「なら、すぐにイルミを届けて、本格的な修行に入る必要があるっスね!!!あ、そういえば、ハンゾーくんはどうするっスか?念について、聞きたそうっスけど」

 

「いや、俺はこのまま里に帰る。実は、長老衆からもしハンター試験に合格出来たら、地下訓練場最奥の間への立ち入りを許すって言われててな。最奥の間から時折感じる圧が、練?だったか?に似てるんだ。まずは行ってみるさ」

 

「なるほど、じゃ、高級寿司はまたの機会に奢ってもらう事にするっス」

 

「ゲッ!覚えてやがった!!!」

 

 そりゃ覚えてるって。

 

「それじゃ、ゾルディック家に行くメンバーは、あたしとクラピカ、キルア、ゴン、レオリオで良いっスね?」

 

 そう問いかけると、ヒソカが近づいて来た。

 

「ボクも行く…って言いたかったけど、さっきの攻防を見て、ボクもまだまだ先に行けるんじゃないかと思ったんだ♢しばらく自力で鍛えてみる事にするよ♢だから、これはただの伝言♤ゴン、天空闘技場の200階で待ってるよ♡」

 

「ッ……!!!」

 

 ゴンは驚いた顔を一瞬したが、すぐに覚悟を決めた表情になった。

 

「絶対に行く!!!」

 

 ヒソカの背を見送ったあと、4人を見渡す。

 

「さて、それじゃ、出発するっスよ。いざゾルディック家へ!!!」

 

 

 

 

 




しれっと前にも負けたことをバラされたイルミくん。そして、いざゾルディック家へ!!!
という中途半端なところで申し訳ないのですが、実はめちゃくちゃ日程詰め込まれまくった日々がね……スタートしてしまい、おそらく、執筆時間が取れない日々が続く事になりそうです。次話投稿は、早くても1ヶ月後、もっと遅いかもしれません。申し訳ありません!!!
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