グロキシニア転生者が行くHUNTER×HUNTER 作:霊槍って、良いよね
俺が合格して少し経った頃、ハンゾーくんが寿司を完成させたらしく、審査を受けに来た……のだけれど美味しくないという理由で不合格になり、寿司の作り方を大声で言ってしまいメンチと口論が発生してしまった。
まあ、ヒソカの殺気に相当イラついていたんだろうな。
なんなら今は俺にもめちゃくちゃ殺気向けてきてるからなヒソカは。
俺はこれとは比にならないレベルの殺気ならいくらでも浴びてきたからどうとでも受け流せるけど、メンチは結構効いているようだ。
というかあれだな。
ヒソカの殺気は恐ろしいというより気持ちが悪い。
粘つくような殺気だ。
そりゃイラつきもするってものだ。
さて、そうこうしている内にハンゾーの発言から寿司の作り方を知った受験者たちがこぞって寿司を持ち寄り、その結果……
「ワリ、お腹いっぱいになっちゃった」
合格者俺1人で、二次試験が終了してしまった。
そんな時、メンチに連絡が入ってきた。
どうやらサトツがこの事態を重く見て上に報告を入れたらしいのだが…
「良いでしょー別に!!!合格者1人は出してんだからさー!!!何?文句あるっての!?審査基準が違う!?仕方ないでしょ、ハゲが寿司の作り方大声で喋っちゃったんだから!!!そうなりゃ後は味で審査するしかないでしょーが!!!とにかく、あたしは知らないからね!!!1人とはいえ合格者出してんだから文句言われる筋合いないっての!!!!!」
相手方の言葉には耳も貸さずに切ってしまった。
まあ、こんな状況納得いかない奴は当然いるわけで…
キレた
まあ、当然勝ち目はない。
メンチは殺す気だし、それを防ぐためにブハラが先にその受験者を吹っ飛ばそうとしてたけど、それでも無事で済むわけはないから…
「落ち着けっス」
とりあえず首トンで気絶させた。
「守ってくれたつもり?余計なことしないでよ」
「合格してるあたしが言うのもなんか嫌な感じに聞こえるかも知れないけど、この人がキレる理由もまあまあ分かるっスからね。ストレスが溜まってるからって、試験官がその八つ当たりを受験者にするのはどうかと思うっスよ。殺すつもりだったでしょ?」
「なんだ、気付いてたんだ」
「これでも気配には敏感なんスよ、あたし」
「ふーん。ま、良いわ。とにかく、この決定は揺るがないから、そのつもりでね!!!」
念による威圧とは違うけれど、受験者のほとんどにとっては圧倒的な威圧を放ち、そう言い切るメンチ。
ま、他の受験者たちにも救いはある。
何せ
「二次試験で合格者1人は、流石にちと厳しすぎやせんかのう」
その声と共に飛行船から1人の老人が飛び降りてきた。
老人……ハンター試験最高責任者のネテロ会長と萎縮し切ったメンチが少し問答し、結果として、全員に新たなチャンスが与えられた。
課題は、飛行船によって連れられた先にあるマフタツ山を真っ二つに割る崖の下に生息するクモワシという鳥の卵のゆで卵。
ここでは味の審査はなく、ただ取ってくれば合格なようだ。
メンチがデモンストレーションとしてやってみせたのだが、結構な数の受験者が諦めムードだ。
それも当然だろう。
崖を一度飛び降りるだなんて、普通の人間は怖くて出来ない。
けれどまあ、そんな恐れなんてなく普通に飛び降りる人も当然この場にはいる。
ゴンたち4人にハンゾーくんを始めとした相当な数の受験者がクモワシの卵を取りに飛び降りた。
「あんたはどうする?一度合格を言い渡してるから、これを受ける必要はないけど…」
「クモワシの卵の味が気になるんで行ってくるっス」
というわけで飛び降りた。
そしてクモワシの巣を掴んで落ちるのを防止。
そのまま卵を回収した。
たしか、気流かなんかを利用して登るような展開があった気がするのだけれど、どうやらその気流はないらしい。
そのため、崖を登るしか無いわけだ。
崖には結構
その凹凸を足がかりに駆け登れば良いのだから。
1番遅くに飛び降りたものの、1番早くに登り切ることが出来た。
次に登ってきたのはヒソカだ。
その次にギタラクルが登り切る。
「やあ、随分身軽だね。見惚れちゃったよ♡」
「こういうのは結構得意なんス」
「ゲッ!もう2人も登ってる!!!俺が1番だと思ったのに!!!」
「あたしも取りに降りたから、3人っスよ」
「マジかよ」
「さ、取ってきた人は鍋に入れちゃって!茹でるわよ」
茹でること十数分。
ついにゆで卵が完成した。
さてさて肝心の味は……おお!美味い!!!
鶏の卵と比べてはるかに濃厚で旨味が詰まっている。
その旨味もしつこくない。
これは確かにあそこまで降りて取ってくる価値があるかも知れない。
「二次試験合格者は合格者43名!!!これなら問題ないでしょ」
「そうじゃな。では、三次試験会場まではこの飛行船で送る故、乗り込むよーに」
ネテロ会長の発言と共に、慌てたように合格者たちが飛行船に乗り込んで行く。
その列に続こうと歩き出したその時、
「あ、1番のあんた」
「ん?なんスか?」
「あの時は店で出せるレベルじゃないって言っちゃったけど、店で出てきてもおかしくないぐらいには美味しかったわよ。それだけ」
「それは嬉しいっスね」
「メンチが褒めるなんて相当だね」
「まあ、ね。…魚の焼き加減も焼きすぎてパサパサにならず、かと言って寄生虫が死なない生焼けじゃない。しっとりして丁度いい焼き加減だったし、何より茎わさびの食感が良いアクセントになってたわ」
「へぇ、俺も食べたくなって来た」
「ならあたしが作ろうかしら?シャリは残ってるし、魚もあるし。あ、なんなら1番の…」
「グロキシニアっス」
「グロキシニアも食べる?ご馳走するわよ」
「良いんスか?ならゴチになりたいっスね」
「良いのよ良いのよ。この機会にあんたの志望を美食ハンターにしてやるわ」
どうやら相当気に入られたらしい。
実は料理自体は七つの大罪の世界でも作ってたからな。
妖精族の主食を米にしたり、色々とやった。
この世界に来てからは自分で作らなくても店があったから全然作ってはいなかったのだけど、数百年前までは作っていたからその感覚はまだ残っていたらしい。
「あたしの志望は
「美食ハンターは良いわよー、何せ……」
美食ハンターをめちゃくちゃ勧めて来るのが少し面倒だったけれど、メンチの料理は文句なしにめちゃくちゃ美味かった。
感動レベルだよメンチの料理。
クモワシの卵の採取って、気流で登って来る印象が強かったんですが、漫画だと崖をよじ登ってるんですよね。読み直してる時に気付きました。
気流のイメージが強すぎて。
ヒソカの殺気でイラついてたからあの評価されただけで実はめちゃくちゃ美味かったグロキシニア作の寿司。
舌が肥えている日本人が料理に美味しさを求めるのは当然ということで、七つの大罪世界で実は結構料理しております。