やはり世界は理不尽である①
「この世界は腐っている」
これは俺の口癖だ。
弱者は虐げられ、誰からも守られず、抵抗することもできない。
俺には何の力もなかった。頭は悪く、運動もできない。人と話すときも口が動かないコミュ障で、権力も金も持ち合わせてなかった。
最初は俺だって抵抗した。
これほど何の力も持たない人間がいるかと疑った。
色んなことに挑戦したよ。
でも、全部だめだった。
パソコンは並には使えるが、生産性はなかった。
芸術も家でできるものはだいたい試した。絵、書道、音楽、どれも専門家になれるほどではなかった。
いつからか、唯一の取り柄であった積極性もなくなってきた。
嫌になったのだ。
何もできない自分に打ちのめされるのが。
......天は俺に味方してくれなかった。
だから、俺は逃げた。
怠惰な生活を送ることに決めた。
生きたいという確固たる意思があったわけでもないが、人生をなんの意味も無いまま終わらせることはしたくなかった。
どこかに何かがあると、今の俺に意味などないと自覚しながらもわけのわからない希望を抱いて生きた。
社会不適合者とは俺のためにある言葉だと思ったよ。
毎日毎日、面白そうなゲームを漁り、飽きたらやめる。
またゲームを漁り、飽きたらやめる。
ただただ暇をつぶすものを探し求めていた。
いつだったかな。
俺はいつも通りゲームを漁っていた。
ふと、面白そうなゲームを見つけたんだ。
名前は、「引きこもり勇者と魔王」
少し俺への皮肉を感じたが、クリックし、ゲームを始めよう......と思った。
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目に刺激を受け、俺は目を覚ました。
「あれ?」
「やばい、寝落ちしてたか」
怠惰な生活を送る俺にとってゲームの最中に寝落ちすることなど日常茶飯事だった。
だから、特に何も気にせず起き上がり、寝ぼけ眼を擦り周りを見ると、
そこは俺の部屋ではなかった。
「どこだ? ここ」
広めの少しおしゃれな洋風の部屋。
「なんだ? どういうことだ?」
寝ぼけていた脳が一気に覚め、回転し始める。
「確か俺は自分の部屋でゲームをしていて、寝落ちし......いやそれが本当かは分からないわけか」
自分が寝ていた所を見るが、スマホやパソコンが置いてあるわけでもない。
そもそも、俺はいつも椅子に座ってゲームをしている。
とりあえず、自分が寝ていた高級そうなベッドから降り、部屋を見て回る。
部屋にはベッド、クローゼット、全身鏡の三つしかないく、それが部屋の開放感を強めている。
「部屋の様子からして病院ではないよな......」
部屋を分析したところで、何かが変わるわけもなく、
“ここがどこなのか”も“何が起きたのか”もわからない。
しかし、なぜだろうか.
「既視感しかない」
やけに部屋に既視感を感じるのだ。
もちろん、俺はいいところのお坊ちゃまではない。
ごくごく普通の家庭......いや少し恵まれてはいた。
三食全部食べるということはなかったが、働かない俺に毎食用意はしてくれていた。
ただ、いかにも上流階級が住むような家ではなかったはずだ。
「本当にどういうことなんだ......」
ベッドに座り、頭を抱えていると、
コンコンコン
??? 「レイ。起きなさい。朝食の時間よ」
誰だ......? 聞き覚えのない声だ。
しかも、レイ? と言ったのか?
俺の名前は■■■■だが......
突然のことに返事もできずにいると、
??? 「レイ? 入るわよ~?」
「えっ......ちょっと待っ」
俺が反応するまもなくドアが開けられ、声の主と対面した。
??? 「なんだ、ちゃんと起きてるじゃない。起きてるなら返事ぐらいしなさいよ。 ......レイ?」
何が何だか、この女性が誰なのか分からず言葉も返さないまま呆然としていると、女性が心配そうにこちらを見つめてきて、こういった。
??? 「どうかしたの? 具合でも悪いの?」
「いや......そういう訳では無いですけど.」
起きたら見知らぬ部屋、目の前に見知らぬ女性、困惑しないわけないだろうと思いながら、やっと返答をする。
??? 「そう? なら、早く着替えて、朝食食べなさい。今日は模擬戦があるでしょう?」
「......え?」
...モギセン??? モギセンって戦う模擬戦?
俺は生来運動音痴かつ馬鹿であったため、習い事も部活もしていなかった。唯一、水泳を習ったことがあったが、初日に溺れて怖くなって辞めた経験があるくらいだ。
そんな俺が模擬戦? なんの競技で?
さっきから訳の分からないことばかりだ。
困惑しかしてない頭の中を、更に困惑させる言葉が、その女性から出てきた。
??? 「あんなに剣を握るのを嫌がってたあなたがあの子を守るために剣を握れるなんて、さすがユウシャよね!」
......?ユウシャ...、勇者、か。聞きなれない単語が出てきて翻訳出来なかった。で、その勇者が何なのだろう?
「......? 誰が勇者なの?その勇者がどうしたの?」
??? 「......? まだ寝ぼけているの?」
「なにが?」
??? 「『なにが?』って、あなたがその勇者なんじゃない」
「......? はぁ!?!?!?」
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名前:レイ·■⬛︎■■·■⬛︎■■■■(■■ ■■)
職業:勇者(無職)
年齢:15歳(26歳)
状態:自信喪失·諦観
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お読みいただきありがとうございます!
これは私の初投稿作品となっております。
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私情で改行後のスペースを無くしております。読みにくい、違和感であったら言っていただけれと思います。
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