第3話
俺とアクアは光がおさまり目を開けると、そこは異世界だった。すげえ。転生する前に色々いちゃもんつけた気がしなくもないがやはり実際にくると感慨深いものを感じる。俺が周りの中世ヨーロッパのような景色に魅せられているとアクアが、
「ここは始まりの町のアクセル。冒険者はたいていここから冒険を始めるのよ。」
と説明した。そして
「カズマ、町の景色に感動してるのはわかるけどあなたただでさえ服装がジャージで物珍しい目で見られてるから控えめにしたほうがいいわよ。」
と言ってきた。・・・・・たしかにそうだな。そういやジャージ着てたの忘れてたな・・。とそういえば、ファンタジーな世界なら定番のアレがあるはずだ。
「なあアクア。この世界って冒険者ギルド的なものがあったりするんじゃないか?」
「あるわよ。えっと確かこっちだったかしら・・・?あれー?あっちだったっけ・・・?」
・・・・町の人に聞いた方が良さそうだ。
「あの、すいません。俺たち冒険者ギルドに行きたいんですけども・・。」
「お兄さん方、ギルドの場所知らないのかい?この町は初めて?」
「はい、遠くの国から来たもんで。」
町の人が教えてくれた道を行き、俺たちはギルドについた。これから冒険者になるのか・・。少しわくわくするなあ。
扉を開けると、そこには屈強そうな強面の冒険者たちが・・・・・・。
「よう兄ちゃん。ここになんか用か。なんだ、その妙な格好は・・?」
「え、えっと、俺たち冒険者になりに・・・。」
「フッ。そうか。ようこそ、地獄の入り口へ!」
「冒険者になりたいのならあっちの受付の人にいうんだ。そこで冒険者登録をしてもらえる。」
冒険者たちは意外と親しみやすいのかもしれない・・・・。
「どうも。これからよろしく。」
いよいよ冒険者登録だ。受付にいくとなにがとは言わないが大きい受付のお姉さんがいた。
「ようこそギルドへ。なんの用件でしょうか。」
「俺たち、冒険者登録をしたいんですけど・・。」
「冒険者登録ですね。お代として一人千エリスいただきますが・・。」
「えっ。ごめんアクア、お前金持ってない?悪いけど貸してもらえないか?」
「いいわよ。はい。千エリス。」
・・・・まずい。異世界に来て早々に金をかりてしまうとは。まあ必要経費だと思おう。
「はい。確かに千エリス受け取りました。それではこの水晶玉に手をかざしてください。」
ギルドのお姉さんから水晶玉についての説明をうける。
き、きたぞついに、俺の潜在能力が目覚める時がきたんだ・・・!
「えっと、佐藤カズマさんですね。・・知力が平均よりたかくて幸運がすごく高い以外は特に目立ったところはありませんね。今のところ選べる職業は冒険者だけですね。」
・・・・・悲しくなってきた。
「まあ、落ち込むことはないわよ。レベルを上げればもっと上のランクの職業にジョブチェンジできるから!」
アクアがなぐさめてくれてはいるが、そもそもこいつが俺をあおり散らかさなければこうなってはいない。でもまあ、慰めは受け取っておこう。
「それでは次のかたも水晶玉に手をかざしてください。」
そううながされ、アクアが手をかざす。すると、
「えっ!!す、すごいですよ!幸運が低いこと以外はほとんどのステータスが非常に高いです!知力も平均よりすこしですが高いですね。これならアークウィザード以外ならどんな職業にでもなれますよ!!」
「なるほどね。それならアークプリーストにしようかしら。」
なんだろう。こういうのはだめとは言わないが、俺にもあっていいじゃないか。俺があいつに勝ってるの、ほぼ幸運だけじゃねえか。
「アクアさん。ギルドはあなたを歓迎します!」
冒険者たちからもおおお、と驚く声が聞こえる。
・・・・ぐすん。べ、別に泣いてねーから!
「冒険者への依頼は、主にあそこの掲示板に貼られます。依頼を達成すると報酬を受け取ることができますよ。では、お二人の活躍を期待しています。」
その言葉を最後に受付のお姉さんは奥へと戻っていった。
「じゃあ依頼を見に行くかあ・・。」
なんとか気を取り直し、俺がアクアにそういうと、
「いや、まだよ。」
「え」
「先にお金をためて装備を整えないと、カズマはこの辺のモンスターにもすぐやられちゃうわよ。日本で引きこもりやっててただでさえ弱いんだから。」
反論したいができそうもない。それに一理ある。こいつ俺のことをあおってきたり方向音痴だったりするが、案外ものを考えてるな。
俺はギルドを出ながら、
「しかしどこで金を稼ぐんだ?」
と聞くと、
「あそこよ。」
アクアが指さしたのは土木工事の現場だった_______
アクアの転生後の性自認は女です。知力は普通より上くらいにしました