神様の手違いで死んだ私。王道すぎて呆れるが、生きるためにクソ喰らえの精神で異世界を駆け抜ける。   作:飴御乱

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引用 ヴィヨンの妻


プロローグ

私はごくごく普通の一般人。

たとえ何があっても「高層マンション屋上から転落」することもなければ「元カレと一緒に心中」

することもないのである。

 

そう

 

そのはずだった

 

 

いつの間にか私は、元カレの家に何故か行き、屋上に淡々と連れて走って、言い合って、そして

 

 

 

 

 

転落した。

 

 

 

 

ビュウゥゥウウウウウ

 

 

 

耳には風をきる音が響き、元カレは私の手を強く握りしめそのまま死ぬことを受け入れていた。

 

 

 

いやいやいやいや、何をやっているんだ私は!????

何がどうなってこうなった!?

私はただの一般女子校生で、何も悪いことも何も人を愚弄するようなこともやっていない!!!

これは神の天罰か!?それはおかしい!!なら、これはなんだ!?

説明しろ!?説明してくれ

私はただ人に流され、今まで人に合わせ、生きて生きて、こんな人生何が良かったっていうんだ!?

それでこんな仕打ちはないだろう!!少し、夢を見ただけなんだ。

彼氏ができてきゃーきゃーしてみたかっただけ、

別れた時はそりゃあなぶり殺したい、呪いたいと思ったけどさぁァ゙ァ!?

こんな仕打ちあんまりじゃないか!!!!

なァ!?なぁああああああ!!!!!!!

 

 

 

 

 

ぐty

 

 

 

 

 

 

*

 

 

 

 

 

 

一体どれだけ寝てただろう。

私は

 

―おそろしいのはね、この世の中の、どこかに神がいる、ということなんです。いるんでしょうね?―

 

なぜか今、どこかの小説家が言っていた言葉を思い出した。

あァ、たしかにそうだ。

神の気まぐれなのかなんなのか、神がいるとしたらとんでもない悪性のやつだ。

人が死ぬのを黙ってみてるカミサマ、神がいるというのならば助けてくれたっていいじゃないか。

今まで、神に乞うこともなかったからなのか、それとも神を信じなかったからなのか。

いるならいるって言えばいいこと、神を信じさせればいいこと、そんなのに興味がないのか

 

 

私の考えが暗闇に消えていく。

 

――ぁア、そういえば、ここはドコだ?

暗くて何も見えなイよ。死んだ?地獄?なんで私がそうな仕打ちを…って、こんな神に無礼なことを言っているせいかな?

あー、面白い。

面白い人生だった。

恥ばかり、生涯なんて終わってる。消えちまえ。

終われ、消えろ、やめろ、うるさい、黙れ、ああああ、もう――

 

 

 

 

「大丈夫であろうか?そこのお人。」

 

「、…?」

 

私は目を見開いた。

少し目が痛い。

 

低い…男性の声?

私はうずくまっていた重い頭をもちあげ、声のほうに目を向けた。

 

見上げると、そこには髪を真ん中でわけ、耳の横で丸く束ね、白い着物を着ている男だった。

この髪型、歴史とか、神様でしか見たことがないけど…

 

「ふむ、無理やり連れてきてしまったからだろうか、記憶はあるか?」

 

「…?」

 

「なるほど、あるとな。では、さっそく説明をするとしようか」

 

説明?

 

「そなたは、これから転生をするが、それでも構わぬか?なにせ、手違いで殺してしまうとはな。

俺も申し訳ない。」

 

「は?」

 

 

 

「は?」

 

「…少し落ち着くのだ。」

 

は?何いってんの?この――神様?っぽいやつが言うには、「手違い」って言ったな?

私はなろう系は目指してないし、そのまま天国にいかせてくれたほうがいいんだけど???

それになんだ、日本の神様か?それとも幻覚?誰だよこいつ。

 

「俺は伊邪那岐命だ。」

 

知らないけど?

てか、なるほどー…心読めるタイプのギャグ系神様ね。

ふーん、………ギャグな気がしないね、この雰囲気。

 

「…転生って何するんですか〜…?」

 

「転生には何も準備はいらないのだが、ただ心の準備だけはさせてやろうと思ってな。」

 

「拒否権って知ってます?」

 

「といってもな、手違いで殺してしまったゆえ、これは正式な死とはならぬのだ。

そのため地獄にも天国にもいけないのだ。」

 

「別に転生する必要はないでしょう?」

 

「そのまま痛みに耐えながら消滅する選択をするか?」

 

 

―最悪だ

 

 

 

「転生させてください。」

 

「そうか、悪いようにはせぬ、そなたはただ、俺に身を預けていればいい。」

 

あぁ、神様って横暴だ。私に拒否権は無いし、必ずその道に行こうとさせてくる。

思ったとおりだ。クソ喰らえ

 

 

「では、目を閉じよ」

 

私は言われたとおりに目を閉じる。

しょうがない、こうなってしまったからにはしょうがない。

そのまま身をまかせていれば、なんとかなる。

私はそう願う。

 

「その次に目を開けた時にはそなたは異世界におる。」

 

目を開ける。

 

目の前に神様はいない。

 

ただ、自然が広がっていた。

 

そうだ、そうだ。

 

異世界、つまり日本じゃない。

 

日本ではない必要はあったのか?…まぁ、どうせ神様の都合というものがあると言うんだろうけど。

 

あぁ、面倒くさい。

 

なぜ、こういうライトノベルは毎回森から始まるんだよ。

 

 

 

 

ガサガサッ

 

 

近くの草が意味もなく大きく揺れた。

あー、これは魔物がでるパターンだなぁ。

 

つまり、

 

 

 

人生終了のお知らせってわけ

 

 

 

 

 

 

神様の手違いで死んだ私。王道すぎて呆れるが、生きるためにクソ喰らえの精神で異世界を駆け抜ける。

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