不死鳥忍者部隊ザ・フェニックス   作:shpfive03

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チグルマンの暗殺者澪、その正体は?

 

ネスト最深部の客室。

 

重厚な防音ドアが静かに閉じ、電子ロックの完了音(ピピッ)が響くと、室内は静寂に包まれた。この部屋の鍵は自動施錠(オートロック)であり、非常時を除いて内側からしか開けられない構造になっている。

 

ベッドの縁に腰掛けた五号は、胸の前に置いた自分の赤いロンググローブに包まれた両手を見つめていた。

 

(人間として……生きる……?)

 

風祭総司令の言葉が、そして智花が浮かべた温かい笑顔が、頭の中で何度もリフレッシュされる。

 

かつてチグルマンの基地で与えられていたのは、使い捨ての兵器としての識別番号「05号」という記号だけだった。

 

誰も彼女の言葉に耳を傾けず、ただ命じられるままに動く機械と同じ存在。

 

だが、この場所では違った。

 

「風祭さん」と呼んだとき、総司令は目元を緩めて頷いてくれた。

 

「案内ありがとう」と言ったとき、智花は花が咲いたような笑顔を返してくれた。

 

(私は……この者たちの名前を……もっと呼びたいのだな……)

 

胸の奥がじんわりと熱くなる。これが『感情』であり、『人間になる』ということなのだろうか。

 

アイマスクの下で、五号が小さく息を吐いた、その時……

 

カチャリ。

 

本来なら内側からしか解除できないはずのドアロックが、電子的な特殊バイパス回路によって静かに解錠された。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「あの人に温かいスープと飲み物を用意してあげましょう」

 

そう言ってキッチンで立ち働いていた伊賀工作員008号こと藤ノ宮澪は、背後で一緒に片付けをしていた霧島楓(伊賀工作員007号)が隙を見せた瞬間、その瞳から一切の感情を消し去った。

 

「楓ちゃん、少し手伝って……」

 

「ええと、何を?」

 

振り返ろうとした楓の首筋へ、澪の鋭い手刀が寸分の狂いもなく打ち込まれた。

 

「……っ!?」

 

声もなく崩れ落ちる楓。澪は冷たい手つきで楓の体を物陰へ押し込むと、懐から取り出した微小なバイオ毒針を、用意したスープの容器の縁へと忍ばせた。

 

(フフ……女戦闘員05号。総司令にチグルマンの内部情報や私の正体を吐く前に、永遠に眠ってもらうわ……)

 

内心で藤ノ宮澪はそう呟いた。

 

監視カメラの方はとっくに工作済み、カメラのログも置き換えてある。

 

露見の気遣いはない……。

 

足音を一切立てず、影のように廊下を滑る澪。

 

彼女の頭の中では、冷徹な暗殺の計算が弾き出されていた。

 

(毒殺が無理なら、直接その首を跳ねるまで。……どのみち、チグルマンの戦闘員素体には『自己消滅処理』が組み込まれている……)

 

それこそが、チグルマンが誇る絶対の秘匿システムだった。

 

使い捨てのチグルマン戦闘員たちは生命活動が停止すれば組織の機密保持のため、その肉体は細胞レベルで溶解し、煙のように跡形もなく消滅するように改造されているのだ。

 

(死体が残らなければ、証拠も残らない。『不審者が侵入して女戦闘員05号を連れ去った』か『05号が自力で脱走した』ことにでもしておけばいい。……風祭も、あの甘っちょろいフェニックスどもも、まんまと騙されるわ)

 

澪にとって、あの女はフェニックスの連中が呼ぶような「五号さん」などという甘っちょろい存在ではない。

 

ただの道具、使い捨ての兵器——そして、組織を裏切って自分の身を危険に晒した、絶対に許しがたい『女戦闘員05号』でしかなかった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「失礼しまーす」

 

ノックも軽やかに、トレイに乗せた夜食を持って入ってくる藤ノ宮澪。いつもの柔らかい笑顔。

 

「五号さん、体調はどう? 少し温かいものでも……」

 

澪は心の中で冷たく嘲笑いながら、静かな足取りでベッドへと近づくと、トレイを置き、袖口から黒く光る特製の暗殺針を滑り出させた。

 

「チグルマンを裏切った報いは、死よ!」

 

澪が一切の迷いなく、ベッドの人物の首筋目掛けて毒針を突き刺した——その瞬間!

 

ガチッ!!

 

間一髪、その手は素手によって受け止められる。

 

「親切な差し差し入れ、感謝するわ。でも残念、今の私はお腹が空いてないの」

 

そう言うなり、女戦闘員姿の彼女はアイマスクを外すと、鋭い眼光で澪を睨みつける。

 

「桃香……さん!? なぜあなたが……っ!」

 

「竜也の見立て通りだったわね。ネストの場所が漏れていたのも、あなたがチグルマンのスパイだったから……!」

 

アイマスクが外され、そこから現れたのは不敵な笑みを浮かべた鳳桃香の素顔だった。

 

「な……なぜ……! なぜあなたがその戦闘員服を……!? 監視カメラはループ映像に切り替え……楓も眠らせたはず……!」

 

「伊賀工作員としてのあなたのアクセス権限や行動パターンは、私達にはすべてお見通しだったのよ。あなたが楓ちゃんを気絶させて毒針を持ち込む現場、しっかり監視カメラで録画させてもらったわ。カメラのログが書き換えられた時点で、罠にかかったのはあなたの方だったの。勿論、ログも再書き換えしてあるわ」

 

桃香が冷たく言い放つと同時に、客室のドアロックが「ウィーン」と重厚な作動音を立てて全開になった。

 

廊下の明かりを背に、部屋へ踏み込んできたのは、いつでも戦闘に入る態勢を整えた竜也、りりか、烈の三人。

 

そして、その中央。

 

凱に付き添われるようにして立っていたのは……桃香が霞ヶ関での公務や会合用にネストへ常備していた、ダークネイビーのテーパードパンツスーツに身を包んだ、本物の女戦闘員05号、いや五号だった。

 

桃香のサイズに合わせてあるため、上質なジャケットの袖口は少しだけ折り返され、センタープレスの入ったスリムなパンツの裾もわずかにしわを寄せている。だが、インナーに合わせたオフホワイトのスタンドカラーブラウスと、ローヒールの黒いレザーシューズが、彼女に「兵器」ではなく「一人の自立した女性」としての気品を纏わせていた。

 

「なっ……!?お前が、あの、女戦闘員05号……!?」

 

絶句する澪。

 

「五号さんには今、私が正装でないと出入りできない場所に着ていくためにネスト内に置いてあったスーツを着てもらっているわ」

 

澄ました顔で桃香が答える。

 

桃香の手首掴みによって暗殺針を封じられ、竜也、烈、りりかたちに完全包囲された藤ノ宮澪。

 

スーツ姿の五号の左側には、彼女を守るために凱が寄り添っている。

 

「くっ……!」

 

凱が腕を組み、ニッと不敵でどこか切ない笑みを浮かべながら語りかける。

 

「五号さん、見たかい。これがあんたが忠誠を誓ったはずのチグルマンの『本当の姿』なんだぜ」

 

「…………」

 

五号は息をのんだ。

 

舞浜の戦いの後、巻き込まれた一般人である智花と翠の二人は、実際には風祭総司令自らが運転する車で無事に自宅まで送られていた。

 

舞浜の駐車場に置き去りになっていた凱の愛車も、別な伊賀工作員スタッフが凱から予備キーを預かり、その回収に向かっている。

 

まだ学生のりりかも、当然ながら『親の了解のもと』、今、この場にいる。

 

そして五号自身は、この上品なパンツスーツに着替えさせられた後、別室のメイン監視モニターで一部始終を見つめていたのだ。

 

自分を「人間」として扱い、名前を呼んでくれたフェニックスの面々。

 

そして、かつて同じ組織で「仲間」だと思って、連絡も取っていた『澪』が、自分を消し去るために冷酷な毒針を手に忍び込んでいたという動かしがたい現実。

 

「使えなくなれば即座に処分……口を封じるためなら、寝込みを襲って消去する。あんたが『兵器』として生かされていたチグルマンの正体が、これだ」

 

凱の言葉を噛み締めながら、五号はジャケットのポケットの脇で、ギュッと両手に力を込めた。

 

アイマスクのないその素顔。戸惑いと悲しみに揺れていた瞳に、静かだが明確な「チグルマンとの断絶」の決意が宿っていく。

 

「ああ、分かった……。チグルマンは……私の『居場所』ではない……」

 

「ええ、そうよ。あなたの居場所は、もうここにあるわ」

 

戦闘員服姿の桃香は、そう断言すると

 

「五号さん、確認するけど、今現在ネストに潜入しているチグルマンのスパイは彼女一人で間違いないわね」

 

逆関節に腕を締め上げられて怒りに体を震わせる澪を指差しながら、五号に向かって、念のための確認をする。

 

ネイビーのパンツスーツ姿の五号は、姿勢を正して深く頷く。

 

「鳳隊長、ああ、間違いない。シノアヤメ様がそうおっしゃっていた。ネストにスパイを一人潜入させてあるから、その者と連絡を取るように、と」

 

その言葉を聞いた瞬間、隣に立っていたりりかが身を乗り出し、はっきりとした強い声で叫んだ。

 

「五号さん! シノアヤメに『様』なんてつける必要なんかないわよ! あなたはもう、チグルマンじゃないのよ! チグルマンはあなたを使い捨てにして、殺そうとした『敵』なの!!」

 

「っ……!!」

 

りりかの熱い叫びが胸に突き刺さり、五号は息を飲んでハッとした。

 

長年、組織の末端として絶対服従を叩き込まれ、無意識のうちに言葉に出てしまっていた「様」という敬称。

 

それが、自分を消し去ろうとした残虐な組織への未練そのものだったのだと気づかされたのだ。

 

「……そう、ね。……ありがとう、りりかさん」

 

五号の瞳から最後に残っていた迷いの色が消え、凛とした強い光が宿る。

 

その覚悟を見た桃香は、冷酷な笑みを浮かべる澪へ向き直ると、拘束する手にさらに力を込めた。

 

「そういうことよ、澪さん。もう彼女に、五号さんにあなたたちチグルマンの呪縛は届かないわ!」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

逃げ場を失った澪は、それまでの温厚で親身な伊賀工作員の仮面を静かに脱ぎ捨て、冷酷な忍びの笑みを浮かべる。

 

「フフフ……あはははは! まさか桃香さん、あなたが私服姿の女戦闘員05号と入れ替わっているなんてね。……でも、これでせいせいしたわ。伊賀のぬるま湯のような組織ごっこには、もう反吐が出そうだったのよ!」

 

「澪……! お前、まさか最初から自分の意思でチグルマンに内通していたというのか!?」

 

竜也の鋭い問いかけに、澪は蛇のように妖しく目を細め、静かに、しかし誇り高く言い放つ。

 

「内通? ふざけないで。裏切ったわけでも、後から寝返ったわけでもないわ。我が藤ノ宮の血筋は、江戸の昔、お前たち伊賀に滅ぼされた『血車党』の正統なる末裔! 何世代にも渡って伊賀の内部に潜み、機を窺ってきた『草』なのよ!」

 

「血車党の……残党だって……!?」

 

桃香たち五人のフェニックスの顔に動揺が走る。

 

血車党……

 

その名前が何を意味するのかフェニックスの五人全員が知っていた。

 

江戸時代に日本を支配しようとした悪の忍術結社にして、フェニックスたち伊賀忍者の四百年来の宿敵……

 

澪は嘲笑うように言葉を重ねた。

 

「下忍の分際でイエロー・フェニックスになれず、嫉妬に狂っていたあの愚かな佐原陽菜……あの子の心の隙間に甘い毒を吹き込んでチグルマンの力へと引きずり込んであげたのも、この私よ。全ては我が血車……チグルマンの悲願のためにね!」

 

その言葉を聞いた瞬間、りりかの全身から、かつてないほどの激しい怒りのオーラが立ち昇る。

 

「陽菜を……陽菜の心を壊して道具にしたのは……全部、あなたの仕業だったのね……っ!!」

 

「ハハハッ、ああ、その通りさ!」

 

だが、りりかのその怒りに対して

 

桃香に手首を掴まれていたままの澪は、顔を歪めて不気味にクスクスと笑い始めた。

 

「フフフ……そうよ! あの哀れな娘を煽って絶望に叩き落としたのは私! 伊賀の絆なんて、我が血車党の悲願の前には塵同然なのよっ!!」

 

「くっ……澪っ!!」

 

桃香が掴む手に一層力を込めた瞬間——!

 

ズズズ……ッ!!

 

澪の手首から不気味な青い鱗が急速に湧き上がり、その皮膚が蛇のように硬質化・膨張する!

 

「クゥイーーッ!!」

 

凄まじい衝撃波とともにバイオオーラが弾け飛び、さしもの桃香も、たまらずその手を弾き飛ばされ、後方へと跳び退いた。

 

「桃香っ!?」

 

竜也が叫ぶ中、客室の中央で澪の身体が怪しく歪み始める。

 

「この場は一時退散するわ。だが、いずれ、この決着はつける!」

 

次の瞬間、澪の姿はこの部屋から消えた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「くそっ……! やはりダメだったか……!!」

 

フェニックス・ネストの敷地外縁。暗闇の空間から転がり出るように姿を現した藤ノ宮澪は、不快そうに舌打ちを漏らした。

 

空間転移の術で一気に高飛びを図ったものの、ネスト全域を覆う強固な結界シールドに阻まれ、わずか数百メートル離れた外周の広場へと弾き出されてしまったのだ。

 

「チッ……徒歩で逃げ延びるしかないか……っ!」

 

服の乱れを整え、素早く走り出そうとした――まさにその瞬間だった。

 

ザッ、ザッ、ザッ……。

 

闇の向こうから響く、足音。

 

「どこへ行くつもりかしら、澪さん?」

 

月光の下に浮かび上がったのは五人の影。

 

中央に立つ鳳桃香だけは、先ほどまで囮として着用していた橙色のターバンに朱色のアイマスク、黒のレオタード風スーツに赤のロンググローブ・ロングブーツという、チグルマン女戦闘員の姿のまま。

 

その両脇を固める葵竜也、緑川烈、銀水凱、風祭りりかの4人は、普段の私服姿だ。

 

「桃香さん……っ! それに全員揃ってお出迎えとはね……!」

 

澪は可憐な表情を歪め、鋭い眼光で五人を睨みつける。

 

「あなたたちの甘い『お人好しごっこ』に付き合うつもりはないわ。そこをどきなさい!」

 

「断るわ」

 

桃香は朱色のアイマスクをスッと外し、髪をなびかせながら前に踏み出でた。

 

「仲間を裏切り、五号さんの心まで踏みにじろうとしたあなたの罪……ここで清算してもらうわよ!」

 

「みんな、行くぞッ!!」

 

竜也の声に応じ、五人は一斉に右腕のブレスを前方に掲げた。

 

「フェニックス・チェンジ・オン!!」

 

眩い五色の光芒が爆発的に吹き荒れ、五人の身体を包み込む!

そして五人は順に名乗りをあげ、それぞれのファイティングポーズを取る。

 

まずピンク・フェニックス桃香。

 

「愛と勇気の桃の戦士、ピンク・フェニックス!」

 

続いてブルー・フェニックス竜也。

 

「冷静沈着、青の戦士、ブルー・フェニックス!」

 

グリーン・フェニックス烈。

 

「自然と安らぎを守る緑の戦士、グリーン・フェニックス!」

 

続いてシルバー・フェニックス凱が

 

「希望と未来の銀色の戦士、シルバーあっ、フェニックスうっ!」

 

と、ひときわ大きな声で独特の名乗りを挙げる。

 

そして最後に

 

「光と輝きの戦士、イエロー・フェニックス!」

 

イエロー・フェニックスりりかが名乗りを挙げた。

 

五人の戦士たちは月光の下で鮮やかに名乗りを上げ終わると、ダイナミックなポーズを決めると

 

「世の平和、令和の御代を守るため、現代の伊賀忍者、ここに集う!」

 

「不死鳥忍者部隊ザ・フェニックスっ、ただいま参上!!」

 

一斉にそう叫ぶ。

 

その眩い気迫と圧倒的なオーラに、澪は覚悟を決めたように冷酷な高笑いを上げた。

 

「フフフ……ハハハハッ! いいわ、そこまで言うなら見せてあげるわよ……チグルマンの真の力をねッ!」

 

澪が両腕を交差させ、天地を裂くような絶叫を上げる。

 

「化身ッ!!」

 

ジュウウウウッ……!!

 

澪の可憐な肉体から禍々しい暗黒の妖術煙が立ち昇り、骨が軋む音とともにその姿が急速に変貌していく。

 

美しい黒髪とその着ていた服が破れ散り、青みがかった深緑の鱗が全身を包み込んでいく。腹部には鮮やかな黄色の鱗が浮かび上がり、その瞳は冷酷な蛇のスリット瞳孔へと変化した。

 

口を開けば、二股に分かれた舌がチョロチョロと覗き、鋭い毒牙が眩い光を弾く。

 

「ハハハ。我が名はチグルマン変異化忍、スネーク・リーナ! 血車党の毒蛇の牙、とくと味わいなさい!」

 

緑色の鱗に覆われた皮膚、伸縮自在の長腕、そして舌を蠢かせる不気味な蛇頭――チグルマン変異化忍・スネーク・リーナが、満月の下にその禍々しい姿を現した!

 

「クゥイーーッ! 砕け散れ、フェニックスどもッ!!」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「……澪……どうして……」

 

モニターに映し出された、禍々しいスネーク・リーナへと変貌する澪の姿。

 

楓は唇を強く噛み締め、爪が掌に食い込むほど拳を握りしめていた。

 

その隣で、血の気を引かせ、がくがくと身体を震わせている五号

 

「……怖いの?」

 

楓が静かに問いかける。五号は力なく首を横に振った。

 

「ちがう……怖いんじゃない……。あんなにも恐ろしいものに……私は命を捧げていたのかと思うと……悔しくて……自分がおかしくなりそうなんだ……」

 

もはやアイマスクに隠されることのない目から涙をぽろぽろとこぼすスーツ姿の五号。

 

楓は一瞬目を閉じ、深呼吸をひとつすると、五号の華奢な肩にそっと自分の手を重ねた。

 

「……見届けましょう。私たちを裏切ったあの女の最期を。そして、命がけであなたを守ろうとしているフェニックスの戦いを」

 

「楓……さん……」

 

「大丈夫。フェニックスは負けないわ」

 

自分自身に言い聞かせるように、そして五号を包み込むように呟く楓。その瞳には、相棒を失った悲しみを乗り越え、目の前の命を守り抜くプロの忍としての気丈な光が宿っていた――。

 




これから段々に本作品と変身忍者嵐の世界との関係性を明らかにしていこうと思います。


ご期待ください。
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