星として輝きたい   作:コーカサスオオカブト

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オラオラするまでの道のりが長いな…


2話 初めての子育て

 

 

 

 

 

 朝早くに目を覚まし隣を見れば、赤ん坊とその奥で彩葉が寝ているのが目に入る

 

 そのまま起きあがろうとしたが、赤ん坊に異常が起きているように見えた

 

 

(……なんかこいつ、でかくなってねえか?)

 

 

 気のせいかと思った

 だが、スタープラチナの目で確認してみれば、明らかに昨日より成長していた

 

 

「なぜだ…訳が分からん……って、おしめ代わりのタオルが濡れているな。交換しておくか」

 

 

 考えれば考えるほど長引きそうになり、ひとまず思考を後回しにする

 

 西竹屋が開いたら早めに向かうか。……なんでこっちだと松じゃなくて竹なんだろうな

 

 

 くだらないことを考えているうちにさっさと後始末を終わらせる

 

 

「はぁ…結局こいつは何者なんだろうな……いや、今考えても仕方がないか」

 

 

 2人がいまだ寝ているのを確認して、気持ちを落ち着かせるためにもシャワー室へ向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シャワーを浴びながら、昨日起きた出来事とつい先ほどの出来事をまとめるために思考を回す

 

 

 昨日のうちに色々試した結果、あの子はスタンド使いじゃないと分かった

 

 風呂場で赤ん坊と戯れていた時、赤ん坊はスタープラチナに触れられなかった。その時点でスタンド使いではないと確信できた

 

 しかしそうなると、何故スタンドが見えているのかという疑問が残る

 

 原作第四部では、スタンド使いではないにもかかわらず、スタンドを見て触れることのできる杉本鈴美(幽霊)がいた。

 

 だがあの赤ん坊は違う。魂だけの存在ではなく、ちゃんとした実体がある。

 

 

 赤ん坊の存在をどうにか定義しようとしても、彩葉から聞いた七色に光る電柱から出てきたこと、急な肉体の成長という異常性が思考のノイズになる

 

 

 すると、俺の名前を呼ぶ彩葉の声が聞こえてきた

 

 ひとまず今考えても仕方がないと結論づけて(諦めたともいう)シャワー室を出る

 

 

 

 

「おい、どうした」

 

「あ、そこにいた──わーっ!?ふ、服を着ろぉ!!

 

 

 腰にバスタオルを巻いて彩葉の元へ向かうと顔を真っ赤にして叫ばれた

 

 視界を塞ぐのはいいがその指の隙間を閉じろよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「流石にタオル一枚は目に悪いからやめてよね…」

 

「お前が呼んでくるから急いで出てやったんだが?…てか、それなら脱衣所の前にいるなよ」

 

「だってここが脱衣所だって分からなかったから……この家広いし信承が見当たらなかったから名前呼ぶしかなかったのよ」

 

「なんで家で迷子になってんだよ…」

 

 

 服を着て改めて脱衣所から出る

 

 結局俺の名前を呼んでいた理由は、どこがどこだか分からなかったかららしい

 バカなんじゃあねえの?

 

 

「まあいい、もう腹も減ってきたし朝飯にするか。作って持ってくから和室で待ってろよ」

 

「いや、流石に作ってもらうのは申し訳ないから…」

 

「そうか……なら出張でも頼むか」

 

「へ?出張?」

 

「ああ、せっかくだし寿司職人でも呼ぶか」

 

「アッ──温かい手料理でお願いします!!」

 

「よし」

 

 

 綺麗なお辞儀をした彩葉はその後、逃げるように──というか実際に和室の方へ逃げて行った

 

 そんな彩葉の背を見ながら俺は考える

 

 

「少し…あいつの扱い方が分かってきた気がする…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──────────────

 

 

 私が赤ちゃんを拾って信承の家で過ごした三連休

 ほんとーに色々なことがあった

 

 

 

『あ、ミルク買ってきてくれたんだ。ありがと』

 

『最近はコンビニにも売ってるからすぐ買えたな』

 

『いくらだった?その分払うからさ』

 

『いやいらねえよ』

 

『でも申し訳ないからさ』

 

『うるせぇ…あんまりゴタゴタ言うなよ。お前名義の家をプレゼントしてやろうか?』

 

『何その脅し!?』

 

 

 

 

 

 

 

『ほらよ、朝飯だ』

 

『わ、ありがと。アンタ料理まで出来───(ゴトッ)

………え何この量??』

 

『男飯だ。栄養たっぷりだぞ』

 

『朝からこの量を食えと??』

 

『そうか…いやいいさ…要らなかったら俺が食うから大丈夫だ…』

 

『……もってくれよ私の体ッ…!』

 

 

 

 

 

 

 

『あんたに料理任せると栄養過多になりかねないから、私がお昼作るわよ』

 

『おお、女子の手作りなんて初めてだから楽しみだ』

 

『ヤバいなんかハードル上がった!』

 

 

『さーて、久々に気合い入れて料理するわよ

……わぁ…ぁ…高そうな食材がいっぱいある…!』

 

 

『…で、なんだこれ?』

 

『……いや、その……高そうな食材に躊躇してしまいまして…』

 

『それでこの栄養のカケラもなさそうな飯が完成したと?』

 

『…ハイ』

 

『……まあ、食ってみるか。案外うまいかもしれな───ンギュ』

 

『あっすんごいしわくちゃな顔になっちゃった…』

 

 

 

 

 

 

 

『キャーー!?』

 

『あ、すまん』

 

『えっちょっと!?私今タオル一枚なんですけど!?せめてもうちょっと反応しなさいよ!?』

 

『……なるほど、いくら欲しい?』

 

『そういうことじゃないわよ!!

…てか今更だけど!赤ちゃんがいるとしても女性を家に泊まらせるってどうなのよ!!』

 

『あぁそういうことか

 安心していい。お前からは何も感じていない』

 

『は?』

 

 

 

 

 

 

 

『びええぇぇん!』

 

『よしよし大丈夫だよ〜……もしかして、お腹空いちゃったの?』

 

『ミルクか、ちょいと待ってな』

 

『あっ、ありがと。お願いね』

 

『気にすんな。こん時のために粉とケトルを和室(こっち)に置いといたんだ』

 

 

『…よし出来た。一応、人肌にはなっていると思うが…念のため確認してくれ』

 

『分かった。…うん、大丈夫そう』

 

『なら良かった。赤ん坊借りるぞ……おお、良い飲みっぷりだな。勉強の邪魔にならんよう、後は俺が面倒を見ておこう』

 

『…ありがと』

 

『ん』

 

 

 

 

 

 

 

『あうー』

 

『ん…起きちゃった?……って、タブレットいじっちゃダーメ』

 

『くあぁ……どうした?』

 

『大丈夫、赤ちゃんが起きちゃっただけ』

 

『あうあうー』

 

『あ、信承のパソコンもダメだって』

 

『随分と元気なやつだなぁ…おっと、それは俺の大切な仕事道具だぜ……はい捕まえた』

 

『んむ〜』

 

『足バタバタしちゃって…遊び足りないのかな?』

 

『ふっ…やれやれ、まだ元気が有り余っているようだ

……だがもう夜も遅い、良い子は寝る時間だぜ………(スヤァ)』

 

『わ、可愛い……これがギャップ萌え…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんか最後らへん以外ろくなエピソード無かったな…

 

 てかなんで私たちの料理のレパートリーが栄養過多か栄養過少しかないんだ…

 それよりあの野郎"何も感じない"とか女性に向かってなんて言い草だ…!私だって気にするんだぞ…!

 

 

 まあそんなこんなで色々なことがあったけれど、信承も手伝ってくれたおかげで特に苦労することなく過ごせていた

 

 なんだかんだで、笑って過ごせた三連休だった

 

 

 

……………まあ

 

 

『たすけて〜?』

 

 

 電柱から赤ちゃんを拾った時点で嫌な予感しかしなかったんだけどね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふっ、もうぐっすり寝ちゃってる」

 

 

 赤ちゃんを腕に包みながら眠る信承を見て、つい笑みがこぼれる。こうして夜中に赤ちゃんが起きても、信承は嫌な顔ひとつせず引き受けてくれた

 

 

「随分と助けられちゃってるなー…」

 

 

 漢らしく整った顔を改めて見返す

 

 信承と三日間ほど過ごしたわけだが、非常によく出来たパパのようだと実感した。こいつと結婚する女性はさぞかし幸せになるだろうと思えるほどに

 

 

「ふぁぁ……私もそもそも寝ますかね…」

 

 

 このまま起きていれば明日に響いてしまうと思い、すぐさま布団に入り目を閉じる

 

 

 寝ようとして目を閉じても、この先どうすれば良いのかという考えが頭をよぎる

 

 

 この夜が明ければ三連休も終わる

 

 そして学校が始まってしまったら赤ちゃんはどうすれば良いのか、ただでさえ辛い日々がさらに辛くなってしまうのではないかと考える

 

 この赤ちゃんを保護した当初は、こんなとてつもない不安に襲われていた

 

 

 でも今は、信承がいるおかげなのか不思議と不安には思わなかった

 

 

 

「ありがとね…信承」

 

 

───家族とは少し違うけれど、この男の隣は久しく忘れてた温かさを感じられた

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、その睡眠もすぐに破られた

 

 

「ねえねえ〜お腹空いた〜」

 

「んん……承知ですー…」

 

 

 赤ちゃんが目を覚ましたようで、体を起こしキッチンへ向かう。寝たばかりだからか、信承は私より遅れて起き上がった

 

 

「くあぁ……また起きちまったか………は?」

 

「ミルク〜」

 

「少々お待ちくださいませーい……信承?なんで固まってるのよ………ん?」

 

 

 何かがおかしいなと思い赤ちゃんへ視線を向ける。だがしかし、そこにいたのは10歳くらいの少女だった

 

 

 

「うわぁっ!?」

 

「おわっ!……ビビったぁ」

 

 

 驚きで声を上げ、少女もそれに驚いたのか声を上げる。キッチンへ向かう足を止め少女に詰め寄る

 

 

「なんで急にデカくなってんの怖っ!?」

 

「まあ今時は、何もかものスピードが早いんですわ」

 

「早いにもほどがあるわよ…!」

 

 

 私の悲鳴に近い声に、少女はあっけらかんと答える

 嘘でしょ…!?あんなに小さかった赤ちゃんが会話まで出来るようになってる!?

 

 

「とにかく!得体の知れないものはお断り!!

 信承もなんか言ってやってよ!………信承?」

 

 

 信承ならどうにかしてくれると思って声をかけるが、未だ固まったままで警戒するように少女へ視線を向けていた

 

 さっきから妙に静かだと思っていたけれど、やっぱり信承も驚いているのだろうか

 

 

「信承…?だいじょ───」

 

「この異常な成長スピード……まさかスタンド攻撃かッ!?」

 

「信承??」

 

 

 何故か今度は少女から視線を外すと、よく分からないことを叫び出した。えっどうした急に??

 

 混乱している間にまた少女が話しかけてくる

 

 

「ねえお腹空いたってば〜」(ぐう〜)

 

「あっミルク──って今そんな場合じゃない!」

 

「一体いつから…いいや違う!最初からだッ!」

 

「お願いだから落ち着いてよ!?アンタが壊れたらこの状況どうすれば良いのよ!?」

 

「予兆はあった…つまりあの時から既にッ!スタンド攻撃は始まっていたッ!!」

 

「お腹空いたよ〜!た〜す〜け〜て〜!」

 

 

 カ、カオス…!?

 

 あらぬ方向に向かって叫び身構える信承に、助けを求める得体の知れない少女、そして何も出来ない私

 

 この状況……どうすれば良いのよ……

 

 

 

 

 

 

 

To Be Continued

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