いざ八十八橋。一年トリオの最終強化が来ました~。
野球は勝った。すごく疲れた。東堂と蜜月できるだけしたくらいですね。高確率で大はしゃぎしていたので敬語剥がれも多かったです。
それはそれとして最近伏黒が先生に稽古頼んでるのを感じているので、ガンガン強くなってくれそう。助かる。
俺くんは任務→育成コマンド→体力回復のサイクルを延々回しています。
あれ以来特に宿儺にも絡まれていません。出禁食らったかも! まあ宿儺からしたら近頃おもしれーことが一切ない、寝てて当然だと思います。
他の人との絡みも、もうすぐ十月だなあ~木々が色づいてきたな~芋と栗がうまいな~、って感じで夜食の差し入れをしているくらい?
一回深夜に空腹で眠れなくなってる伏黒を見てから見捨てられなくなってしまいました。腹が減るのは……つらいから……。
しかしこれ以上好感度を稼ぐ必要がないので、空き時間はずっとパラ上げして、顔合わせたときになにかしら消えもののプレゼント渡す程度です。序盤気合い入れまくったせいでマンネリ化してきています。
一年目飛ばしすぎたせいで二年目を寝て過ごすみたいな。あるある。構わないと疎遠になるのはリアルと一緒。
でも、あとやることって戦闘技能の強化だけなので。暇潰しに帳の結界術習ったり、手作り伝令の試作をしたりはしていますが……。
昇級してないから任務は他の術師に同伴するやつばっかりですしね。パンダ先輩引率のもと呪霊タコ殴りツアーに行ったこともありました。
事件がない分単調な日常をサクサク進行しています。
暇だなー、とみんな思い始めてきたところに起首雷同が来るっていう。下半期は忙しい!
というわけで今トリオで車中の人です。
だいたい合コンさしすせそで相づちをクリアして、伏黒のヤンチャ伝説をニコニコ聞き流し、校務員さんの「津美紀君は元気か」にぱちくりリアクションをし……。
やることがねえ。
今回基本、捜査パートで空気だからな……ガヤ的反応をぽやっとしたノリでとってボケボケしていればスーーッと進みます。
津美紀さん肝試し参加事実に動揺して曇りかけている伏黒の様子を逐一チェックしておけば問題なし。はいはい冷静になってね(素振り)
そこそこ仲良しと言ったって姉のことを打ち明けてもらうまではいかない距離を維持できていたのでヨシ!
親友状態や恋人状態に近づかない限り、起首雷同前に津美紀さんの存在や現状を明かされることはありません。
善悪の指針、まではいかなくても、伏黒恵のアイデンティティ形成に姉の存在はめちゃくちゃ食い込んでますからね。
しかしメタ的にはそのせいで冷蔵庫入りの確率上がってませんか? 対象の死(未遂)でタガが外れてガンギマリになりがちってことは……うん……。
九年もの姉ヒロインの闇堕ち、めちゃくちゃ悲劇の予感がするので興奮と恐怖で震えちゃう。
俺にとっては永遠に箱の中の猫ですが。皆様が結末を見届けてくださいますように! 楽しんでこ!
さて深夜です。
自殺の名所でバンジー? 任せろ。やるやる。この中で耐久値が一番高いの俺なんだから当たり前じゃん。
なんで止めるんです……? どうして……?
着地寸前に鵺キャッチすると決まるまで飛び降り許可出ませんでした。あれれェ?
朝! めっちゃ朝!
提供される情報は全部聞き流していきます。
交代で仮眠とってましたが、瞑想極振り育成の成果か、俺だけすごく元気ですね。
腹だけ減ってる。朝食は一日の基本。二人もエナドリじゃなくてお米食べたまえ。食べてる時間はないんだけど。
では、藤沼きょうだいと新田さんが外した途端に動揺をあらわにして曇る伏黒を軽くはたきます。やさしくね。気付けだからね。
あとは安否確認に向かう伏黒を見送るだけ。強さと信頼値が足りていれば正面から助けを求められて一部イベントスキップできますが、どうでしょうねえ。
釘崎とあんまり仲良くない以上、仮に深夜に誘っても断られる可能性の方が高い。伏黒が俺に助けを求める方が楽なんだが……お祈りしとくか。祈る以外やることないから。
「アイツなんで伊地知さんと話してんの?」
「護衛の派遣要請ですかねえ」
「それより先に、本人にドアのこと聞けばいいじゃない」
不意に虎杖が黙り込んだ。
なんだよなんか言えや、とガンを飛ばせば、今までに見たことのないような真顔で釘崎を見ている。釘崎はその視線に、少しだけたじろいだ。
「……釘崎さんは今まで、伏黒からご家族のことを聞いたことってありました?」
「は? ……ないけど」
「俺もです。連絡をとっている様子を見たことがなく、家の事情に関してさえ口の軽そうな五条先生からも、一切」
黒々とした虹彩が逸らされる。手持ち無沙汰なのか、癖なのか、詳しく知らないが、指先が無音で擦られる。
「最悪を想定してみましょう。津美紀さんが、自分から異常を訴えられない状態にあったとしたら?」
ひゅ、と。自分の喉から空気が切り裂かれる音がしたのだと、釘崎が気づくまで少しかかった。
被呪者の数からしてもう二級一人プラスアルファでどうにかなる任務ではないかもしれませんが、と前置きして。
いつも薄ら笑いを浮かべてヘラヘラしている男は、笑みを消したまま呟く。
「今回の件……想定より厄介な状況に入っているかもしれませんね」