儀玄「術法がどうのこうの...」オリ主「なるほど!」 作:ミディアムステーキは俺の嫁
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誤字報告感謝です。
「はー。憂鬱だぁ...」
ベッドの上で嘆いているのは伝説のパエトーンである片割れのリンだ。
いつも活発で元気なリンがここまでテンションが下がっている理由。それは月一で行っているシンとの修行だ。
儀玄から
「お前たちは圧倒的に体力が無い。よってシンにも修行をつけてもらう。めっちゃキツイが頑張ってくれ。恨むなら日頃から運動をしていなかった自分を恨むことだ。」
と言われて始まった。
彼はいつもは優しいのだが、修行となると途端にスパルタになる。
相手ができる限界を見極めるのが上手で、修行の次の日の朝は筋肉痛がすごく痛い。
でもそのおかげで体力が上がっているのがなんだか複雑な気分だ。
昔は50m走れば息が上がっていたのに今じゃ400m走っても息切れしない。そこは修行に感謝だ。
だがそれとこれとは話が別だ。やりたくないものはやりたくないのだ。
「リン、嘆いても結果は変わらないよ。大人しく受け入れよう。」
「何悟った感じになってんのお兄ちゃん...。でも仕方ないじゃん!あれは拷問だよ!」
「キツイのは同意するけど、ちゃんと結果が出ているだろう?」
「やりたく無いったらやりたく無いのー。あー郊外に逃げたーい!」
アキラはやれやれといった感じに首を振った。
あの兄弟子は逃げても物理的に飛んでくるだろうという確信が彼にはあった。数日前にシンが空中を走っていたのを見たからだ。
原理は知らないが、あの人は空を駆ける。その時点で機動力はトップクラスだ。なんなら多分あれで全力ではない。
アキラはなんとなく気味が悪うなってきた。
そもそもなんなのだあの拳法は。
岩を割るのはまだわかるが空駆けたり分身するのはわからない。
物理学的に不可能だろう。なのになぜ彼はできているのだ?
なぜ彼はそれを平然と扱っているのか?
なぜ?
なぜ?
やめなアキラ。それ以上考えたら世界の理に触れてSANチェックだ。
アキラが世界の真理に辿り着きそうで辿り着かなかった頃。
リンはどうやって修行をすっぽかそうか考えていた。
そんなことを考えている時、急に電話がかかった。
「もしも「もしもしパエトーン!?喜びなさい!ツケが払えるわよ!」...本当に?」
「ええ本当よ。いま受けたこのでっかい依頼を片付けたら一気に報酬が入るのよ!だからパエトーン、ホロウの案内よろしく頼むわね!」
いつものリンなら「あーはいはいいつものやつね。」と思って話を聞かずに電話を切るだろう。
だが今日に限ってはその限りではなかった。
これを利用すれば修行お休めるかもしれない!
そんな考えが頭に浮かんだのだ。
「ちょっと待ってて。兄弟子に確認とってからにするね。」
そう一言伝えて電話を切った。
アキラにに依頼のことを伝えて一緒に部屋を出る。
そして向かうはシンの部屋。
今日の修行を休むと言いに行くのだ。
ーーーーー
「なのでシンさん!今日の修行は休みます!」
「いいよ。」
「私たちの本業はこっちなの!だから必然的にこっちを優先して......え?」
「いいよ。」
「...いいの?」
「もちろん。別にやらないといけないことができたのならそちらを優先すればいい。修行を強制して精神的苦痛になったら本末転倒だしね。」
「あ、ありがとう。」
「シンさん、本当にいいのかい?」
「だからそう言ってるじゃない。俺が仕事を放棄させてでも修行させるバカに見える?」
暇さえあれば修行するやつが言っても説得力ないと思うけど。
でも俺は他人に甘いところがあると師匠に言われたしね。
ということはこれは人間性の問題なので別になんの問題もないのだ。
出かけていく兄妹を見送りながらそんなことを考えていた。
さて。一日予定が空いたな。
修行するからのもいいけど、たまには休息も必要だろう。
そう思った俺は、出かける準備を始めた。
ーーーーー
やってきましたポートエルピス。
今日はここに釣りをしに来た。
出発する時に師匠やら福姐やら潘やらに「こいつ修行以外で外出とかするんだ...」みたいな顔で見られた。解せぬ。
まあそれは過去の話だ。今は釣りに集中しよう。
めちゃくちゃ釣って潘に料理させようそうしよう。
そう考えているとお腹が空いてきた。
あー早く釣れないかなー。
〜〜〜
俺はとある釣りが趣味の一般人。
趣味の釣りをしにポートエルピスにやってきた。
いつもの所に座って釣り糸を垂らしていると、見慣れない青年が目に止まった。
なかなか釣れずにイライラしているようだ。
ふっふっふ青年よ。そんなに殺気立っていたら魚が逃げてしまうよ。
私のように心を穏やかにして気長に待つのです。
貴方のように荒々しい心の持ち主の釣り糸にかかるのは凶暴なサメですよ。
などと心の中で思っていると彼の竿が動いた。
ものすごい引きだ。
いざとなったら助けに行こうと決心した瞬間。
彼は竿を思いっきり引っ張った。
海面から出てきたのは5mは軽く超えるほどに大きいサメだった。
サ メ だ っ た
「え?あ?ん?はぁ!?」
そう。サメだったのだ。それはまごう事なきサメだった。
そのサメは、青年に向かって口を開けながら飛んでいった。
危ない!!!
そう口に出す前に、本日2度目の信じられないことが起こった。
青年の腕が見えなくなった瞬間、彼はサメを殴っていた。
サ メ を 殴 っ て い た
サメを殴った青年は、気絶したサメをそのまま担いで帰ってしまった。
安堵する暇もなかった。
あまりの情報量の多さに俺はパニックを起こして海に飛び込んだ......
...なんてことは無く、俺は戸惑いながらもどこか冷静な頭で動画を撮っていた。
この時の俺に何か一言あるとすれば、よくやったと褒めまくるだろう。
なんせ、俺は都市伝説が出来た瞬間を撮影した唯一の人間だもんな。
ーーーーー
その日、シンの部屋に一人の来訪者がやってきた。
「失礼、サメ殴りの青年とはお前のことか?できれば手合わせ願いたい。」
「は???」
シン「あー腹減ったー魚釣れねーイライラしてきたー」
釣竿「ググググググ」
シン「お!来た来たー!」
サメ「やあ」
シン「!!!!!(理性崩壊)(本能剥き出し)(SPC)」
殴((((
シン「グルルルルル...(サメを運ぶ)(潘に渡す)」
潘「おあがりよ!(フカヒレスープ)」
シン「はっ俺は一体......まあいいや。いただきまーす!(思考放棄)」