F!みなさん!よう実ラジオのお時間です!   作:野菜の神

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前作読んでる人にとっては既視感満載の展開だね。堪忍くだされ(何様

ちなみに今日は2本投稿です。予約投稿ミスって次話を先に投稿してしまったのでね。ほんますみません。


一之瀬相談前編

 というわけでカラオケ。

 

「これ、今回の原稿ね。疑問あったら言って。あとテスト前にごめん。勉強会とかあっただろうに」

「ううん、大丈夫だよ!私がいなくてもみんな勉強はできると思うし。それに佐原くんにはSシステムについて教えてもらったりした恩もあるし」

「ありがとう。今回はお礼をはずむよ、放送の内容を事前に知れるだけじゃなくて現物まで。何かは読んだらわかる」

「そんな、お礼なんていいのに。もういっぱい助けられてるんだし」

 

 ぶっちゃけ、自分が一之瀬さんを介さずに放送ができていれば、放送の時期ももっと早かっただろう。流石に、そのifでは現在の一之瀬さんほど早く情報が渡ることはなかっただろうが、それでも数日。大きくとも数十の差に落ち着いていそうである。

 ifを考えなくとも、同じ日に放送していればおそらくまた数十しか変わらない。

 そこまで感謝されることだろうか。いや、そもそも一之瀬さんと自分では認識が違うのだろう。

 

 一之瀬さんは自分がSシステムについて教え、Bクラスのクラスポイントに貢献をしてくれたと考えているのだろう。だが、自分の認識では一之瀬さんは他のクラスよりも早くそのシステムについて知れただけという認識なのだ。

 一之瀬さんは自分に対してSシステムの情報分の恩を感じている。それに対して、自分の認識の上での一之瀬さんはS Sシステムの情報の早期入手というSシステムの情報そのものでなく、時間の恩を売れたのだと認識している。

 時間の恩はよう実ラジオの声役で消費できている、これは多分2人の共通認識……なのだろうか。そもそも謎である。まぁ共通認識だと仮定しよう。だからこそ、彼女は情報そのものの恩を得られているとは思っていない。

 

 それはおおきな誤りである。一之瀬さんは自分の頼みを聞こうが聞かないが、情報そのものは一之瀬さんを介していないよう実ラジオにより、把握することができる。自分の頼みにより発生する彼女のメリットは早期にしれる、ただそれだけなのだ。

 

 今回は早期に知れるがかなりのメリットになる予定なのだが。

 そこら辺の認識の違いが過度な恩を着せてしまうことがないように何か頼み事するのも一つの手だろうか。

 そうこう思考していれば一之瀬さんが読み終わったらしく疑問まみれの顔を晒していた。

 

「……さ、佐原くん?流石にこれは、その、本当なの?だって、これじゃ学校の意味なんて」

「それがこの学校だよ。まぁ、流石に毎回じゃないと思うけど」

「その、もしかして追加で渡す実物って」

「三年生と二年生が持ってた一年の分の過去問。二つとも内容同じだけど」

「……その、いいの?もらってばっかりだけど」

「いいよ。まぁ、過去問があったところで一之瀬さんのクラス元々勉強できるし、関係ないと思うけど。これが必要なのはどこかといえばDクラスだしね。でも、これよう実ラジオの声役とは別の報酬になるから、追加の頼み事があるんだけど、いいかな」

「うん。いいよ。何でも言って」

 

 言おうとして、詰まる。

 自分が今から言おうとしているのはこれをDクラスにも渡して欲しいというお願いである。二つ揃ってではなく、2年の先輩からもらったと片方を。片方だけなのはすぐに同じだと気づいて暗記だけになるのを阻止するためである。まぁ、範囲が発表されてるところと違うので違和感は抱くかもしれないが。

 なぜかと言えば、現状、Dクラスではクラスポイントが原作以上に差が存在していることが挙げられる。

 Fクラスがある以上、最初から原作通りに進むはずもなかったし、そもそもよう実ラジオなんてしてる時点で今更、原作改変がーとか抜かすつもりはないのだが。いや、原作シーンを見たいとかいう欲望はあるので、少しはそういう思いはあるのだが。

 

 まぁ、何かといえば半分慈悲のようなものだ。自分の放送であんなことになったと考えると心苦しいところもないわけでは……いややっぱあいつらの自業自得だわ。

 

 まぁ慈悲で与えるとして、その結果起こることが今浮かんだ。須藤が堀北に惚れない可能性だ……まぁどうせ惚れるでしょ。知らんけど。アニメ世界線なら須藤事件解決のために堀北が活躍するだろうし。

 ここの世界線が何かは知らないが。真島先生が太ってるのを鑑みればアニメ世界のようにも見えるがクラスの人数は40人。アニメだとしても4期からの人数である。

 まぁ、ごちゃ混ぜの世界線なのだろう。大筋は変わらないし深くは考えない。

 

 まぁ今更だし別に良いかと言う。

 

「二年生の分の過去問をDクラスにも渡して欲しいんだ。理由は一之瀬さんの好きにしていいけど、まぁ考えるのも嫌だったら交友のためとか?そこら辺は完全に任せる」

「……自分じゃ渡さないの?」

「自分、今Dクラスに行ったらクラスポイント1000ダァ?テメェどんな不正したんだかねよこせや!とか言う奴らがいそうだし」

「流石にないと思うけどなぁ」

「どうだかなぁ。2000プライベートポイントしかもらえないって知って、クラス内で暴動が起こってたって友達に聞くくらいだよ?それに、わざわざよう実ラジオで伝えたのに20にまで下がるクラスだよ?」

「あー」

 

 そこまで納得したらしい。テメェ1人だけずるいぞ!と言われそうである。これは多分、真面目にそう。Dクラス生徒に嫉妬の目線向けられたことは少なくともある。

 

「で、でも、悪い子ばかりのクラスじゃないんでしょ?」

「それはそう。でなけりゃ、自分にDクラスの友達いないし」

 

 まぁ、Dクラスで友達と言えるのは綾小路、次点で櫛田くらいだが。そのどちらも性格が良いかと言われると、綾小路はナチュラル畜生、櫛田は時として実害をだす承認欲求モンスターなのでぶっちゃけあまり。

 

「わかった。他ならぬ佐原くんの頼みだし、それにDクラスと関係も作れて私にもメリットがあるしね。でも、本当にそんなことでいいの?もっと」

「いいのいいの」

 

 これだから性格の良さトップクラスの一之瀬さんは。この学校では貪欲でいる方が正義なのだぞ。日本人の義理を重んじる精神とかはここでは邪魔だ。そこも含めて彼女の魅力なので言わないけど。しかし、知り合いとして警告くらいはいつかの機会にでもしようか。

 

「……その、私ずっと佐原くんに与えられてばかりだし、なにか」

「よう実ラジオの声役やってもらってるけど?今回だってDクラスにもってってって言ったし」

「うん。でも、佐原くん自身にメリットがあまりないと思うんだ。よう実ラジオだってみんなに教えるためにやってたことで、慈善活動みたいなものでしょ?私はそれを手伝ってるだけで、佐原くん自身には」

「なるほど、認識のずれの一因それか」

 

 自分はよう実ラジオを一度も慈善活動だと考えたことはない。原作知識を持った上でこんなことしたらどうなるんだろー?と馬鹿みたいに考えただけだ。

 しかし、原作知識なんてものがない人にとってはそんな思考は理解できないだろう。それに、他者から見れば自ずから苦労して調査した内容を、労力をかけ無償で皆に対して知らせる。これらの流れは慈善活動のようにも見えるかもしれない。

 だが、何度も言うがこれは慈善活動ではなく私利私欲、好奇心に塗れた活動に過ぎないのだ。

 

「うーん、慈善活動っていうか、正直自分の好奇心を満たすための活動というか。だからそんな気負われる必要もなければ慈善活動なんて純粋なものと同列に語るのも烏滸がましいと言うか」

「そうなの?でも、実際にそれで助かってる人もいる。私だって、佐原くんに教えてもらったのを言ってたことだけじゃ多分、今ほどのクラスポイントは残せてなかった。よう実ラジオもあって、みんなはより真面目にしてくれた。佐原くんが教えてくれたこととよう実ラジオがあったから今があると思うんだ。佐原くんにとっては、確かに好奇心を満たすためのものなのかもしれないけどね」

「うーん、何と難しい。Cクラスの龍園を見習ってみることをお勧めするよ、見習いすぎるのもダメだけど。恩を感じすぎるのはこの学校じゃ毒だよ?」

 

 いつかしようと思っていたが、今することとする。




予約投稿ミスって後編先に出しちまったー。
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