F!みなさん!よう実ラジオのお時間です!   作:野菜の神

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前半後半ともに眠いうえに精神的に疲れてる時に書いたからかなーんか違和感。


一之瀬相談後編

「うーん、たしかに、私は少し恩を感じ過ぎちゃってるのかもね。でも、私はこのスタイルを捨てたくはないかな」

「捨てなくていいからせめて抑えよ?どっかのヤバいやつに恩握らされたら逆らえずにドボンってなるよ?少なくとも、相手が恩と認識してないもんまで背負い込む必要はあまりないよ?……なんか上から目線なの申し訳ないけど」

 

 予想外に難敵である。ここまで恩を感じ過ぎてしまう人など東西南北探してもなかなかいないだろう。なぜここまで感じるのだろうか。

 もしや、自分は聖人君子であり、恩を感じなくて良いと言っているのも謙遜によるもの。聖人君子が言うその言葉を素直に受け入れ、恩を感じなくなり何も返さなくなれば自分に依存してしまう。とかそう言う考えのもとなのだろうか。

 

「あー、まぁわかった。ならせめてこれだけ守って?どれだけ恩があっても、絶対にやりたくないことまではやらない。いい?なんか、他人が関わらない個人だけのことなら一之瀬さんって恩責め押しに弱そうだし」

「そんなこと……あるかも。……でも佐原くんはそんなことしないでしょ?」

 

 一体どこでここまでの信頼をされたのだろうか。こんなに信頼されるようなことをした覚えはないのだが。あくまでも、自分と彼女は取引を行う関係でしかない。

 まぁ、無自覚的に推し活みたいに色々与えている自覚はあるが。……あ、これが相手にとって恩になっているのか。気をつけなければ。

 

「そりゃ、恩を出汁に非道なこととかはしないけど……聞きたいんだけど一之瀬さんの中での自分ってどういう存在?聖人君子とか、ボランティア精神、慈悲の心の塊とか思ってる?」

「うーん、そういう側面もあるって感じかな。基本的に等身大の男の子だと思ってるけど、すごい一面もあるし優しい一面もあるし」

「なるほど」

 

 まぁ、自分が言ってすぐどうにかなるもんじゃないと思うので一旦恩を感じ過ぎている云々の話はやめておこう。

 恩を感じるだけ感じて何も返せないというのは辛いものだというのは自分も身に染みてわかっているので、彼女にそんな辛い思いをしてほしくないのだが。

 そういえば、身に染みているで思ったのだが自分って前世と今世どちらの人格なのだろうか。今世の性格、記憶と考えられるものが出てくることもあれば前世と考えられる性格、記憶が出てくることもある。謎だ。まぁ転生なんて非科学的なものの結果を考えるだけ無駄なのでぶん投げておく。

 とりあえず、いまは彼女が自分に感じている恩の清算をしておくこととしよう。何をしてもらおうか。

 

「……あ、一之瀬さん。恩あるんだったら聞いて欲しいお願いあるんだけど」

「あ、うん。なにかな」

「友達になってよ……恩で友達になってって虚しいか。やっぱなしで。他のお願いにし」

「え?私たち友達じゃなかったの?」

「え?」

 

 ……気まず。

 

「あー……友達だったの?」

「え、うん、私的には。一緒にカラオケに来たりしてるし、よく話すし」

「あー」

 

 正直自分にとっては彼女は推しであり、1人の人間として接した場合は良き取引相手である。ぶっちゃけ、友達だとは思っていない。

 この学校で友達だと思ってるのは、強いてあげれば椎名さんや綾小路、次点で坂柳や神崎くらいだろうか。

 綾小路はナチュラル畜生だし、坂柳は人格破綻者だから自分のことを友達と思ってはいないと思うが。綾小路は言わずもがな、坂柳は神室さんにすら絆と言えるほど深いものを持っていない可能性がある女だ。表面上はお友達と呼ばれているが。

 そう考えると、素で表面上のみでなく接しあっているのは椎名さんや神崎、その他Bクラスの面々くらいか。やめだやめだ、なんか虚しくなる。この学校に友情なんてものを求めることこそがそもそも間違っているのだ。表面上の友達で結構なのがこの学校だ。

 

「……正直取引相手として見てた」

「……そっか、友達って思ってたのは私だけだったかぁ。寂しいなぁ」

「あ、ごめ、そんなつもりじゃ。いやでも謝ったらそれはそれでダメなんじゃ?あー」

「……ふふ、ごめんね佐原くん。ムッとしちゃったから少し意地悪しちゃった」

「……」

 

 一之瀬さんにも意地悪という概念はあるらしい。いずれ小悪魔一之瀬でも爆誕するのかもしれない。舌をだしてウィンクをするそんな一之瀬さんが……リアルで対面している相手にこんなこと考えるのは気色悪いな。前世テンションを持ち出してくるのはやめておこう。

 

「でも、寂しかったのは本当なんだからね?」

「ごめん、真面目にすみません」

「許します。まぁ、別に佐原くんが悪いことしたわけじゃないんだけどね。でも、お願いしてくれるってことはそういうふうになりたいってことだよね」

「あ、それは、まぁ、うん?」

「えー、何で疑問系なのかな?……まぁいいよ、それじゃ改めまして。友達になろっか、佐原くん。あ、これは恩なんて関係ないからね。私の素直な気持ちだよ」

「よろしく」

 

 正直に言おう。原作も知らないピュアな男子としてここにいれば、自分は彼女に惚れていたことだろう。それほどに今の彼女の笑顔には破壊力がある。

 

「まぁ、そういうわけで、また録音よろしく。あ、これの録音は遅くてもいいよ、これに関してはテスト開始直前か後に放送するから」

「え?でも、それだと意味がなくないかな」

「早々に放送したら多分、テスト内容の差し替えを教師陣が行うかもしれないし、差し替えられない領域になってからかな」

「なるほどね……あれ?よく見たらテスト範囲が違うけど……」

「さぁ、多分変わるんじゃない?わざわざ過去問が同じなんてシステムを作ったんだし、突然の変更にどのように対応するのか、社会では急激な変化もあり得るからそれに対応する必要がある……とか?」

「たしかにね。うん、ありがと。佐原くん」

 

 流石にカラオケでの出来事が長いので、その後にあったことをまとめて下に残す。

 生徒会に入るのを断られたのだが、なぜ断られたのか、生徒会長と何度か話をしている佐原くんはわからないかな?という質問。

 知ってはいるが、もう生徒会長に直接聞いてしまえばよくない?取り次ぐよ?と言えば、そこまでではないらしい。本来自分が知らないことは濁して教えておいた。めちゃくちゃ優等生なのにBクラスな理由に何かあるんじゃない?この学校能力だけで決めてないっぽいしと。

 その説明が一之瀬さんにトラウマに掠ってしまったのでてんやわんやした。




次話よう実ラジオ
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