英雄憧憬の少年   作:チョコラテ

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・第七章 感動の再開…?
・第八章 お義母さん、僕死んじゃう
・間章 叔父さん、カッコいい
・エピローグ 執務室の一幕


前程万里③

第七章 感動の再開…?

 

 ───迷宮都市オラリオの北西部。

 

 外は暗く、夜の帳が下りきった静寂の都市。静かでとても落ち着きのある都市の一角、そこに鎮座する建物は一際大きく、大小様々な柱を支えに豪華絢爛な館が3M程度の城壁に囲まれて鎮座していた。

 

―――黄昏の館

 

 

「す…凄い、館?」

「あぁ、まあデカいだけだがな」

 

 そう言ってアルフィアはベルの手を引いて目の前の館に歩みを進める。艶のある黒のドレスは何処か静謐さを纏い、その容姿も相まってまさに"魔女"のようだった。

 初雪の様な純白の短髪を持つ少年ベルは、その緋色(スカーレット)の瞳を大きく見開いて目の前の館に呆気を取られる。

 

「アルフィアお義母さん…?此処に泊まるの?」

「あぁ、まあ私は他の派閥(ところ)にも用があるのでな。まあ安心しろ、寂しい思いをする事はないだろう」

 

 アルフィアはそう言って自身の顎を館の城門の方にクイッと動かす。それを見てベルは目の前の城門に目を向けると、そこには先程見た翡翠色の長髪を持つハイエルフのリヴェリアと隣で不安そうに誰かを待つ金髪の少女アイズが居た。

 

「アイズ…ちゃん?」

「あぁ、さっき話をしてな。私達がオラリオに居る間の一ヶ月間、稽古を付けてやると言う条件で私達を泊めてくれるらしい」

「へぇ~、じゃ…じゃあ僕の訓練は!!」

「安心しろ、お前との訓練の時間はしっかり設けてある」

「…あ…、はい。嬉しいです」棒読み

 

 ベルは何処か遠い目をしながら再度目の前の城門へと目を向ける。するとアイズはベルと目が合うなりスタタタタッとLV.3の瞬発力を遺憾無く発揮してベルの下に向かう。

 その速度にベルは若干ビックリしながらも再開を喜ぶように自らアイズに近づく。

 やがて二人の距離は消え、お互いの笑顔だけが残った。

 

「ベル…、久しぶり…?かな」

「うんと、まあ久しぶり」(2時間ぶり)

「ベルとまた会えて、良かった」

「うん!僕もアイズちゃんに会えて良かったよ」

 

 随分と中が良くなったものだ。そうベルとアイズの保護者であるアルフィアとリヴェリアはお互いの目を見やりながら内心思う。

 リヴェリアのほうは取り分けその思いが強かった。ただ強くなる事とじゃが丸君にしか興味がなかったアイズが自身と年齢の近い子供と仲良くしているのだ、親としては嬉しい限りだった。

 その反面アルフィアは、ベルが取られたと言う思い半分、このままベルの良き友人基幼馴染にでもなってくれれば幸いだと言った心持ちだった。

 

 

「…すっごく…キラキラしてる」

「フン、煩わしいだけだ」

 

 ベルのひと言にアルフィアがそう返す。田舎のお上りさんであるベルにとって【黄昏の館】の内装の豪華絢爛な装飾は到底想像出来ず、ベルの知識ではせいぜい赤いカーペットが引かれてて金色の装飾がある程度…だがここは違う。

 内装は何処もかしこもキラキラしており、何より天井にはシャンデリアがあり、ベルは祖父であるゼウスから『シャンデリアがある所はマジのお金持ちじゃからな』と言われていた為「あれが…シャンデレレラか…クッ!」と言った表情をし敗北を察する。

 アルフィアはそれに対して「シャ…シャンデレレラ?すまん、最近の言葉はよく分からん」と内心自身の時代錯誤さに危機感を抱いていた。

 

 

「フィン、入るぞ?」

『あぁ、構わないよ』

 

 リヴェリアは両手開きの扉の前でノックを3回、すると室内から入室の許可が入ったので扉をガチャリと開ける。

 室内には様々な骨董品が置かれており、それ以外にも槍を持った女性の石像や架空の女神の笑が額縁に飾られていた。

 

 室内の最奥、執務室の奥の平机に両肘を乗っけて両手でやや顔を覆いながらベルとアルフィアを睥睨するかのような視線を向けるのは、現在都市最強の派閥である【ロキ・ファミリア】の団長フィン・ディムナ。神々から賜った二つ名は【勇者(ブレイバー)】、ベルはその二つ名にとても憧れていた。格好いい、それに強そうだからである。

 

「あ…あれが…ブイレザー…?」

「…フフ、少し違うけどね。君がアルフィアの息子のベルかい?」

「は…はい!!えっと…ベル・クラネルです!!」

「うん、いい返事だ(アルフィアが、この子を…。一体どんな教育をしたのか、非常に気になる所ではあるな)。これから一ヶ月と言う短い期間ではあるが、その間はよろしくね。それからこの本拠は自分の家だと思ってくれていいからね」

 

 金髪青目、その容姿はパルゥムのせいでもあるのか何処か幼さを感じさせる部分があるが、そんな雰囲気すらも威厳へと変えるフィン、ベルはものすごく憧れた。

 ベルは昔から可愛がられて生きてきた。それが不満と言うわけではなく、むしろ嬉しい、だがその可愛がり方は凄まじかったのだ。

 元々暮らしていた村ではあまり同年代の友人などは居らず、大抵が自身より年上、もしくは大人や年寄りだった。その為ベルはいつも「可愛いね〜」と言われて育ってきた。

 

 そう!!!ベルは"カッコいい"に飢えているのだ!!その容姿や中性的な顔立ち、何より言葉遣いなども相まってまさに女の子のような容姿をしているベルは今までの人生で一度も"カッコいい"と言われた事がない、そして目の前には自身と同じ様な背格好でありながらも尊敬され、カッコいいと言われている…筈のフィンが居るのだ、ベルは知りたかった、どうしたらそんなに格好良くなれるのかを。

 

「……」キラキラ(憧れ)

「うん、何故かベルからとてつもなくキラキラした目を向けられるのだが…何故かな?」

「おい糞パルゥム、お前まさか私からベルの人気を取ろうというのか?良いだろう、明日からの鍛錬では覚悟しておくのだな」

「…うん、僕明日死ぬのかもね」

「怖いこと言わんといてぇなフィン」

 

 フィンの情けない言葉に反応したのは平机の上で行儀悪くも胡座をかいている神…、女神だった。ロキ・ファミリアの主神である神ロキ、威厳などは欠片もなく、その性格はまさに変態神(ゼウス)の如しだった。

 ベルは内心で思った、「変態が居る、変態で貧乳なんて…可哀想に…。お祖父ちゃんならきっとすっごく悲しんだろうなぁ〜」などと若干…いやかなり失礼な事を考えていた。

 

「にっしても可愛えぇな、それに滅茶苦茶ええ子やんけ!!なあ自分ウチの眷属にならんか!!」

「ベルを貴様の眷属に?なる程、貴様も明日の訓練に加わりたいと、そう言う事だな?」

「…?!う…ウチがやったら死んでまうわ阿呆───「ん?聞き間違いか?もう一度言ってくれ」───いえ…なんでもありません」

 

 アルフィアはその一言であの変態ロキを御してしまったのだ、勿論力技で。ベルは一瞬靡いたというか傾きまくっていたがアルフィアの言葉にビクッとなりすぐにその想いを消し去った。

 ベルはそこから【ロキ・ファミリア】の団員達の前で自己紹介をし、そしてファミリアの者達との交友を深め…いや、女性団員達にめっぽう可愛がられていた。

 

「ベル君って言うんだ、へぇ~()()()()()

「本当に()()()()()()()()()()()()()()

()()()()()

 

 可愛いの連呼、ベルは内心涙目だった。可愛いじゃなくてカッコいいと言ってほしいというのがベルの内心だった。

 だがそんな事など知りもしない女性団員達はベルを大層可愛がり、それを遠巻きに見る兎の飼い主(アイズ)はまさに可愛がっていたペットが取られた様な気分だった。

 

(ズルい…、私もベルの頭を…モフモフしたい)

「(は?!何か…良くない気配が…?!)あ…あの…、そろそろ離して…下さい…///」

 

 ベルはやや頬を赤らめながら言う、その行動が逆に女性団員達の嗜虐心を煽り、更にヒートアップする。

 それを見て更にアイズはムスーッといった顔をする、"最初に見つけたのは私なのに"と心の中で思いながらベルを睨見つける。

 ベルは気づいてはいるものの反応が出来ず、後で何を言われるのか分かったものでは無い。そして更にこの状況を見られるとヤバい人が…モンペが訪れようとしていた。

 

「──【福音(ゴスペル)】」

 

 その場に居た女性団員達とついでにベルもぶっ飛ばされた。何故僕も?!とベルは思うが時すでに遅し。

 

 分かるか?超短文詠唱でこの威力、これが二次創作チートすら超える公式チートの力!!ベルは内心そう思いながらアルフィアの魔法に対して受け身取る。

 

 もう慣れた手付きである、ぶっ飛ばされると同時に身体を回転させてその衝撃波を受け流す。辺りにあった家具なんかが軒並み吹き飛び、まさに恐ろしい状況だった。

 

 アルフィアがベルの前まで歩き、そして目の前で見下ろす様に立ち止まった。

 ベルは"?"と頭にハテナを浮かべていたが、この罪深い兎は気づいていなかった、まさかアルフィアの逆鱗に触れていたなんて。

 

 ベルは撫で回された、無論その処女雪を思わせる様な綺麗で純白な白髪なんて女性…更にエルフからはかなり高得点、なので重点的に撫で回された、故に断罪(ギルティ)

 

「お…お義母さん…?」

 

 ベルは気が付いた、"怒ってると。僅かな変化、その端麗な眉に僅かに皺が寄っており、それに気付いた時にはもう遅かった。

 

寝ろ(ゴスペル)

「グフッ?????!!!!!」

 

 なんで?!というかどうして?僕が?!

 分かるか?超短文詠唱より早いんだぜ!!

 

 放たれた一撃は音を置き去りにし、ただただ()()()という事実だけを残した。

 その一撃でベルは意識を刈り取られた、いや天に召されかけたと言ったほうが良いだろう。

 幾らベルが鍛えていようと、精霊の恩恵を受けようと、それでも素のスペックは人間、それも幼少期なのだ。

 そもそも同じレベル帯であるザルドですら反応は出来るが反撃は愚か受け身も取れない一撃、そんな神業をベルが避けられる訳もなく、当然地に伏し、アルフィアに頭を垂れるかの如く突っ伏した。

 

 

 アルフィアはそんなベルをヒョイっと持ち上げまだ壊れていない横長の木造りの椅子へと腰を掛けベルの頭を自身の膝の上へと乗せ膝枕をする。

 まさに親子の様な構図、ただ一つおかしな点があるとすればベルは白目を剥いていたことだろう。

 

 アルフィアは何事もなかったかのようにベルの頭を撫で、髪を自身の手で梳いていく。

 そんなアルフィアの隣、ベルの頭がある方へとトコトコ歩いてヒョイっと座る命知らずが一人。

 

 おいおい死んだはあいつ。みたいな感じのまなざしを向けられる相手は金髪金眼の少女―アイズ―だった。

 アイズはアルフィアの隣に座り、待ち望んだかのようにベルの白髪の頭を撫でる。

 

「おい、なんだお前」

「ベルの頭…モフモフ…サラサラ…。駄目?」

「…五月蝿くしないなら良いぞ」

「やった!!」

 

 アイズは顔をハァっと晴らしてベルの頭を撫でる。まさか母親公認?!と周りはソワソワするが、そんな所に新たな災い基変態が割って入ろうとする。

 

「フー!!美女と美少女の間で膝枕!!!なんて羨ましい!!ウチもやってぇ───「殺すぞ(ゴスペル)」──グフゥゥゥ?!」

 

 朱色の髪を後ろでまとめたヘアスタイルの男神…様な絶壁を有する女神―ロキ―は美女(アルフィア)に膝枕をしてもらっており、美少女(アイズ)に頭を撫でられているベルを羨ましく思い、そして周りはアルフィアに怯えている為「ここは主神として人肌脱いだる!!」などと宣いこんな愚行へと走った。

 

 待っていたのはアルフィアによる福音拳骨(ゴスペルパンチ)だった、ロキは見事な弧を描き元いた場所へと頭から盛大に着地。

 ヘットダイブをかまし地面に突き刺さる女神、それを見て「馬鹿だ」「私達の主神馬鹿だ」「阿呆だな」などと罵倒、既にロキを助けようとする善人…というか心優しい眷属(こども)は居らず、ロキの信用…は地の底の底へと落ちていた。

 

 元々セクハラが絶えない主神、それでも天界きっての切れ者であり道化師(トリックスター)。なんやかんやでそう言う裏方みたいな感じのポジションでの一定の活躍なんかは眷属達にも評価されており、ロキの数少ない長所だと思っていた。だが今回、まさかあの傍若無人(アルフィア)に飛びかかるとは…本当に道化みたいな奴だなと皆は思った。

 

「まったく、私自らの手で天に還りたいか?」

「……」

「ほう?私の問いを無視とは、いい度胸じゃないか」

「ちゃうちゃう!!つうかあんな状態で生きとんのはウチくらいやろ!!他の(ヤツ)やったら送還されとったで!!」

「フン、少なくともあの狒々爺はすぐに立ち上がって二度目をやっていたがな」

「あの変態は別格や!!なんで女神神殿浴場に侵入出来んね!!どうやったら出来るんか教えて欲しいわ!!」

 

 ロキは神らしからぬ発言をし、アルフィアは更に眉に皺を寄せる。

 そうしてアルフィアの放つ殺気と静寂のみが立ち込める食堂は笑いなんか生まれるはずもなく、ベルが起き上がるまでの数十分間はまさにお通夜。

 かつての男神(ゼウス)女神(ヘラ)のファミリアの暴れっぷりを知るロキ・ファミリアの古参勢達は頬を引き攣っていた。

 

 

▲  ▽  ▲   ▽

 

 

第八章 お義母さん、僕死んじゃう

 

 

「あ…あぁ…」

「ベル、立て。次だ」

 

 ロキ・ファミリアに来て数日、僕は朝はアイズちゃんとリヴェリアさんによる恐育(べんきょう)でアイズちゃんは涙目。

 それが昼間で続き、お昼ご飯を食べ終わった後はアルフィアお義母さんによる鬼特訓。その地獄を僕とアイズちゃんは仲良く地面に突っ伏しながら受けた。

 

 まだ今日は始まってから半時、もう都合六度は地面と熱い抱擁を交わしているベルとアイズの中での戦意は完全に消失していた。

 アイズはまだ渡り合えている…様にアルフィアが手加減しているが、ベルはそもそも神の恩恵(ファルナ)を刻まれておらずステイタスなんてものを無い。

 

「はぁぁぁぁ!!」

「ぬるいぞ小娘。太刀筋が甘すぎる、案山子でも斬る気か?」

 

 アイズの猛攻を諸共せず、ヒョイヒョイと身を横に流しながら全て躱す。猛攻を尽く躱されたアイズの胴体はガラ空き、それを逃してくれる様な甘い女では無いアルフィアはしっかりと手加減された一撃を放つ―――

 

「―――【福音(ゴスペル)】」

「……ウグッ?!」

 

 ───訳もなく、しっかりと【サタナス・ヴェーリオン】を胴体にぶち込まれたアイズは意識を手放しかけるが、なんとか無理矢理立ち上がるが、既に体力の限界を迎えていたアイズの右手は剣を握れるほどの力を有してはいなかった。

 

「ベル、お前は何時までそうしている?まさかあの狒々爺の性癖が移ったか?」

「…違…う。───【聖火の権能(ポイニクス)】!!」

 

 ベルの身体から焔が昇る。その焔は不思議と温かく、燃え盛りながらも周りには飛び火はせず、ベルの身体だけを癒し続ける。

 

 【聖火の権能(ポイニクス)】。不滅の聖火にしてベルが持つ()()()()()の権能。

 精霊の中でも一番親和性が高い大精霊【フェルニクス】、ベルはこの力を使う事で体力や傷を癒す事が出来る。直接的な攻撃力はあまり無く、主に治癒や守護、そして身体能力向上等のサポート方面に特化した力。

 一様、敵を滅する焔を出せばするが、今のベルは出せる程の力と意志を有していないので出せない。

 

 

「…うぅ、行ける…よ」

「よし、来いベ──」

 

 ベルはアルフィアの言葉が言い終わる前に攻撃を仕掛ける。大きく跳躍しアルフィアの横顔を足で捉え…るがそれをアルフィアは表情一つ変えずに右手で捕まえ地面に叩き伏せる。

 アルフィアの右手の拘束を振りほどきすぐに体勢を整える。ベルはもう一度アルフィアと距離を取り間合いを確保する。

 

「…ハァハァ…」

「もう終わりか?ベル、今のオラリオは決して平和ではない、分かるな?」

「…うん、だからこそ…」

「そうだ、せめてある程度の力がなければならない。立て、立って戦え」

 

 その言葉を前に、ベルは死力を振り絞って立ち上がる。それを隣で見ていたアイズもなんとか立ち上がり、今度はベルとアイズの二人で再度アルフィアに挑む。

 

 アイズがメイン、ベルがサポートで攻撃を仕掛ける。ベルはアルフィア仕込の使徒空拳を持ってアルフィアに肉薄、何度もアルフィアの正面から連撃を叩き込む。

 左足を捕まれ、それを囮にベルはアルフィアの顔面目掛けて右手を繰り出す。だがそれすらもレベル7(アルフィア)からすれば止まって見える…が、ベルは少しニヤついていた。

 アルフィアは先程から見えない金髪の小娘を思い出し即座にベルを投げ飛ばす。

 

「はぁぁぁぁ!!!!」

 

 背後からアイズの咆哮と共に木剣の剣撃がアルフィアの背後を襲う。

 

「フン、騒ぐだけか?それなら自ら居場所を伝えているようなものだぞ?」

 

 それを右手の人差し指と中指のみで受け止め、真剣白刃取りをかます。アイズの不意打ちすらアルフィアは澄ました顔で受け止め、それをアイズにカウンターの右ストレートをお見舞いしアイズの軽い身体は吹き飛ぶ。

 

「う…うう〜…」

「…うぅ…」

「ぬるいな、がまあ良くやった方か。ベル、その娘も一緒に癒やしてやれ」

「え…あ、はい(えぇ、もう力が沸かないんだけど…)」

 

 ベルは自身に付与した護り火をアイズに付与してアイズの傷を癒す。まあ外傷は少ししかなく、癒すのは内側や体力などの方。

 それなら力の消耗はわずかで済む為ベルはなんとかアイズの身体を癒し切る。

 

 ▼

 ▽

 

「フフン!!!正義の翼と自由を胸に、アリーゼ・ローヴェルが来たわよ…って?!なんでアルフィアが!!……あ…帰りまーす」

 

 緑の瞳を持ち、滑らかな赤髪をしたポニーテールの少女。スレンダーな体型を指摘すると、本人的には『将来性はSSSよ!!』などと宣っているのでかなり気にしている。

 赤髪のポニーテールがクルッと揺れ動き、先程堂々と自己紹介をかました少女―アリーゼ―は入ってきた黄昏の館の門を再度くぐり立ち去ろうとする。

 

「─【福音(ゴスペル)】。安心しろ、飛び入り参加も歓迎だぞ?」

「あ…あぁ…、許して…下さい

 

 アルフィアはアリーゼが立ち去ろうとする門の前に一瞬で立ち塞がり福音拳骨(ゴスペルパンチ)をお見舞いする。

 その瞬撃を前にアリーゼは昏倒、地に顔面から突っ伏し壮大なる大地と熱い接吻をかます。

 あ…あれが星乙女の眷属の姿か…?と隣に居た金髪のポニーテールのエルフ─リュー・リオン─は思う。

 だがすぐさま自身の命の危機を感じてアルフィアと()()()()()()()()を置いて大きく後退、リューは自分だけでも逃げようと逃走を図ろうかと足に力を込めたその時…。

 

「リューさん!!助けて、お義母さんが!!」

「…ベル?!ってその姿は!!」

 

 ベルはリューに大声で話しかける、リューはすぐさまベルに視線を移し、そしてその姿に驚く。

 ベルはかなり泥だらけであり、何度も地面に叩きつけられた事が伺える、それを見てリューは義憤に狩られてアルフィアを再度見据える。

 その視線は先程の隙を探しす物では無く、絶対に倒すという強い意志を孕んだ視線だった。

 

 貞操観念がエルフの中でもかなりの化石であるリュー、そんなリューが初めて触れた男性(まだ七歳だけど)であるベルをリューはかなり溺愛しているのだ。

 そんな可愛い可愛い弟分が母親に殺られたのだ、敵討ちと行こうじゃないかとリューは意気込む。

 

「行きますよ、アルフィア───!!!!」

「フン、やってみろ小娘」

 

 ドーンと言う轟音が2度響き、そしてリューはアリーゼの隣で同じように地面と熱い接吻をかましていた。そしてベルはそんなリューを見て「くっ、リューさんが殺られた。だがあいつは四天王の中でも最弱」などと既にこの数日何度言ったかも分からない決まり文句を言う。

 

 地に伏したアリーゼとリューを見下すLV.7のアルフィア、その背後から黒髪の和風美人の輝夜と桃色の短髪のパルゥムであるライラが奇襲を仕掛ける…が、それすらも当然の如く捌き切り、そして───

 

「【福音(ゴスペル)】」

「「グフゥゥゥ?!」」

 

 ライラと、その上に覆いかぶさる大和撫子の輝夜はそこら辺に突っ伏しいる月乙女の眷属(ボロ雑巾)と同じようにボロ雑巾の仲間入りを無事果たす。

 まさに黄昏の館の広大な中庭に寝そべり、天日干しの刑に処させるのは正義の眷属たる【アストレア・ファミリア】の主力四人。

 

 能天気:アリーゼ・ローヴェル

 ポンコツエルフ:リュー・リオン

 腹黒美人:ゴジョウノ・輝夜

 小賢しいパルゥム:ライラ

 

 四者四様の攻撃を繰り出し、全く同じ、仲良く青空の下天日干しの刑に処される月乙女達、あぁ哀れなりとベルは内心思う。そして隣に居たアイズは顔を青ざめさせる。

 

「べ…ベル、次は…また私達…」

「…は?!マズい!!」

 

 その後リュー達をアルフィアにけしかけた罪でベルはアリーゼ達と共に天日干しの刑、アイズは一撃で意識を刈り取られず、嬲り殺しの刑からの天日干しの刑に処された。

 

 ▼

 ▽

 

 その後数時間後、アリーゼ達はベルと戯れ英気を養い、外では凄まじい轟音が鳴り響き、アルフィアVSリヴェリアと言う女と女を賭けた何とも熱い戦いが繰り広げられ、当然の如くアルフィアが勝利。

 

 並行詠唱、魔法の施行速度の両者で負けているリヴェリアに勝ち目は無く、そしてアルフィアは魔法すら使わずに手刀のみでリヴェリアを圧倒、前衛魔道士であるアルフィアに対して後衛魔道士のリヴェリアが太刀打ちできるはずもなく、その後にフィンとガレスも参戦して、三人仲良くアルフィアの手刀と福音の音色に召されていった。

 

 

▲  ▽  ▲  ▽

 

 

間章 叔父さん、カッコいい

 

 僕とアルフィアお義母さんは今、【フレイヤ・ファミリア】に来ています。何故?それはオラリオに来てから一度も会っていなかった叔父、ザルド叔父さんに会いに行くためである。

 

 ベルとアルフィアお義母さん、そして銀色の長髪を揺らす妙齢の女性であり、その美貌は神ですら酔わせる程である。その女神の名はフレイヤ、美の化身にして神々の中で最も美しい女神。

 

 オラリオの二大派閥の片割れであり、アルフィアの所属する【ヘラ・ファミリア】にオラリオに縛り付けられ黒竜討伐などへの協力を義務付けられた哀れな女神。

 

 もう一人、ベルの隣アルフィアの反対側を陣取る女神の名はアストレア。

 胡桃色の長髪はとても美しく、海のような青さと鮮やかさを有する蒼色の瞳を持ち、纏う衣は汚れを知らなそうな純白さを有している女神。アルフィア公認であり、唯一ベルの隣を歩かせてもらえる女神であるアストレアはベルの左手を優しく握ってベルと視線を同じくする。

 

 アストレア、ベル、アルフィア、フレイヤの並びで見据える視線の先にあるのは『戦いの野(フォールクヴァング)』、そこではレベル7の覇者とレベル6の猛者が猛り合いながら戦っていった。

 

 その周りで協力…ではなく諸共せず倒そうとするエルフやダークエルフ、パルゥム四人に目つきの悪い闘猫(とうびょう)が当たり諸共せず吹き飛ばそうとしていた。

 

 その尽く「ぬるい」と評し、まるで効かないと言わんばかりに平原の中央に君臨するザルド、灼熱の舌はオッタル達を貪り食う、それを満たす者達(アンドフリームニル)達が癒し、オッタル達はまたザルドに挑む。

 

 エルフの雷撃、ダークエルフの前衛殺し、パルゥムの無限の連撃、闘猫の槍術、それらをじっくりと味わい、喰らいそして君臨する。

 

 【ゼウス・ファミリア】所属、二つ名は【暴喰(ぼうしょく)】またの名を【悪食(あくじき)】。その名はザルド。

 

 

 

「どうした?その程度か?乳離れも出来ねぇカギ共が」

「殺すぞ、糞大男」

「やってみろ糞猫、お前は早いには早いが()()な。さっきからお前のはまるで俺にダメージを負わせられていないぞ?」

 ………。

「よし、殺す─────【金の車輪、銀の首輪】【憎悪の愛、骸の幻想、宿命はここに】───」

「いい目つきになったじゃねぇか!!」

 

 アレンは詠唱を始める、ザルドと言う強敵に挑み続ける彼らを見てベルは目を輝かせていた。

 カッコいい、それに槍は目立つ、フィンも使っていた槍は背丈が低くとも扱える為、今度ベルも使ってみようと思った。

 

 詠唱が終わり、アレンはザルドに突進、だがそれをザルドは受け止め弾き返す。ザルドも詠唱を始め、灼熱の舌が辺りを覆う。

 それに対抗するようにオッタルが詠唱を始める。

 ヘディンやヘグニはそれをやや遠巻きに見据えて隙をうかがう。魔法の行使後の僅かな隙を狙おうという腹づもりらしい。

 

「【喰らえ、灼熱の牙】─────【レーア・アムブロシア】!!!!」

「【駆け抜けろ、女神の神意を乗せて】────【ヒルディス・ビーニ】!!!!」

 

 灼熱の舌と黄金の斬撃が辺りを包む。その両者の覇光の勝敗は勿論ザルドに軍配が上がる。何度目かの敗北、ここに来てオッタル達は既にザルドに何度も殺られている。

 

 貪られ、技を喰われる。これは鍛錬などでは無く"洗礼"、それは強者のみに許された君臨。

 力を持って、最強を語る。稽古?笑わせるな、彼等がそんな生易しい事をする相手はこの世に一人しか存在しない。

 圧倒的力を持った者にしか許されない暴力、力を持って若輩共を蹴散らす。

 灼熱の舌はまたしても平原を覆い、既にそこは女神の庭などでは無く、焼き払われた灰燼と化していた。

 

 今日のザルドはいつ如何なる時よりも強い、当然である。愛息子が見に来ている、いつもはアルフィアにゼウスの巻き添えでぶっ飛ばされているが、たまには良い所を見せたいのが叔父心と言うもの。

 

 故に強い、最強を見せつける事でベルからの好感度を獲得する。そしてベルはザルドに憧れる。

 

「叔父さん、凄い!!」

「そうねぇ、凄いわねザルドは」

 

 ベルの歓喜の声にアストレアが相槌を打つ。それを見て笑みを引き攣らせるフレイヤ、ザルドがフレイヤ・ファミリアの門を直接叩き破った四日前からオッタル達は一度も勝てていない。フレイヤが面白くないと思うのも当然であり、尊厳を破壊されたと思うのも当然。

 

 だがそれ以上に面白くないと思っていたのはアルフィア。その双眸は硬く閉ざされていたが、眉を細め、眉間には皺を寄せていた。

 

「ベル、ザルドは格好良いか?」

「うん!!すっごく格好良いよ!」

「…そうか、なら分かった。あいつが父親の威厳を見せたのなら、私も母親の威厳を示さねばな」

「「「…え?」」」

 

 三人の疑問の声が重なる。そしてベルは察した、まさかアルフィアが怒ってしまったのか?と。

 何故怒ってしまったのかはベルには分からない、元来女心とは難しきもの、まだ齢7歳の子供にはその全ては分からない。

 

 そしてその女性達の中で最も拗らせの酷い眷属達、【ヘラ・ファミリア】の眷属であるアルフィア。その片鱗はあまり見えないが彼女もしっかりとヘラの眷属。

 ベルの憧れのまなざしを向けられるザルドに対して心底面白くないと思うアルフィアは、ここで全員吹き飛ばせばベルに憧れられるのでは?と考えた。

 

「───【福音(ゴスペル)】」

「…あ…行ってしまわれた」

 

 アルフィアは飛び立った。フレイヤ・ファミリアの本拠から魔法を使って飛び立ち、空を駆けるが如く女神の庭の上空に降り立つ。

 

 ザルドはその福音の音色、恐らく本当の大鐘楼の鐘の音よりも遥かに多く聞いたであろう轟音を前に一瞬で何が起こったのかを察する。

 

 ザルドがベル方に視線を向けると、そこにはベルとフレイヤとアストレアの三人しか居なかった。ザルドは思った、あれ?もう一人の暴君は?と。

 そして気付いた、自分達の遥か上空に鎮座するあの最恐の暴君(おんな)を。

 

「あ…アルフィア…、まじか」

「どうした…ザルド…。あれは…まさか!?」

 

 ザルドの掠れた声と遥か上空を見据える視線をオッタルは辿った。

 そして見た、あの女が詠唱している姿を。

 

「【祝福の禍根、生誕の呪い、半身喰らいし我が身は原罪】【(みそぎ)はなく。浄化はなく。救いはなく。鳴り響く天の音色こそ私の罪】」

 

 アルフィアの最恐の魔法、彼の海の覇者を討った魔法。それはまさしく滅界の咆哮に等しく、当然疲弊しているザルドや更に疲弊しきっているオッタルやアレン達では留められるはずもなく、そしてアルフィアは詠唱を完成させていく。

 

「ま…マズいぞ!?【父神(ちち)よ、許せ、神々の晩餐をも平らげることを】」

「…?!【銀月(ぎん)の慈悲、黄金(こがね)の原野】」

 

 ザルドとオッタルは詠唱を開始した、だが時すでに遅し。アルフィアの魔法の詠唱は既に八割方完成していた。

 その魔力の奔流に、一人のホワイトエルフは瞠目した、自身を遥かに超える魔力の奔流が、その理不尽さに吐き気を催す程だった。

 

 

「【哭け、聖鐘楼】────【ジェノス・アンジェラス】」

「【レーア・アムブロシア】!!!!」

「【ヒルディス・ヴィーニ】!!!!!」

 

 アルフィアの滅界の咆哮、その音波攻撃に対抗するようにザルドとオッタルは灼熱の舌と黄金の斬撃を放つ。

 だが、音波は音波、捉えらるはずもなく、そしてその一撃は女神の庭を大きく均した。

 先程まで凸凹だった女神の庭が、なんということでしょう、一人の暴君のお陰で見違えるほど…いえ、見る陰もないほどに作り変えられていました。

 

「…僕、お義母さんだけは怒らせないようにしよう」

 

 その日僕は誓った、決してあの暴君だけは怒らせないようにしよう。そして僕の両隣にいた女神様達は僕の頭を撫でて「本当に怒らせないでね」と言う意味を込めて更に強く撫でた。

 

 そこからはザルドとオッタル達VSアルフィアと言うよく分からん構図になり、そして当然の如くアルフィアが全員をしばき回して、最後はベルの手を引いて黄昏の館へと戻った。

 

 恐ろしや、ヘラの眷属。恐ろしや、【静寂】のアルフィア。

 そしてその日ベルは理解した、何故自身の母親の二つ名が【静寂】なのかを。それは雑音を嫌うからでは無く、彼女が戦ったあとの戦場は等しく静寂に包まれるからだ。

 悲鳴は無い、それすら上げることは許されなかった。声を上げる気力すら押しつぶされ、唯一立っていられたのはザルドくらいなものだった。

 

 

  ▲  ▽  ▲  ▽

 

 

エピローグ 執務室の一幕

 

 

「ほなまあ、聞かせてもらおうか。なんで自分がウチらを頼ったのかをな」

 

 ロキは問う、全身を包帯でぐるぐる巻きにされ、顔を真っ赤に腫らしながら。

 ここはロキ・ファミリアの執務室、そして今日はアルフィアとベルが黄昏の館に来て二日目の夜。

 その日ロキはアルフィアにセクハラを使用とした罪でアルフィアに断罪され、そのついでにリヴェリアやフィン、ガレスもボコボコにされた。

 

 フィンが「いや、もう無理だよ」と言う。それはロキの威厳のことか、はたまた尊厳の事か、それは定かではない。

 ロキは包帯でぐるぐる巻きにされた顔をアルフィアに向けて問う。それは何故自分達の派閥を頼ったのか。

 アルフィアの性格を知る彼等彼女等からすればアルフィアの行動はおかしな点が多くあった。

 

 アルフィアは心底どうでも良いと言わんばかりに溜息をつき、ゆっくりと言葉を吐いた。

 

「単純だ、ここが一番安全だからだ。あの変態女神(フレイヤ)の所だけはないからな、消去法でここにした」

「それなら、【アストレア・ファミリア】の所とかもあった筈だが?そこは候補にはなり得なかったのかな?」

「…フン、私はあそこの女神を知らん、あの狒々爺曰く信用できる女神である事は分かっていた。ゆくゆくはそうなるかもしれんが今はここで良い。それにあの娘は、ベルと仲良くしているのでな、少々鍛えてやろう」

「君は…変わったね」

 

 フィンはやや苦笑混じりに言う、昔のあの暴れっぷりはどこへやら。今目の前に居るのは"我が子を思うただの母親"、才禍の怪物と称された女のこの代わり具合にフィン達もやや驚いていた。もはやそこには見る陰もなかった。

 

「まあな、ベルに毒された…いな、感化されたと言っておこう。それにベルの友人になってくれそうな奴を、みすみすダンジョンの餌にしてやる程私も鬼ではない」

「…そうか、感謝するよ。にしても不思議だね、僕らもアイズを育てた…いわば()みたいな者だが、どうしたらベルの様な良い子に育つのか、僕らからしたら不思議で仕方ない」

「フン、私も知らん。あれは正真正銘、(メーテリア)のお陰だろうな。私が育てたが、あの優しさは生来のものだ、教育どうこうの問題ではない」

 

 生まれた時から、どういう奴らしい。アルフィアはそう呈する、その発言にフィン達も頭を抱えて、もう暫くはあのじゃじゃ馬(アイズ)の教育はおわらないらしいと察する。

 

「そう言えば君は不治の病があった筈だが、それはどうしたんだい?僕らの鍛錬をつけてくれるのは嬉しいが、君自身の体調の方は…」

「阿呆、貴様らに心配される筋合いは無い、それにあれならほぼ治った…いや、正確には弱まらせているっと言ったほうが良いな」

「それは良かったね、僕個人としても、ベル(あの子)が泣く姿は見たくないのでね」

「…そうだな、もしあの子を泣かせる様な阿呆がいれば、私自ら相手してやろう」

 

 恐ろしい、まさにモンペやな。とロキは言う、幸いアルフィアにはモンペと言う言葉の意味は分からず、ロキは九死に一生を得た。

 

「君は、ベルに何を期待しているのかな?」

「私はあの子こそが次代の英雄になると信じている。…まあ大きすぎる期待だとは思うがな、だが一つ言えるのは、あの子の力は異質そのものだ。私の不治の病も、ザルドの猛毒も、一度(ひとたび)あの子が焔を灯せば忽ち癒える、あれはそう言う焔だ」

 

 治癒の権能にして不滅の焔、アルフィアはベルの権能についてそう評価する。

 その評価に一人の女神はやや眉を細めて苦い顔をする。

 

「…そりゃあ、どっかの神に似とるなぁ」

「あの狒々爺も同じ事を言っていた、神ならざる身(私達)にはわからんがな。まあ良い、あの子を鍛え、貴様らを鍛える。それが黒竜討伐に失敗した我々の責務だ、この暗黒期とやらをさっさと終わらせねばな」

 

 アルフィアはそう言ってゆっくりとソファーから腰を上げて部屋を出る。

 その場に残ったフィンとロキはお互いの目を見合いながら言う。

 

「「病が治った…かぁ」」

 

 恐ろしい、病があった時でさへLV.7。それが無くなり、やらゆる縛鎖から解かれたあの才禍の傑物は、一体どれだけの高みへと至るのか。

 二人はそれを予想し、そして怯えていた。





 ベルの性格について
・良くも悪くも裏表がはっきりしてます。表は優しい、裏は冷酷、みたいな感じ。キレるたり、感情が爆発すると一人称が変わったりする。

 聖火の権能(ポイニクス)
・内部から直接癒す、あらゆる不浄を浄化する焔を扱える。ベル自身の意志の力に呼応して効果が増幅する、治りにくい怪我や病程よく治る。治癒なので失った臓器や四肢が再生する訳では無い。再生より治癒、その焔の効果は他者の心の傷なんかも癒せる。戦闘にも使えるが今のベルの意志の力じゃそこまでの火力は出せない、どっちかと言うと業火ではなく、暖炉の火って感じ。ちなみに大精霊。

 雷霆の権能
・未活性、ベルの中で今も見守っている。力を貸す気はあまり無く、ベル自身の力で勝ち取るというのであれば全然オッケイって感じ。一番最初にベルの中に宿った精霊であり大精霊。


 次回くらいからはしっかりと暗黒期の事も書いていきます。しっかりアストレア・レコードを復習しているので、ちょっと執筆速度(タイピング)が遅くなります。ごめんなさい。

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