畜生から妖狐、そこから神目指す   作:インテリアタマツヨスギキツネ

10 / 10

チラッ....(評価バーを見る)......(熟考)......書かなきゃ.....!(使命感)


隠し味に母性と愛情と狐の毛を入れましょう

 

 

 背中にある人肌と暖かい液体をチベスナ顔で感じながらこの子を落とさず起こさないように家の探索を続ける。

 

 しかし、この子と陰陽師以外に人は居らず俺を運んできた従者(推定)やこの子の母親も見つからない。あと、あの美味い肉も。

 

 流石にこの家から出るのは不味いのとそろそろ陰陽師かこの子が起きそうなので汚ねぇ呼吸音が奏でられてる所に戻った。

 

 香箱座りで陰陽師を視界に捕らえながら休む。背中から伝う涎が腹にまで到達し家の床を濡らしていく。ちょっと口もと緩すぎませんか?仮にも獣の上で寝てるんだぞ?警戒しろよ。

 

 抱き枕のように段々と背中に張り付く力が強くなるのを受け入れながら尻尾で床に垂れていく涎をなんとか拭こうとする。染み込んで木が腐り床が抜ける可能性があるし、ここに涎の原因を連れてきたのは俺だし。

 

 ギリギリ届かないもどかしさを感じていると漸く陰陽師が目を覚ましてのっそりと起き上がった。そして、目が合う。

 

 チベスナ顔の俺を見たかと思えば次に動かされる尻尾に目が行き、最後に俺の背中のこの子に視線が向けられる。

 

 ブラック勤務のような顔をする陰陽師は、俺に近寄ったかと思えば背中の子を抱え部屋を退出した。おそらく元の部屋に返しにいったのだろう。さす親。

 

 そして、誰もいなくなった部屋の中で俺は涎の気持ち悪さに小さく一鳴きした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気持ち悪いとはいえ涎を舐めるのは流石に抵抗があるなぁ、と目が遠くなっていると漸く陰陽師が戻ってきた。

 

 陰陽師は俺の少し前に腰を据えると口を開き話し始める。うんうん、ほへ〜さすが〜!知らなかった〜!すご〜い!急いては事を仕損じるよ〜!そうなんだ〜!

 

 数分間、話を聞き続けて陰陽師は最後に顔を引き締め頭を下げた。それに応えるように俺も目を瞑り頭を下げた。

 

 それを見た陰陽師は、少し目尻に涙を浮かべ立ち上がり俺を何処かに案内するように部屋を退出した。俺も陰陽師を追うように立ち上がり部屋を退出した。

 

 で、ここまで何も言わずにいたけどさ?

 

 俺、言葉分かんねーだよな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 案内された部屋はあの子の部屋で流石に起きていたのか眠そうな目をこすりながらやってきた俺たちの方へと視線を向けてきた。

 

 陰陽師が子に何かを説明し、それを聞いたよだれ子の目が開かれる。多分、目が覚めただけだな。

 

 陰陽師が目線をこっちにやってきたので空気が読める狐な俺は部屋に一歩だけ入る。すると、よだれ子はあの図太さの欠片もないビクビクした動きで此方に近寄るとよだれ子は左手の人差し指を噛み血を出す。ふぁ!?

 

 出てきた血が床に垂れることなど気にせず血に濡れる人差し指を俺の目の前に差し出してきた。......嘘やろ?

 

 陰陽師の顔を確認しても驚いた表情はしておらず、よだれ子の表情も期待と畏れが入り混じっている。

 

 血がぽつぽつと落ちる音だけが続く中、俺は空気が読めてしまうことを後悔しながら人差し指の血を舐めた。

 

 口に広がる久しぶりの鉄の味に顔を顰めてしまうのを我慢していると、よだれ子の息が荒くなり始める。ちょ、大丈夫なのかこれ!?

 

 陰陽師はそんなよだれ子を抱えるとベッドに横たわらせそのまま部屋を出ていった。俺を置いて。

 

 ...........................マジなんこれ???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 インフルに罹ったような汗に荒い息、真っ赤な顔をするよだれ子を心配するが狐の俺にはどうすることもできない。

 

 かれこれ、数時間も彼女は寝続けているが起きる気配はなく、このまま死んでしまうのでは?と頭に不謹慎な考えが過ぎるが、どうすることもできない俺はすぐ隣で見守ることしかできない。

 

 病人って過剰に心配するとと逆に体調崩すから程々に心配するのが一番大事。なので慌てず騒がず落ち着いて、よだれ子を見守っておこう。看病?狐ができると思いで?

 

 なので、この機会は思いがけないチャンスということで俺は体勢を変えて毛繕いすることにした。

 

 一本、二本、三本、四本......と、時間を忘れて尻尾を舐め舐めしていく。やっぱ舌一本でこの数は頭おかしいって。なるしかないのか.....!?空狐に....っ!

 

 無理だな。千年以上生きて漸くなれるかもとかいう頭おかしい存在。多分、最古の妖狐な俺でも三桁程しか生きてない。無理じゃろうて。期待すんのは数百年後でいいや。

 

 ウッ!ノドニケガツマッ......ソトニデッ........カァッ!ペッペッ!ベチャ!ウワッドンダケナメトッタンダオレ.....ヤッパナナホンハアタマオカシイッテ!アァ、ミズノミテェーン?ナンカキュウニフアンニナッテキタ....イヤコレオレノキモチジャナイ....

 

 まるで外から貼り付けられた不安感の気持ち悪さに顔を顰めながらよだれ子の部屋に入ると、よだれ子が起きていた。

 

 起きていたよだれ子は俺の姿を見ると安心したかのような表情となり、俺に貼り付けられていた不安感も安心感に変化した。

 

 あ、ふ〜ん....(完全把握)

 

 コノキモチ…コレガ、ココロ?(他人)

 

 恐らくは、血を舐めたことによる変化だと思うので試しに俺もよだれ子が起きてくれた嬉しみの感情を心で念じれば....

 

「........?」

 

 不思議がるような顔をした。一方通行かよォォォォォォォォォ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヨダレコ マイ フレンド。

 

 でも、感情が一方通行なのは違うくない???

 

 よだれ子の感情がノータイムで送られてくるせいで此方の感情もよだれ子の感情につられやすいし、よだれ子もこんな狐畜生に感情がマルハダーカされてるなんて知ったらどう思うだろうか。

 

 因みに今のよだれ子は、数時間寝た影響か尿意で焦燥感に苛まれている。もちろん、それにつられて俺も焦燥感を感じている。トッ...トイレッッッ!!

 

 背中によだれ子を乗せて厠に直行すればよだれ子はすぐに降りて用を足しに行った。ほぉぉぉぉ〜......失敬。

 

 久方ぶりのエンドルフィンを受け取った脳のせいで人前に出せない顔をしてしまった。失敬。

 

 安心感を感じながらよだれ子を背中に乗せまた、先ほどの部屋に戻れば食事が置かれていた。い、いつのまに....!?

 

 律儀にも俺の食事も置かれており、大きめの肉塊が置かれている。しかも焼かれて。サイコーかよ。

 

 あの陰陽師は違うところで食べるのか分からないがここにあるのは俺とよだれ子の分だけ。別居か?

 

 よだれ子はお腹が空いていたのか既に背中から降りて置かれた食事の前に座っている。.....肉塊の前に。

 

 ちょっ!?それは俺のぶ

 

 





「喝ッ!!」:式神にするやつ。格下にしか使えない。めっちゃ疲れる。相手が油断してたら偶にいける。

指ペロ:対等か相手の下につくやつ。格上であればあるほど繋がる線は細くなる。対等だと念話みたく話せる。
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