畜生から妖狐、そこから神目指す 作:インテリアタマツヨスギキツネ
言語、大和言語にしようとしたけどめんどくさいから日本語で
飛鳥時代から時は登り平安時代。
とある化け物が封印された大岩にとある異変が起きていた。
大きく揺れている。ただ、それだけである。封印が解けようとしているわけでも無くただ、揺れているだけである。
震え揺れている大岩はまるで生き物と形容できるほどに動く。まるで異物を飲み込んだ生き物が異物を吐き出すためのえづきのようにさえも見える。
そしてついに震え揺れていた大岩は動きを止める。
一匹の狐を吐き出すかのように出してから。
大岩からぬるりと狐が出てくるという怪奇現象に反応する生き物は大岩の近くには誰もおらずプッ!吐き出された狐は近くにあった岩に「おぼふっ!?」とぶつかって動かなくなった。
その尻尾が一本の狐はぶつかった衝撃に目を回して意識を失った。またもや辺りは静寂が満ちた。
そしてその狐がぶつかった岩は目を回して気絶している狐を見守るように見下ろした。
やぁ⤴︎!なんか目が覚めたら体が縮んでいた見た目は狐!頭脳は人間の俺だ!事件には常に巻き込まれる側だぜ!
しかも、尻尾まで一本に戻っている。毛繕い楽だやったー!!!!!!!!!
喜びで思わず舞を踊りかけたが誰かが発する音に反応してやめた。ダレディスッ!?
とりあえずというか無意識に草むらで身を隠した。てか、マジでここ何処??というか俺、前まで何処に居た??ガチで覚えてないんだけど。今度は意味記憶も消えたのか… ウゾダドンドコドーン!!
記憶の混濁に頭を悩ましていると音の下手人がやってきた。
人間だ。まさしく陰陽師ッ!という服装をした人間が妙なプレッシャーを放つ大岩に触れて目を瞑っている。スピリチュアルをお持ちの方??
目を瞑りスピってる人間は少し時間が経ってから目を開き大岩から手を離した。
「…少し、封印が解けているな。報告せねば」
日本語!?ニホンゴだと!?にほんごを喋っている!?分かる!分かるぞ!人間の言語が分かるぞ!!
なぜか慣れ親しんだ言語が聞こえてきた瞬間、感情が爆発した。具体的にいえば隠れてた草むらを揺らして音を出した。ベタな失敗ワロエナイ。
「!」
そして明らかに只者ではない人間がその音を聞いて油断などするはずがなく警戒体制に入った。
警戒体制に入った人間は懐から式神を取り出すと俺が隠れている草むらに向かって飛ばしてきた。緊急回避ッ!?
飛んできた式神は俺が隠れていた草むらを切り裂き地面に突き刺さって止まった。危なすぎてシヌゥ!?
そして、揺れる草むらから飛び出した俺と人間の目が会う。あはは…人間の目が明らかに殺意に満ちている…完全に殺す目をしている…暗い漆黒の覚悟に満ちてやがる…!
そんな人間に会った時の対処法は分かるよね?
逃げるんだよォォォォ!!!
「…式神か!」
背を見せて逃げる俺を見た人間は先ほどの式神を飛ばしてきた。わあ~~ッ!! なんだこの人間ーッ!?当たったらどうすんだ〜〜ッ!!?
煽り運転も真っ青なほどの蛇行運転を森の中でしながら人間が飛ばしてくる式神を命懸けで避けていく。狐一匹にマジになりすぎだろ!もう少し、優しくしてくれてもええんやで!?
てか、式神か!(イケボ)ってなんなん??俺の何処が式神に見えんだよ。誰の式神だよ。この可愛い狐がこんな地面に突き刺さる式神のように見えんのか?頭湧いてんのか?
現実を湧いた頭でメルメルヘンヘンしてる人間に殺されそうになりながらも走り続けていると近くの茂みがガサガサと動いた。
「チッ」
そのガサガサと動いた茂みから小さな鬼の大群がまるで台所に生息する悍ましき生き物のように飛び出してきた。───!!!?!?(声にならない悲鳴)
幸いにもこっちには目もくれず人間に向かっていく小鬼の大群。
「これも封印の影響か…!」
人間はその場に立ち止まって懐から数多の式神を取り出して襲いかかる小鬼の大群に飛ばし式神で突き刺しにする。
突き刺しとなった小鬼は黒い塵となり消えていくがいかんせん数は多い。消えていく仲間の死体を煙幕にどんどんと人間に襲いかかる小鬼。
俺はチャーンスッ!と小鬼達に人間を押し付けてその場を離れた。
狐狩りからなんとか命からがら逃げ出した俺だ。小鬼達の尊い犠牲は出来るだけ忘れないでおこうと思う。
今は森の中を歩きながら何か情報になりそうなものを探している途中なのと、自分の体のスペックを確かめている。
体は産まれた時と同じ狐サイズでこれでは熊どころか鹿でさえ狩れない。また小鳥とか狩るか…
次に尻尾。七本あったはずの尻尾は一本になっておりそのうちの六本は次元の彼方に消えてしまった。あ〜尻尾がなくなって悲しいなぁ〜?あんなに毛繕い上手くなったのになぁ〜?シャアッ!
最後に狐火。チャッカマーン!
どうやら俺は弱体化したらしい。なぜ弱体化したかは分からないがとりあえず受け入れた。まぁ、そのうち分かるだろ。
とにかく今はお腹が空いたので何か狩らなければならない。
久しぶりに小鳥かネズミを狩るかぁ…
え?目的が変わってる?すまんな三代欲求優先なんだ。
チャッカマンで料理なんて出来るわけねぇだろうが!
あ、どうも久方ぶりの血の味に世界を呪いそうなほどに絶望している狐こと俺だ。血を進んで飲むやつなんて頭がおかしいほかない。すっぽんの血を飲んでおきながらの戯言を棚に上げて小鳥を丸々飲み込む。
やっぱ血は好かんな。やっぱ肉は料理した方がいい。狐火だけでも火力上がらんかな?尻尾はそのままで。
叶わぬ夢を望みながら山を歩き続ける。昨日、雨が降ったばかりなのか空は晴れているにもかかわらず地面は濡れている。歩きずれぇ!
そんなぐちょぐちょな地面を不快な気持ちになりながら歩き続けて数時間、建物が見えた。ヒャッホウッ!
逸る気持ちを抑えながらゆっくりと警戒しながら件の建物へと足を進めて近寄る。
建物の大きさは平民の家にしてはデカいが貴族の家にしてはショボいな…という感想が浮かぶ中途半端な家。しかし、しっかりと手入れはされているのか壊れそうな雰囲気はなく少し黒くなった壁が逆に風情を感じさせる。
ちなみに家の周りは開拓されてるので側から見れば害獣が家を荒らそうと近寄ろうとする絵だ。ぷるぷる、僕悪い狐じゃ無いよ。人畜無害な狐だよ。エキノコックス…は多分無いよ。
家に近寄り壁際を辿って家の中へと入れる場所を探す。
そして家の角を曲がった瞬間、
「………」
「………」
………目と目が逢う〜♪瞬間〜♪バケモンバトルッ!
縁側に座ってる少女と目があった。おっふ…
「………」
「………」
互いに何も喋らず&行動を起こさず視線を外さずに静寂の時間が流れ続ける。なんか気まずいを超えて逆に安心してきたわ。向こうの気持ちは知らんけど。
向こうからしたら害獣が家の角からコンニチハ!してきた状況だ。俺だったらビビり散らかすね。実際、起きて早々ビビりながら逃げたし。
とりあえずなんか視線を合わせ続けるのは良く無い気がするのでこっちから視線外す。んで、また件の少女を見る。
「………」
「………」
………おっふ。
気まずい超えて安心してきたとか言ったけど嘘だわ。恐怖しか感じん。理解し難い恐怖に出会うってこんな感じなんだ…
とりあえずもう一度視線を外して敵意はありませんよ〜とヘソ天を披露してもう一度見てみると、
「………」
「………」
………もうさァッ!無理だよ怖すぎるよォッ!?ナンデェミテルンディス!!
俺がもう少女の放つ恐怖に屈しそうになった時、少女が自分の膝をポンポンと叩いた。
キターーー!!ついにアクションが起きた!しかも膝に乗れやボケェ!という明らかに友好的なアクション!乗るしかねぇッ!このビッグウェーブにッ!
「………」
「………」
………とりあえず膝に乗ったけどなんこれ???
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