本日、7月5日は北さんのお誕生日!ということで、お祝い(?)を兼ねてpixivからのマルチポスト作品を投稿します!
大真面目に悩む北さんと、死んだ魚の目になる稲荷崎メンバーのギャグです。腐要素はありません。
楽しんでいただければ幸いです!
北さんおめでとう!
〈角名倫太郎視点〉
「なあ北。お前なんでそんな息上がっとんねん。どっか悪いんか?」
いつもの部活、ロードワーク中。
北さんが早くも地面に膝をついて肩で息をし出したのを見て、アラン君が心配そうに声をかけた。
いつもならあり得ないくらいの早さだ。
「ああ…アラン…心配かけて、すまんな。実は、昼休み、…考えごと、しとったら…飯、食い損ねてん。」
息も絶え絶えに前代未聞のやらかしを語る北さんを見て、治が耐えかねたように近づいた。
「北さん…俺のおにぎり、食います?」
常に飯に飢えた野生児が、何故かポケットからコンビニのおにぎりを取り出した。
きっとどこかで隠れて食うつもりだったんだろう。
「治、ありがとうな。せやけど、今は部活の時間であって、飯食う時間やない。飯食わんかったのは、俺の責任や。気持ちだけ、受け取っとくな。…再開、しよか。」
そう言うと、北さんはまた部員全員に指示を出し始めた。
「いや、そこはちゃんとやるんかい。」
アラン君が俺らにだけ聞こえるように、北さんに突っ込んだ。
アラン君の言うことはごもっともだ。
何故なら「ちゃんとやんねん」がモットーの北さんが、最近誰が見てもちゃんとできていないからだ。
この間は、体育館の戸締りを忘れて先生に注意されていた。
この間は、練習着を忘れて1人だけ学校指定の体操着で部活に参加していた。
この間は、財布を無くしてそれを探さなければいけなくなり、部活を休んでいた。
この間は…って、北さんの最近のやらかしを挙げたらもうキリがない。
そして何故か、ちょっと隙間時間ができるとすぐにスマホをいじり始めるのだ。
「なぁ...北さん最近変やない?なんか...自分のことしか見えてへんみたいな...」
「無気力?」
「せや!北さんめっちゃやる気なさそうに見える!上の空や!!あの北さんが、何もかもどーでもよくなってしまったんやろか!?怖いし…なんか調子狂うから嫌や!」
治が遠くから「ツム、お前が言うな。」と言いたげな目で侑を睨んでいる。
どうやら、「自分のことしか見えてへん」代表みたいな顔した侑も、最近の北さんの様子から目が離せなくなっているようだった。
そこから伝染していくみたいに、アラン君も、治も、銀も、そして俺も、「これはさすがにまずい」と顔を見合わせた。
「なぁ北。この後みんなで飯行かへんか?俺らが奢るで!」
練習後、俺と侑と治と銀は、北さんを誘うアラン君のすぐ後ろに構えていた。
そう、今日の部活の時に5人で決めたのだ。
流石に北さんが心配だし、このままじゃ部活全体の空気がシャキッとしない。
俺は…正直今ならサボりが許されそうで楽だなとは思うけど、やっぱり今のナメる隙だらけの北さんを見ると調子が狂う。
だからこの「北さんの悩みを聞こうの会」に乗っかることにした。
「なんやアラン。今日が俺の誕生日やって、覚えとったんか。ありがとうな。」
「あ、自分の誕生日はちゃんと覚えとるんやな…いや、ちゃうねん!いや、ちゃうくないけど…とにかく!俺らは北と飯食いたいねん!な?誕生日おめでとう!」
「…ありがとうな。誕生日は大した日やないけど、みんなが祝ってくれるんは悪い気せぇへんわ。ほな今日は、お言葉に甘えさせてもらうわ。」
なんとか北さんを誘い出すことに成功し、俺たちは駅前のファミレスに向かった。