転生したらキングメーカーだった件   作:ヴァシレフスキー

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11.宴会と陰謀

 ベニマル達と、一旦の和解が成立しなんやかんやあって宴会が始まった。ドワーフ達が街にやってきてから、生活の質が格段に向上した。

 ...それは食事においても例外では無い、今までにない美味しい料理に舌鼓を打ちつつ、客人であるオーガ達の所に料理を持って行き話を聞く事にした。

 

 先にリムルとカイジンが、オーガ達の元で話を聞いていた。

あらすじを聞くと、仮面の魔人が里にオークの大軍を率いて襲来し里長や住民を蹂躙したのだと言う。

 カイジンは合点が行かないと言った様子で、ベニマルに問いかける。

 

 「...しかし、オークが鎧を?」

 「ああ、人間の着用する様な全身鋼鎧だ」

 

 「ううむ、だとすると...」

 「オークだけで動いているとは思えませんな」

 

 魔国、というか魔の街?一先ず、正式では無いが魔国としておく、のリムルやカイジンなどの上層部の面々はベニマルの話に頭を悩ませる。

 種族として圧倒的に上であるオーガの里を、格下のオークが滅ぼしたのだ、下剋上極まれりといった所。

 その中に、件の仮面の魔人それも上位の魔人の存在があったのだ。

 不幸にも、その魔人の一味と間違われた魔国の警備部隊が攻撃を受けて、今に至る。

 

 「なるほどな、そりゃあ悔しい訳だ」

 「故郷を蹂躙されれば、誰でも冷静ではいられないだろうね」

 リムルと私はベニマルの気持ちを理解できた、そのうえでリムルがベニマルに問いかける。

 

 「それでお前らこれからどうすんの〜?」

 「どう、とは?」

 リムルは今後の方針を問いかける、無論ベニマルはオークと仮面の魔人を倒す事を宣言するが、彼らには後ろ盾がない。それは6人のオーガ達自身がよく分かっているはずだ。

 

 「提案なんだけどさ、お前ら全員部下になる気はないか?」

 「部下?」

 リムルは衣食住の保証を約束した、拠点がある方が彼らにとっても都合がいい事だった。

 とりあえず、その日は考えさせてくれ、と言う事で返答は保留となった。ベニマルは葛藤する事になるだろう、力があればと。

 次の日、ベニマルが提案を飲む事を私とリムルに話に来た。その後残り5人を招集し名前をつける流れとなった。

 

 「...エリゾはn」

 「私は付けないからね」

 「うん...分かってはいたけど、」

 

 リムルは分かってはいたのだろう、分かっていても尚すこし悲しげではあった。悪いね、リムル。

 

 「では、始めよう! お前は.....」

 案の定、リムルは名前を付けた途端にスリープモードに入ってしまった。ベニマル達は流石に焦り、リムルの方に駆け寄る。

 

 「言わんこっちゃない、大丈夫かい?リムル」

反応が返ってこない事を理解しつつも一応声はかけておく、ポーズを取って置くことは大事だからね。

 6人に事情を説明すると、紫苑が真っ先に看護役を申し出た為リムルを任せる。起きたら美人に抱えられていた方がリムルも嬉しいだろう。

 

 「さて、リムルは紫苑に任せておいて、5人は街の中を回ってくるといいよ。特にクロベエはカイジンの所に行ってみるといい、きっと気が合うと思うよ?」

 

 「そうだべか? じゃあそうさせてもらうだべ」

 「まあ、すぐ出歩くのもなんだし、しばらくしてから出歩くといいかな」

 「リムル様は、大丈夫なのでしょうか?」

 「心配要らないよベニマル、時間が経てば復活するさ」

 ベニマル達の反応を見ていると、名前をポンポンつける行為がどれほど常識から外れているかよく分かった。

 

 

 

 

名付けの日から時を長じて現在...

 

 

 

 

「リムル様。我らオーガ一同、鬼人族への進化を果たしました」

 

 テントの中、目覚めたリムルに跪くベニマル達。

 リムルが無事に目覚め、ベニマル達は本格的に配下としての活動を始めた。

 シュナとクロベエは作業場で働き、シオンは熱望していたリムルの世話役兼護衛を許された、秘書という役割はこの世界にもあるんだっけか。ソウエイは独自に町周辺の見回りを務め、ハクロウは訓練班でゴブリン達やリムルにまで剣技の稽古を付けている。ベニマルは町の警備や、訓練にも参加してくれている様だ。

 

 

 最近、私はハクロウと剣術の稽古を始めた。能力だけの戦いではいずれ限界が来るかもしれない、技術が試される時が来るかもしれないからな。

 自分のスキルだけではなく、武器や技術を磨くべき、というのが今の私の考えだ。しっかし...

 

 「エリゾ様、刀がブレておりますぞ」

 「むむ...」

 ハクロウの剣技はこの世界の中でもトップクラスだ、人に教える能力も非常に高い。だが厳しい。

 スパルタ、鬼という言葉がぴったりなまさしく鬼教官だ。リムルもハクロウから剣技を学ぶ予定だが私は先んじて教えを受けに赴いた。

 まずは朧流を極める事を第一にしたい、そこから私の戦い方や武器を組み合わせて自分だけの流派を作り出すのだ。

 

朧流は、のちの魔国連邦では非常にオーソドックスな使い手の多い剣術となる。それ故に剣術を使う上での癖も、弱点も次第に周辺の国家や強者には知れ渡るだろう。

 私は朧流をアレンジした剣術を運用する事でその懸念を少しでも減らす事を目的としている、その為にまず本家本元の"朧流"を皆伝するのだ。

 

 ...そう意気込んだはいいが、私はハクロウのしごきについていけるのだろうか。

 この剣の鬼は、思っていたよりずっと、厳しかった......

 

 

 

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