今回は原神の二次創作にチャレンジしてみようと思いまして構想を考えていたところ、そういえば『オリジナルの国』に関する二次創作をやってる人は見た事ないと思い、今回の話を書き上げるに至りました。
ですが今回はナドクライ編における『帰路』の最初のシーンになるので、ここから舞台はまだしばらくモンドです。
ある日、旅人である空とその友人のパイモンはモンドの砂浜を歩きながら喋っていた。
パイモン「なぁ旅人、おぼえてるか? オイラ達はここで出会ったんだ」
『懐かしいね』
『あの時のパイモンは重かったなぁ』
パイモン「お、オイラは重くないぞ!! 仮に重かったとしても夢と希望がぎっしり詰まってるからだ!!」
空「あはは! ごめんごめん。……あれは?」
パイモン「どうしたんだ? ……え!? そこに誰か倒れてるぞ!!」
???「うっ……うぅ……!」
パイモン「お、おい!! 大丈夫か!?」
『格好からして……モンドの人じゃなさそう』
『背中の宝石はなんなんだろう……神の目とも違うような……?』
???「う……うぅっ……」
パイモン「……お、おい!? しっかりしろ!!」
???「お腹……空いたぁ……」
パイモン「腹減っただけかよ!!? ……はぁ。旅人、モンドの城下町まで近いしとりあえずこいつを街まで連れていこうぜ?」
『……ん?』
『あれは………カエル?』
「どうしたんだ? ……ってうわっ!? なんかアイツを守るみたいにちっちゃいカエルがくっついてるぞ!! もしかしてコイツのペットか?」
謎のカエル「ゲロゲロっ!」
『とりあえずこの子も連れて帰ろう』
パイモン「そうだな。とりあえずカエルは見つからないように鹿狩りにでも連れてこうぜ?」
……『鹿狩り』にて
???「な、なにこれうっっま!!? モンドのご飯ってこんな美味かったっけ!!?」
サラ「ありがとうございます。おかわりもありますのでどうぞごゆっくり」
パイモン「おう! ありがとなサラ!! ……それにしてもホントによく食うなぁ……」
???「だって1ヶ月なにも食べれてないし、飲み食いする時間すら惜しんでこっちにきたからね」
『それで倒れちゃったわけか』
???「うん、そこで餓死寸前だったところを君たちが通りがかって助けてもらえたって訳だよ。それにしてもまさか"あの旅人とパイモンに助けてもらえるなんてね。……そういえば名前を言ってなかったね。俺はダグーザ、そしてこの子はダナーン、小さいけど大切な俺の友達なんだ」
ダナーン『ゲロっ! ゲロゲロっ!!』
パイモン「おっと騒ぐなって!! お前の分もちゃんとあるからなぁ……小分けした肉だけど」
ダナーン「ゲロ〜っ!」
パイモン「なんだよ!? もっとよこせって!? だめだぞ! それはオイラの肉だ!!」
ダナーン「ゲロっ! ゲロ!!」
パイモン「うわ〜!!? 掌のヒレでペシペシ叩くな!?」
空「あはは……2人とも元気だね。ところでダグーザ達はモンドに何しに来たの? 多分別の国からきたんだよね?」
ダグーザ「うーん……別の国っちゃあ別の国だけどモンドといえばモンドで……説明しようとすると難しいな。旅人はスネージナヤとナドクライには行ったことあるかい? 俺の住んでる国はナドクライのようにモンドの土地に出来た独立国家なんだ」
空「じゃあモンドとは仲が悪いの?」
ダグーザ「まさか。むしろ国交は極めて良いくらいさ。俺がモンド城に来たのも俺の故郷…………"ソレイユ"からの使節として派遣されたからだしね」
空『使節?』
ダグーザ「そう。ボスからとある『任務』を仰せつかってるんだ。その為に騎士団の人と話を進めとかなきゃいけないんだけど……連絡を取ってた騎士との集合場所がどこか忘れちゃった」
パイモン「おいおい……大丈夫かよ。手がかりとかないのか?」
ダナーン「ゲロっ!!」
空『おや? ダナーンが何か言いたいみたい』
ダグーザ「ん? どうしたのダナーン? ……それ俺が『アイツ』から貰った手紙じゃないか!? 持っててくれたのか!?」
ダナーン「けろけろ……」
パイモン「いまのはオイラでもやれやれって言ってるのがわかるぞ!?」
ダグーザ「えっとなになに……?『件の話だが集合場所は』」
ダグーザ・???「「鹿狩り亭の十番テーブル」」
???「つまりここだな。随分と遅い到着じゃねぇか、まさか一日待たせるなんてよ」
パイモン「お、お前は!? ……ローエン!!」
ローエン「よっ、旅人にパイモン。ご無沙汰だな。それにダグ……待ち合わせは昨日の10時って書いてたよな〜……一日遅れて到着なんてどうなってんだぁ??」
ダグーザ「ふぉ、ふぉへんふぉーへん!? あひゃまるからふぉふぉひっははないふぇ〜っ(ご、ごめんローエン!? 謝るから頬引っ張らないで〜っ)!?」
ローエン「ったく、相手が俺だからこれで済んでるけどジン団長とかだったら外部の人間だろうと一日中反省部屋だぞ……。まあいい、これくらいにしといてやる」
空「えっと……2人は知り合いなの?」
ローエン「まあな、こいつとちょっと縁があってな。モンドでちょっとした事件に巻き込まれたことがあってそれ以来連絡を取り合ってるし互いの国にも行ったことがある。ようは国は違うが幼馴染ってヤツだ。」
パイモン「そうなのか、じゃあ2人はどうして集まったんだ?観光ってわけじゃないんだろ?」
ダグーザ「いやそれはこっちの機密情報にも関わっちゃうから残念だけど……」
ローエン「いいじゃねえか。ここまで来たら二人も巻き込んじゃおうぜ。」
ダグーザ「うーん……でもあの"旅人とパイモン"に協力してもらえるなら願ったり叶ったりか。じゃあ今回の任務の概要を説明するけど……ここはちょっと人が多いな。」
空『それなら人のいない場所知ってるからそこで話そう。』
『人に知られたくないなら人避けもしてくれると思うし』
ダグーザ「わかった。場所は君に任せるよ。」
………アカツキワイナリー
ディルック「……それで、君たちは突然ここに押しかけてきてまだ人がいなかった2階を貸し切ったというわけか。」
パイモン「……へへっ、突然押しかけてごめんなディルックの旦那。」
ディルック「まったく、今日はたまたま2階に人がいなかったからよかったが次からこういう時は事前に連絡してくれ。……ではごゆっくり。」
ディルックは1階へと降りていく。あまり自分たちの話を邪魔するつもりは無いようだ。
空「うん、ありがとうディルック!」
ダグーザ「じゃあ本題に移るけど旅人にパイモン、ここから話す内容は絶対に他言無用で頼むよ。」
パイモン「お、おう!わかったぞ!!」
ダグーザ「ならよし。まず結論から言うと今回の俺の任務はソレイユからモンドに現れた『悪魔』の討伐だよ。」
パイモン「あ、悪魔ぁっ!?そんなの小説とか映影だけのモンスターじゃないのかよ!?」
ローエン「ま、そうなるわな。オレも最初そう思ったし。けどなパイモン、コイツの言ってることは嘘じゃないぜ?」
ダグーザ「ソレイユはちょっと特殊でね。モンド特有の『時』に近い性質の風の元素だけじゃなくて『死と生』に近い性質を持つ炎の元素も多く流れる影響で通常では起こりえない不可思議な現象が多く起こるんだ。」
パイモン「不思議な現象?そ、それってオバケとかかぁ……?」
ダグーザ「それもある。死霊が炎の元素力と結び付いた
パイモン「そんなのがこの国にいるなんて大変じゃないか!!?」
ダグーザ「そう、ヤバいんだ。だから一刻も早く対処するために俺が派遣されたワケ。」
ローエン「それでモンドの方でも最近妙な元素力と魔法陣が発見されたとアルベド達から報告があってな。それで2つの事件が関係あると睨んだファルカが俺にダグとの合同調査を任せて今に至るって事だ。」
パイモン「なるほどな……それでローエンのほうは何か手掛かりが掴めてるのか?」
ローエン「いやまったく、これといって手掛かりナシだ。」
ダグーザ「ともかく、早いところ悪魔を見つけないとね。このまま何も無ければいいけど嫌な予感がするからさ……」
───────一方、風龍廃墟の奥地。
黒い衣服に身を包んでいた一人の男が祭壇にむけて祈りを捧げていた。
それは彼らを見守る風神バルバトスに対してのものではなく、それ以外の異邦者に対してのもの、風神バルバトスを信仰しているモンド人にとっては紛れもない愚行であった。
「ああ、悪魔様。悪魔様。我が祈りを聞き届けたまへ。」
祭壇の上に足を組んで座っている蝙蝠のような一対の翼とまるで羊のような鋭い二本角がこれ以上ないほどに人並外れた存在であることを強調する貴族然としたド派手な衣装を身にまとった男は、焦るように祈りを込める男に対して人差し指を唇にそっと当てて妖やかに嗤う。
「いいだろう。この僕が、お前の祈りを叶えてやろう。もっとも代償を払ってくれればの話だけどな?」