TS転生者、魔法少女世界に転生するも洗脳悪堕ち魔法少女にされて妹と戦わされる   作:辻契約マスコット

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一応つけとくか、ガールズラブのタグ。
ノリで書いてるのでタグもノリで増えます。
このタグつけた方がいいよ、このタグ欲しいよ(尚規約)とかあったら教えてください。

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泡の魔法少女になる

 

───〜○。゚〜───

 

 なんだか、とても長い夢を見ていた気がする。

 でも、思考はスッキリしていてまるで生まれ変わったかのような気分だ。実際に生まれ変わった時は……どうだったかな。

 

「おはよう♡ 目覚めの気分はどう?」

 

「……パラドクス。 夢みたいだよ。」

 

「…そう。 それは良かったわ♡」

 

 パラドクスは一瞬何か考える素振りを見せたが、すぐに笑顔を貼り付けた。

 

「アナタは、先ず何がしたい?」

 

「…?」

 

 変なことを聞くパラドクスだ。起きたらまず挨拶だろ。看護師さん…じゃなくてダイアーク様に。

 

「とりあえず、ダイアーク様にご挨拶を。」

 

「そう♡ それは素晴らしいわ。 ワタシもご一緒しても?」

 

「もちろん。」

 

 そこで気づいた、どうやって移動しよう?

 ……いや、いつも通り魔法の泡に乗って動けばいい。

 ……そんな事してたっけ?

 まぁ、動けるならいっか。

 

 僕は固有魔法を使い、人をダメにするクッション風の大きな泡を出す。

 一度手で触って強度を確かめて、(ナニコレずっと触ってられる。)強度は問題ナシ。

 上手くできたようだ。

 

 その泡に身体を預ける。(座り心地はマジ最高。)

 これを泡椅子と名付けよう。

 

「行きましょう♡」

 

「うん。」

 

 僕はパラドクスに連れられて、ダイ・アーク様の元へ向かった。

 

「ダイ・アーク様。 例の魔法少女を連れて参りました♡」

 

 次元の狭間とでもいうのか、とにかく異様な空間に出ると、パラドクスは遠く暗い闇に向かって最敬礼をした。

 

「ダイ・アーク様、泡に乗って御身の前に出る無礼をお許し下さい。」

 

 それに習って、僕も頭を下げた。

 

「許す。 して、キサマは何者だ? ワレに何をもたらす。」

 

 よかった、流石は悪の組織の首領。器がデカイ。

 ていうか声かけられた、嬉しい。

 

「ボクは魔法少女アブソードバブル。 ダイ・アーク様に感謝と忠誠を捧げます。」

 

 僕今ダイ・アーク様と会話してる。夢みたいだ。

 

「よかろう。 キサマを我ら『シン・アーク』の一員と認める。」

 

 ダイ・アーク様に認めていただけるなんて、光栄だ。

 

「ありがたき幸せ。」

 

 だから、胸につかえる違和感なんて気にならなかった。

 

───○。゚

 

 挨拶を終えた後。

 パラドクスに『シン・アーク』本部の案内をして貰って、今は用意された自室で寝転がっていた。

 もちろん魔法の泡ベッドに。

 

 泡を生み出す。宙に浮かべる。繰り返し。

 

 なんでも明日、僕は出撃することになっているそうだ。

 きちんと成果を出してダイ・アーク様に褒めてもらう為、今は固有魔法の確認を行っている。

 

 魔法少女は強力な固有魔法が使える代わりに汎用魔法が使えない。

 

 だから、固有魔法をどれだけ使いこなせるかが、魔法少女の戦闘能力の八割を決める。

 残りの一割はフィジカル。一割は心の強さである。

 

 つまり、俊敏に動けない僕でも固有魔法さえしっかり使えれば十分戦えるのだ。

 

「むむむ…………ぐぅ。」

 

 泡を生成してそのひとつひとつを操作しようとすると、動きがもたついてしまう。

 

「できたら強いと思うんだけどな。」

 

 仕方ない、ここはやり方を変えよう。

 魔法少女モノ─というか異能バトルモノ?─のお約束のアレ。

 

「必殺技を作ろう。」

 

 必殺技、と言ったが必殺である必要はない。

 ヒーローの必殺技も、かっこいいから必殺と付いているだけのただの技であることが多い。

 

 さて、先ずは僕の能力をおさらいしよう。

 

 僕が念じると、好きな吹き具やループを瞬時に生成できる。これは同時にひとつまで存在できて、消えろと念じるか身体から10cmくらい離れると消える。

 魔法少女は一人一人固有魔法を持ち、それに適した魔法の杖を持っている。

 多分、これが僕の魔法の杖だろう。

 

 吹き棒なら小さい泡が、ループやリングなら大きな泡が作れる。手を振るだけでも泡は作れたが、気休め程度の量と強度だった。

 

 杖の形にもよるが大きさや強度は自由に決められて、どこまで大きくできるかは分からないが、とりあえず呼吸量とは関係なさそうだった。

 泡の量は出すだけなら、数えるのも億劫になるくらい沢山出せた。

 操作しないと動かせないし風に流されるが、操作しなければ十数分耐えてから弾けた。

 この辺の挙動はちょっとだけシャボン玉っぽかった。

 頑張って作った泡は多分消えない。泡ベットは全力全開で作った物で、もうずっと消えてないからだ。感覚的に、MP上限を削ってたのかもしれない。

 杖をしっかりイメージすれば、泡の中に泡を入れたりできた。

 闇の魔力の影響か魔法の泡は全部黒くて、強度を上げるほど透明感が無くなった。

 すぐ割れる泡ならちゃんと透明だった。

 

「…こんなものか。」

 

 結構面白いことができそうだ。

 

───○。゚

 

 そうしてしばらくアレコレ考えていると、自室の扉がノックされた。

 

「ハァ〜イ、バブルちゃーん♡ 出撃のお時間よ〜。」

 

 勝手に扉を開けて入ってきたのはパラドクスだった。

 

「え、もうそんな時間!?」

 

 しまった。考え過ぎて時間を忘れていた。

 

「ハイコレ。 お姉さんからバブルちゃんにプレゼント〜♡」

 

 悪魔っぽい黒いぬいぐるみを渡された。カワイイ。

 

「…えっと、ありがとう。」

 

「それは私の使い魔。 バブルちゃんはカイの装置で無理やり魔法少女にしたから契約マスコットが居ないのよね、だからその……代わり?」

 

「はぁ。」

 

 そう言われても、正規の契約マスコットが分からないので、何がなにやら。

 

「わかってなさそうね〜。 でもそんな所もカワイイわ♡」

 

「…で、この子は何ができるんですか?」

 

「本来の契約マスコットは怪人の出現を知らせたり……色々できる便利なお手伝いさんってところね♡」

 

 パラドクスは説明しながら近づいて来る。

 

「でもその子は、私との連絡とか、アナタの街と本部とのゲートを作ったり……それくらいのことしかできないわ。ほとんど見た目通りのぬいぐるみね♡」

 

 パラドクスは「あとは緊急時の為の保険ってとこかしら。」と付け加えつつ、ボクの隣に腰掛けた。

 

「なるほど。」

 

 どんどん近寄って来て、話が頭に入りにくい。

 

「…本当は今日、お姉さんも一緒に行くつもりだったんだけど、別件が入っちゃって行けないの。」

 

 近い。肩に手を回される。近い。

 

「…そうなんですね。」

 

「ええ、とても残念だわ♡」

 

 軽く身体を押し付けられている。

 …まさか押し倒すつもりじゃあるまいな。

 

「ち、近いです。」

 

「あら、もっと近くてもいいのよ♡」

 

 背もたれにしていた泡クッションをどかされた。

 ほんとに押し倒すつもりじゃん!!!

 

「結構です!!」

 

 さすがに突き飛ばした。身の危険を感じたので。

 

 しかしあわれ。

 非力な僕の力ではパラドクスを突き飛ばすことができず、逆に自分を泡ベッドに押し付けてしまった。

 

「ふふ、カワイイ♡」

 

 パラドクスの目がキラリと輝いた気がした。

 まな板に飛び込んだ魚を前にした捕食者の目である。

 

 ……………まずくね???

 

 と、思ったが。パラドクスは踵を返して立ち上がる。

 

「……惜しいわ、すごく惜しいけど。 時間もないしまた今度にしてあげる♡」

 

 部屋を後にするパラドクスを呆然と眺めながら、安堵する。

 

「……助かった。」

 

 もし。押し倒されたあと、あのまま──

 

「っ〜〜~!!」

 

 とととととにかく僕は助かったのだ。

 これ以上このことを考えるのはよそう。何かがおかしくなる。

 こ、こういう時はそう。鏡。

 心がぐちゃぐちゃの時は鏡を見て落ち着こう。

 ああ、それから深呼吸だ。

 心がぐちゃぐちゃの時は深呼吸。夢愛(ゆあ)に教えたじゃないか。

 つまり鏡の前で深呼吸が最適。まちがいない。

 

 泡椅子に乗って、鏡の前に移動する。

 そこには、真っ白な髪を背中まで伸ばした青白い肌の─少し頬を赤らめている─少女が映っていた。

 付け加えれば、水色の差し色を拒むように黒く染められた衣装を身にまとっていた。

 

「……。」

 

 その姿を見て、今更になって自分が魔法少女になったという事実を実感した。

 

「ボク、ほんとに魔法少女なんだ……。」

 

 気を取り直して、深呼吸だ。

 吸ってーー。吐いてーー。

 吸ってーー。吐いてーー。

 吸ってーー。吐いてーー。

 

「良し。 復活。」

 

 ……なにか忘れているような。

 

「そ、そうだ出撃! 出撃しなきゃ。」

 

 慌てて、いつの間にか落としていたぬいぐるみを泡で拾う。

 ぬいぐるみを胸の前で抱える。

 

 ……。

 

「ど、どうやって()()したらいいの?」

 

 出撃と言った(その)瞬間、目の前に四方2mくらいの闇が現れた。

 

「…コレに入ればいいのかな。」

 

 僕はもう一度深呼吸してから、ぬいぐるみを抱えなおし、やっと出撃した。

 

 




待って!次話で、次話でタイトル回収するから!
本当なんです!タイトル詐欺じゃないんです!
信じてくださいお願いしますなんでもしますから!
(なんでもするとは言ってない)
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