転移特典はサイゼリヤ   作:鷹狩り

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本日1話目です


第二話 異世界人との出会い

ガサリ...

 

「! 誰だ?!」

 

「う... うぅ... 追手...ではなさそうだな」

 

茂みから出てきたのは、鎧を着こんだ男の...騎士?

 

にしても、

 

「あんた、大丈夫か? その傷」

 

あちこちから血が滲み、犬にかまれたような跡や斬られたような傷まであった

 

「あぁ... それより悪いが、水を持ってはいないか? 私の分は尽きてしまって...」

 

「お、おぅ あるっちゃあるぞ」

 

手に持っているコップに改めて水を補充する

 

「『水 交換』」

 

再び水がコップに満たされる

 

「ほらよ」

 

「... 貴様、私をからかっているのか?」

 

水入りのコップを見た後、オレをにらみつける暫定騎士

 

「な、なんだよ からかうって 水、飲みたいんじゃなかったのか?」

 

「水魔法を使える者なら知っておろう 魔法で出した物質は、1刻と持たずに消えることを」

 

「そうなのか?」

 

「知らないとは言わせんぞ 水を飲んだとて、それが魔法で出たものなら一時の潤いを与えるだけで、1刻後にはより激しい渇きになることを」

 

「マジかよ オレ、さっきこれ飲んじゃったよ」

 

「? 本気で知らぬのか?」

 

「おぅ 水もさっき初めて出した」

 

「貴様、それは本当か」

 

「あ、あぁ とりあえず、傷の汚れだけでも流さないか? 膿んだりするよりはマシだろ?」

 

「そ、そうだな」

 

やっべー!

第一地元民との接触は最悪かぁ?

この世界の常識無いからなぁ

早く調べたいところだ

 

(この少年、本当に知らなかったように見える 善意も嘘ではなさそうだ ......! まさか! いやしかし...)

 

「おい、おまえ 質問に答えてもらう」

 

「え?」

 

「この大地を生み出した女神の御名、答えられるよな?」

 

大地を生み出した女神? 創造神のコトか? いや、創造神は男神だった...

 

この流れはマズい 今、オレは疑われてるんじゃないか?

 

異世界人と...!

 

「あぁっと! ド忘れしちったなぁ! ここまでは出かかってるんだけど!」

 

「ふむ、ド忘れか まぁ、あり得なくはないか...」

 

セ、セーフ!

 

「では次の質問だ」

 

「ま、まだ聞くのかよ」

 

「素性が知れんからな なぁに、念のためだ」

 

「なんだよ」

 

「これはド忘れとは言わさん 創造神の御名は?」

 

やった! これなら答えられる!

 

「創造の男神、クレアジ様!だろ?」

 

「ふむ...」

 

や、やったか?!

 

「そうか」

 

「おう!」

 

「創造神様は男神で、名をクレアジ様というのか 初耳だ」

 

「は?」

 

「創造神様は世間では文字通り【創造神様】と呼ばれ、男神か女神か、それどころか名前まで知っておる者はおらん」

 

「......はぁぁ?!」

 

「神託を受け取る教会の上層部なら知っているかもしれんが、それをなぜおまえが知っている?」

 

「え? えっとぉ...」

 

「大方、あるのであろう 創造神の加護が」

 

「なんでそれを?!」

 

「はぁぁぁ」

 

「ため息?! なんで?!」

 

「おまえは嘘がヘタだな」

 

「んぐっ!」

 

「まぁいい、やっぱりその水を貰えるか 話しがきつくなってきた」

 

「い、いいのか? これは魔法で... ん?そういえば、これは魔法ってよりはスキルか?」

 

「飲み水を出せるスキルなんて無い 少なくとも俺は初めて聞いた」

 

「俺? さっきまで私って...」

 

「おまえの前で取り繕うのも疲れた いいから水をくれ 渡り人であることを隠すのを手伝う対価でいいか?」

 

オレは暫定騎士に水を渡す

 

「はぁ やっぱり分かっちゃう?」

 

「ごくごく...」

 

「何がマズかったかなぁ 創造神の名前知ってたことか?」

 

「ごくごくごく......」

 

「いや、それを含めたこの世界の常識が無かったコトか」

 

「おい、少年」

 

「なんだよ ってか少年って歳か? オレ」

 

「俺は我が国、セカンダリア王国の王から騎士爵を受け取った、名をスティーブ・ムストという」

 

「あ、どうも 芹y... いや、才斗 芹山です」

 

「伝承で、渡り人の約半数は姓と名が反転していると聞いた おまえの姓はどっちだ」

 

「芹山が姓ですね」

 

「分かった いいかサイト これから俺が良いというまで人前で喋るな」

 

「はぁ? なんで...」

 

「おまえも知っての通り、おまえは常識がとても欠けている」

 

「そんなにか...?」

 

「一般人に姓が無いことも知らんではないか」

 

「無いの?!」

 

「この短時間の会話で、おまえがいくつボロを出したと思っている」

 

「ぐっ...!」

 

「だからお前に不利益が出にくいよう、常識を叩き込んでやる その代わりこの森から出られるよう手伝ってくれ」

 

「オレも早く人里に行きたいから願ったりかなったりだが、あんたに得はあるのか?」

 

「ある おまえの無理のない範囲で構わん 我が国と我が領地のために手を貸してくれ 渡り人には変わったスキルがあるのだろう?」

 

そう言って、スティーブさんはとても良い笑顔を浮かべた




今日の作者のレシート

・冷たいパンプキンスープ
・半熟卵のミラノ風ドリア
・イタリアンハンバーグ
・セットドリンクバー200
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