──群雲を誘導しながら戦線を離れるマルコ一行。
長らく唸っていたマルコが突然意を決したように声を上げた。
「俺は・・やはり戻る!」
「戻るって‼︎この機体じゃかえって足手纏いよ!」
「子供達だけが戦ってるのに大人が尻尾巻いて逃げるわけにはいかない‼︎」
「・・なら私も行く!」
「リリアは群雲の警備に残れ!戦えるモビルスーツも少ないんだ!」
謎のモビルスーツの襲撃。機体性能、操縦技術共にヒメノ達に劣る群雲一行が向かっても逆に足手纏いになるのは目に見えている。
しかしマルコの言う通り子供だけを戦わせるわけにはいかないが群雲を残して指揮官2人がいなくなれば指揮に関わる。
言い合う2人の間に艦長イワオが口を挟む。
「皆で戻る・・何か・・嫌な予感がする・・」
「艦長‼︎ですがっ!」
「これだけ時間が経ったにもかかわらず龍雲から通信が来ない・・我々の行動は映像にも残っているだろう・・・・おかしい・・」
イワオはそう静かな警戒心を見せる。
長年の勘からくる違和感それに従い皆に号令をかけた。
「戻るぞ!」
「「ハッ‼︎」」
群雲一行は来た道を旋回し引き返していった──
──一方アルの乱入により窮地に立たされるヒメノ達。
巨大な異形のモビルスーツを操り無邪気な笑顔を浮かべている。
それを見上げるように前に立つヒメノ達。
「何あの数のビット・・・・あんなに遠く・・囲まれた‼︎」
アルの射出した二つの塊が散開しそれぞれが小型のビットを多数排出したのだ。アルの乗るモビルスーツはこの塊をサイコミュ受信の中継機とすることで通常よりも広範囲のビット攻撃が可能となる。
それを操るアルは遊園地の開園前に並ぶ、遊ぶのが待ち遠しい子供のよう。
「ハハハッ‼︎さぁっ‼︎どう遊んでくれるんだ⁉︎ホワイトドールさんよぉ〜っ‼︎」
アルが叫ぶと同時に巨大な前腕のナックルガードが外れ独自の軌道を描きながら四方に光線を発する。
「ヤバッ‼︎」
白閃と黒蓮は同時に駆けた。
白閃は持ち前のスピードで光線の網を駆け抜ける。
黒蓮は花びらを自身の周りに集中させながら光線をいなしていく。
「近づけない‼︎・・ヒメノ‼︎来るぞ‼︎」
「ハッ‼︎」
拡散した小型ビットの砲身が光った。
・・・・この数‼︎・・無理だ‼︎・・死ぬ⁉︎・・
その時どこから飛んできたのか全ての小型ビットに平たく丸い物体がへばりついてきた。
「弾けろぉ‼︎」
男の声が響き渡ると共に全てのビットが炸裂し、打ち上げ花火のように様々な色の火の粉を散らして消えてゆく。
「何だ‼︎」
「また新手⁉︎」
混乱する2人をよそにアルは満面の笑みを浮かべて男に叫んだ。
「ノウェ・ズラファート‼︎お前に会える時を待ち望んだぜぇ‼︎親友っ‼︎︎」
アルが叫んだ方向を見ると派手な赤いモビルスーツが光る斧を両手に持ちながら猛スピードで駆け抜けてくる。
アルの機体から伸びる前腕をを繋ぐワイヤーを光る斧で切り裂いた。すかさずアルはその巨体のバーニアをフル点火させ退避する。
赤いモビルスーツのパイロット、ノウェも大声で叫ぶ。その声は歓喜に満ちていた。
「久しぶりだなぁ‼︎アル・ミザンッ‼︎俺も会いたかったぜぇ!相棒‼︎」
「親友⁉︎相棒⁉︎やっぱり新手の敵⁉︎」
お互いを慣れた口で呼び合う2機に更なる脅威を感じる少年と少女。この劣境で謎のモビルスーツの加勢。まさに絶体絶命。しかしそんな2人の不安をよそに予想外の展開になだれ込む一言が同時に彼らの口から放たれた。
「「ぶっ殺してやる‼︎‼︎‼︎」」
2人は見事にシンクロした殺害宣言と共に激しく交戦を始める。
アルはその巨体からノウェの機体に向けて多数のミサイルを総射。
ノウェは機体背面に着いたコンテナから蛇腹に繋がった円盤達を振り回し投げた。
鎖のように繋がった複数の円盤がばらけそれぞれがまるで意思を持つかのように独立して飛び回りミサイルにへばりつく。
「俺のチェーンマインは派手に散るぜぇっ‼︎」
ノウェが叫ぶと先程と同様に色とりどりの花火をあげて爆散する。ミサイルを巻き込む爆炎は花火の色につられて変色していた。
待ちに待った開園時間だ!と言った笑顔を浮かべるアル。
「ハハッ‼︎やるなぁ‼︎この感じっ‼︎たまんねぇぜ‼︎」
異形の巨体は残った巨腕から先程と同じように複数の光線を散らすもノウェはまるでバイクのコーナリング練習のように軽々かわしていく。
予想の遥か斜め上をゆく事態にただただ突っ立っているヒメノ。
「何なんだこいつら・・・・」
「ヒメノ‼︎ボサっとするな‼︎まだイーがいる‼︎」
「ハッ!そうだったあのイケメンクソ野郎‼︎」
2人は突然現れ戦い始めた2機をよそにイーの黒い巨体に目をやる。しかし当のイーは
「アイツ・・なら他の奴らも・・」
イーの機体に通信が入る。
「アクィラ様‼︎」
「イー・・今向こうの全軍に撤退命令を出した・・アルと共に君も戦線離脱してくれ・・次期に連邦軍がそちらに向かうだろう」
まだ白閃との決着はついていない。せめてやられた分は返さねば。というせこいプライドは内心に留め少しでも敵を削らねば。という意図でアクィラに食い下がるイー。
「アクィラ様!・・ですが・・!」
「君の機体とあのガンダムは相性がよろしくないな・・その状態で戦いが長引けば分が悪い・・それに彼女達が来たようだ・・」
「・・やはりこの感じ・・少佐が・・」
「ああ・・彼女には敵うまい?」
「ハッ!・・ですがデウケースは・・」
ヴェンもヴェンで勝手に機体を持ち出し敵陣営に寝返った状況である。せめてあの小僧だけでも。という意味を込めて尋ねてみたイー。かなり細かい性格のようだ。
「いい・・あれは私が許した・・彼がそこにいることであのガンダムのパイロットは連邦共の『対象』となるだろう・・どうなるか見物じゃないか?」
「承知いたしました。」
アクィラの思惑を理解したイーはこれから先起こるだろう事態を思い描いてニヤリと笑い白閃と黒蓮に向き直る。
「餓鬼ども‼︎勝負はお預けだ‼︎」
「は⁉︎逃げんのかよ‼︎」
その一言に一瞬眉をひそめるが、我慢だ!という表情を瞬きの間だけ見せて戻り続ける。
「勘違いするな!貴様らをやるのは我々ではなくなっただけだ!」
「意味わかんねぇ‼︎ピンチで尻尾巻いて逃げるだけだろっ‼︎」
「フンッ!何とでも言うがいい・・アル!アクィラ様の命令だ‼︎撤退するぞ!いつまで遊んでる⁉︎」
そう言われたアルとノウェが戦いをピタリと止める。
「くぅ〜・・!すまん!大将の命令だ‼︎決着は次だっ‼︎」
「しょ〜がねぇな!俺も仕事でこの嬢ちゃん拉致って帰んなきゃいけないからな‼︎残念だがまた今度だ!じゃあなっ!」
まるで門限を言い渡された公園の子供のような会話で殺し合いを終えた2人。
・・・・え⁉︎・・今さらっと重大発言しなかった⁉︎嬢ちゃんって私⁉︎
イーとアルは
残ったのは白閃と黒蓮、そして敵か味方かわからない赤いモビルスーツ。
ノウェは一息ついたように、そして当然のように話す。
「さて!そこのホワイトドールの嬢ちゃん!行こうぜ‼︎」
「・・え?・・行くってどこへ・・?」
ものすごく堂々とした拉致宣言に戸惑いを隠せないヒメノ。
庇うように白閃の前に立つ黒蓮、ヴェンは苛立つように吐き捨てる。
「いきなりそんなこと言われてはいそうですかってついてくバカがいるか‼︎」
・・あんたも似たようなこと言ってたけどな・・いやそれよりこいつやっぱり敵だったのか⁉︎
「俺たちのボスがあんたに会いたいってさ!来ないなら無理矢理連れ帰るってことで!」
「ふざけんな‼︎アンタ何者なんだよ‼︎」
「俺は歴戦の勇者ノウェ・ズラファート様だ‼︎連邦にいるのに知らない?情弱か?」
ヒメノは全く聞いたことがないという顔。そんなに有名な勇者ならこの間の会議でも出てておかしくはない。ノウェのノの字も出てなかった事からするにコイツはその程度であろう。自称歴戦の勇者にわずかな嘲笑を浮かべた。
この状況でニヤつきながら呆けてるヒメノと対照に後方から見える軍勢に気付き焦り出すヴェン。
しかしヒメノはヴェンへの怒りを忘れていないようでちゃっかり嫌味っぽく茶化す。
「ヒメノ!連邦軍が来た‼︎逃げるぞ!」
「本当だ‼︎・・って味方じゃん!・・あ!アンタ敵か!ハハッ‼︎」
「ふざけてる場合じゃないっ!様子が変だ!」
連邦軍のモビルスーツ達は一斉に向かって来ている。
よくよく見てみると皆ライフルをこちらに向けているではないか。
ヒメノの薄ら笑いが消えてゆく。
最近まで一般人だったが紛れもなく連邦所属隊員。しかも敵勢力と交戦し自軍に貢献している白閃に迫る連邦の威圧感。そしてわずかに感じる敵意。
「え・・なんか本当に変だ・・こいつ狙ってるわけじゃない・・」
そこに零式と群雲が別方向から戻って来た。
ヒメノに通信が入る。
「ヒメノ!今すぐ群雲に戻れ‼︎逃げるぞ‼︎」
「マルコ⁉︎何で⁉︎何で戻って来たの‼︎」
「さっき龍雲の無線を傍受した‼︎敵の部隊は全部撤退した‼︎次の標的はお前ら2人だ‼︎あいつらここで『狩る』つもりなんだ‼︎早く逃げるぞ!」
「何で軍がこの変なのだけじゃなくて私たちを狙うのさ⁉︎」
混乱するヒメノにノウェは軽口を叩くように話す。
「え?だって嬢ちゃんもそこの彼氏くんもニュータイプでしょ?そりゃやられるでしょ。連邦ってそういうとこだもん。」
衝撃の事実をまるで休日に間違えて登校してしまった同級生を揶揄するかのように話す男。
・・・・そんな重大なことを軽々しく言いやがってこいつ!・・
「ニュータイプって何のことよ!私スプーンなんて曲げらんないし‼︎・・あと別にこいつ彼氏じゃねぇし‼︎」
「え?違うの?あれ〜・・ボスが嬢ちゃんはニュータイプって言ってて、だから拉致っちゃおうぜ!って・・・・スプーン?」
「そんな軽々しく言わないでよ‼︎ていうか何で連邦がそんなことすんの⁉︎」
男は微妙に噛み合わない会話を気にせずさらにまとまっていない情報をドカドカと追加する。
「え?昔からずっと『ニュータイプ狩り』してたんだぜ?俺も俺の仲間も全員元連邦でさ!みんなギリギリで逃げた訳!いや〜やられそうになった時はマジビビったぜ!アルも一緒でさ!2人でバラバラに逃げてさ・・・・」
「うるせぇっ‼︎ベラベラ訳わかんないことを‼︎」
やかましい2人にヴェンが割って入る。入ったがために自身の説明不足なかつての喚きが裏目に出てしまった。
「だから言ったんだ!連邦にいちゃいけないって!」
「その重要な話聞いてない‼︎世界征服の話しか聞いてないぃぃ‼︎」
「え・・そうだっけ・・あ〜・・ごめん。」
「うぉい〜・・!うわっ!マジで打って来た‼︎逃げるよ‼︎」
迫り来る連邦のモビルスーツ軍はライフルを打ち始め散開する。
完全に四方を囲まれたヒメノ達。
緊迫した状況が続くストレスなのか落胆と怒りが混ざった叫びを上げた。
「また囲まれた‼︎今日ずっと絶体絶命じゃん!何でこうなんのさ!」
「あ〜大丈夫!」
「何が‼︎馬鹿は黙ってろよ‼︎」
「ひっでぇ〜!大丈夫だってみんな来てるから。みんなちょ〜強いから安心しなって‼︎俺も強いし‼︎」
「アンタのその感じが安心できねぇんだよっ‼︎」
「ベラベラ喋ってないで散るぞ‼︎俺はファンネルで戦艦守るからヒメノは飛びながら陽動してくれ‼︎」
「だから仕切んなって!・・‼︎」
白閃が上方へ飛ぶ。
光弾がそこを通り抜けた。
「マジだ・・マジで私達狙ってるんだ・・何で・・連邦軍なのに・・」
「ヒメノ‼︎とにかく群雲に戻れ‼︎全速力で飛べば何とか撒ける‼︎」
光弾は群雲にも飛んできている。
黒蓮のビットが砲身を中央に向けた形で群雲側面に花冠を作った。
それぞれが一斉に黒い光線を発射する。全ての光線が乱反射し花冠の内側に黒いビームバリアを形成した。
連邦軍のライフルを弾いて霧散させていく。
「ヴェン・デウケース‼︎お前も早く乗れ‼︎」
「この状態で乗ったらアンタ達の艦落ちるぞ‼︎いいからヒメノ載せてこの状態で逃げるぞ‼︎ファンネルも長く持たない‼︎」
そこでノウェの赤い機体が先程の蛇腹に繋がった円盤を遠くへ投げた。
円盤は四方に散らばる。
「
また花火が上がる。先程のものより大きく眩しい。
「目眩しって!あんな花火でくらませないでしょ‼︎」
「いや合図合図!ここだよぉ〜って!」
「さっきから何でそんな軽いのアンタ‼︎」
しかしモビルスーツ軍の奥に何か光るものが見えた。
「何あれ・・」
「ほら来た!言ったじゃん!」
緑色の光。それが近づいてくる。円盤だ。緑色の円盤。
その緑に光る円盤は猛スピードで連邦のモビルスーツ部隊に目掛け突き進んだ。
次々とモビルスーツ達の胴や腕、足を切り裂いて進んでいく。
その周りの暗闇の空間が歪んで見える。まるで黒いさざなみが高速で移動するかのような影。
まるでブーメランの様な弧を描きながら付近を飛び抜ける黒い影に向かっていった。
黒い影はまるで悪魔の様な翼を広げ移動を止める。そこには漆黒のモビルスーツ。
円盤はその機体に帰っていき、その手に掴まれた時本来の姿を見せた。鎌である。緑色の光刃を走らせる大きな鎌。
「何あの機体・・・・ホワイトドール?・・黒いホワイトドールだ・・」
そのモビルスーツは色こそ黒いが形は白閃と酷似している。
ただその背からは悪魔の様な
ノウェは叫ぶ。
「いいぞぉーエマ!かっくいぃ〜‼︎」
そう呼ばれた黒いホワイトドールのパイロット「エマ・シュリク」はコックピットで笑っている。スーツは着ていない。普段着で宇宙に出ている。その笑顔からは涙が溢れ、コックピットは水玉が無数に浮遊している。
「ウフフ・・・・アハハッ‼︎・・・・いっぱい‼︎いっぱいいるよ‼︎・・連邦の蛆虫どもがこんなにいっぱぁ〜いっ‼︎ウフフハハハハハッ‼︎・・・・・皆殺しにしてやるっ‼︎‼︎」
エマは口が裂けそうな笑顔に涙を浮かべながらさらに連邦軍へ襲いかかっていく。
その素早い動きで鎌を振る様はまるで死神の様だった。
次々と連邦機を裂くように薙ぎ払ってゆく。
「何なの・・あれが仲間・・アンタ達何なの・・・・」
「そーだよ。超クールっしょ?」
・・狂ってる・・・・あんなやり方・・・・
逃げるようにこちらに軍勢が迫って来た。
「あの数!接近戦でも無理だ・・ヴェンのビットは群雲に使ってるし・・」
ヒメノはチラリと赤い機体を見る。
「フフンッ!俺の力が必要かな⁉︎」
ヒメノは無視をして逃げ道を考える。
その時さらに遠方から小型飛行機の様なものが飛んできた。
連邦軍の周りをぐるぐると回って1箇所に誘い込んでいる。
まるで羊を束ねる牧羊犬の様だ。
「アハッ!みんな逃げてー‼︎死神ちゃんに狩られちゃうぞー‼︎」
「あの声!独房の扉の時の女の子の声!」
「そーだよ。ハッキングしたのあの子、リルだもん。」
「だって突破不可能な扉って・・」
死神のモビルスーツはひとしきり暴れ回り次の標的を見つけた様だ。
マルコとリリアの零式を見つめた後猛スピードでかけてくる。
「お前も連邦かぁ‼︎」
黒蓮が黒いホワイトドールに向かって腹部のメガ粒子砲を放つ。
だがまるで分身をしたかの様に残像を残し光弾はすり抜ける。
「何だ!何をした⁉︎」
「マズイ‼︎逃げろ‼︎」
ヴェンが叫ぶ瞬間にも鎌から伸びる緑の光刃がリリア機に襲いかかる。
「リリアさんっ‼︎‼︎」
「いけませんエマさんっ‼︎」
小型の円筒状ビットから光線が放たれ鎌に当たり弾く。
「ディスケ‼︎何で邪魔をするのよぉぉ・・・・邪魔しないでよぉっ‼︎」
「この人達は『お姫様』の身内の方々です!ボスから手出しするなと言われたでしょう⁉︎」
「・・・・う・・うあぁぁぁぁぁっ‼︎・・・・ゥハハハハハッ‼︎なら他を探せばいいじゃない・・そうよぉ‼︎・・まだ蛆虫はいっぱいいるもの・・・・アハハハァ‼︎‼︎」
そうしてエマは再び軍勢の方向に飛んでいってしまった。
「アンタは・・何者なんだ?・・助けてくれたのか・・?」
「・・そのモビルスーツ・・・・ディスケって・・・・」
呆然とするマルコとリリアの前に現れたのは鷲のような顔をした大きな円盤状のシールドを構え円筒状のビットを肩に配備した黄色いモビルスーツだった。
「お怪我は⁉︎」
「え・・・・ない・・です・・ありがとう・・・・アンタは・・」
「よかった!・・私ですか?私はディスケ・モンテーニュ!元連邦軍大尉です。以後お見知り置きを!」
そう丁寧に挨拶をしたディスケは黒いホワイトドールの方へ飛んでいってしまった。
「・・あの人・・嘘・・・・」
「・・リリア・・?」
リリアの反応を不審に思うマルコの元に群雲から通信が入る。
「少尉‼︎後方に高エネルギー反応発生‼︎発生元龍雲と思われます‼︎」
「何⁉︎まさか・・まとめて消すつもりか中将‼︎」
その刹那、白閃目掛けて巨大な光の柱が向かった。
「ヒメノっ‼︎逃げろぉっ‼︎」
「‼︎」
そうマルコが叫んだ時には光柱は白閃の目の前まで迫って来ていた。
その刹那別の方向から巨砲が放たれ光柱を弾き飛ばす。
「龍雲のメガ粒子砲を弾いた⁉︎」
皆が巨砲が放たれた方向を見るとそこにはモビルスーツが佇んでいた。
ホワイトドールだ。白閃よりも一回りも大きい。薄灰色の大きなホワイトドールがゆっくりと降りてくる。
そのホワイトドールのコックピット内。
パイロットスーツを身に付けずに長い銀色に輝く髪を宙に
「は〜い!自由行動終わり〜!・・私の番だよ・・」