個性、海賊。ヒーロー向きじゃないって?これ以上ない英雄の個性だろ!   作:紡縁永遠

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破天荒な始まり

教師 Side

 

 「試験結果出ました」

 「救助活動ポイント0で1位とはなあ!」

 「後半になると疲弊して鈍る奴が多かったのに、最初から最後までへばることなく迎撃し続けていたな」

 「ありゃそうとうタフだな。個性の練度も高い」

 

 途中を見て、さらにポイントを含めた結果をみながら教師達は生徒について話し合っていた。

 

 「対照的にヴィランポイント0で8位」

 「アレに立ち向かう受験生は時々見かけるが……まさかぶっ飛ばしちゃうとはね」

 「久しぶりに見たな! 思わずYEAH──!って声上げちまった!」

 

 原作でメインの二人、だが、この物語では注目は別のところにあった。

 

 「そして、個性の名前と一致しない能力を持つ、世渡海璃。ヴィランポイントも高く、救助は間接的だがやっており少しあり。何より、ゼロポイントを倒したもう一人の生徒、船を出したことはまだ理解できるが。その前の攻撃に関しては個性に含まれない、要注意人物だ」

 

 海璃と雄英教師で海賊に対する認識の違いがまだ存在していた。

 

 

◇◆◇◆◇◆

Side、海璃

 

 

 「さてと、合格はしたのかなと」

 「船長(マスター)、どうでつか?」

 「まだ見てないぞ黒髭、」

 「そうでしたか、ならば速く可愛い子がいる場所にいきたいですな」

 「一応言うが、手を出した場合俺の責任になるからな、最悪、二度と呼ばねえぞ」

 「悪かったでっさ」

 「よし!」

 

 俺の個性は海賊っぽいものならなんでも作り、再現できる。そして呼び出せる。

 この呼び出せるというものには過去の海賊も入っている。黒髭、エドワード・ティーチや、嵐の王、フランシス・ドレイク、女海賊、アン・ボニーとメアリー・リード、現在呼び出したままなのは黒髭である。

 日本のオタク文化に染まってしまった残念なところがあるが海賊としての部分はしっかりしているし、逆にオタク部分が無ければ海賊としての側面が強すぎて、呼び出したままには出来ないだろう。

 世界最古最強のアルゴノーツは俺が弱いせいか、まったく呼べず、入試で使ったメディアの魔術も普通に弱い。

 そもそもの話、魔術が当たり前の時代で魔女と恐れられた存在が使う魔術が、仮想敵を倒すくらいにしか使えないのもおかしな話だ。

 

 「紙じゃないのか」

 『私がー投影された!!』

 「オールマイト?!」

 「拙者男に興味はないでござる」

 「あとで報告するから引っ込んでろ」

 

 結果は、ヴィランポイント、65。裏で見られていたレスキューポイント10、計75で2位だと。思ったより高かった。俺の個性は海賊、誰が考えても地上での戦闘は想定外だ。メディアの力があったし、親が漁師だけど、俺は地面で過ごしていたからまだ動けるだけであって、海上でやったら多分ダントツで1位のはずだ。

 

 「召喚、戦闘不可、フランシス・ドレイク、黒髭、アン・ボニー&メアリー・リード………バーソロミュー・ロバーツは呼ばなくていいか」

 

 あの目隠れフェチの変態は呼ぶ必要なし、コイツにコストをかけるなら、アルゴノーツを呼んだほうがいい、

 

 「お?なんだい、終わったのか?」

 「ああ、2位だった」

 

 戦闘用の服ではなく、私服姿のドレイクが聞いてくるので答えておく。

 

 「仕方ないでっさ、何より我ら海賊、陸上戦闘は向いてないでありますから」

 「そうだな、つまり、いまだにアルゴノーツを呼べない俺が悪いということだ!」

 

 黒髭に慰められるが、それでも俺が陸上を不得意とするのはやはり、海賊が基本的に海原を駆けて船上を歩くからだろう。船上以外も渡り歩いたアルゴノーツがいないのはやはり痛手だ。

 

 「マスター、それはマスターのせいではない気がしますが」

 「いや、ギリシャの英雄たちを呼べないのはそれなりに弱体化しているということで、はぁ…」

 

 黒髭とアンが慰めてはくれるが、世界最古最強の海賊団の力がないだけで、一位を取れないとは情けない。かくなる上は、ロバーツを生贄にして召喚すれば………

 

 「マスター、ロバーツを生贄にしたら余計に召喚に応じないよ」

 「確かに、あの目隠れフェチは海賊としては腕はいいが、あの変態ぶりは駄目だな、黒髭よりひどい、」

 「マスター、アレと一緒にされるのも拙者嫌でござるが」

 「わかってる、だからあの日から呼んでいない!………思い出しただけで寒気がしてきた」

 

 一度ロバーツを呼んだらその日のうちに片目が隠れるウィッグを作って被せようとしてきた…確か六歳の頃だから…ああ、そうだあの時はアンが助けてくれたんだよな…その後に一緒に召喚されたメアリーに標的が移って、事なきを得たんだった。

 

 「マスター!戻ってきてくだせぇ!」

 「はっ?!」

 「アレが同業なのはアタシもごめんだね、気を張りなマスター、次出てきたときは股間でも蹴り上げればいいさ」

 「そうさせてもらうわ、」

 

 こうして師である英雄で海賊の皆とは会話を終えた。

 これでようやく始まる、海賊でヒーローになる俺の物語の出航だ!まぁ合格通知には個性について聞きたいことがあるって言われたんだが、海賊っぽいものなら呼び出せるし、作れるこれ以上ないほどに簡潔だろうが、何がおかしい。

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