個性、海賊。ヒーロー向きじゃないって?これ以上ない英雄の個性だろ! 作:紡縁永遠
Side、海璃
入学式を無視して行われた前代未聞の個性把握テストの翌日。また何か有るかと思いきや、時間はただただ普通に流れていった。
つまらん!
強いて言うならば、例年より歴史の授業が難解になったらしいが、知っていることのほうが多かったからあまり違いがわからん。
午前中の一般教科を終え、待ちにまった、待ち続けたヒーロー基礎学が始まる。いや、本当に長かった。
「わーたーしーがー……普通にドアから来た!!」
おお!派手だな!
「私の担当はヒーロー基礎学。ヒーローの素地を作る為に様々な訓練を行う科目だ。当然、単位は最も多い。そして今日の訓練は、これ!」
BATTLEと書かれたプラカードを突き出す。
戦闘か、わかりやすくていいな!一人でもいいが、誰を呼ぶか、最初だから水害はないともう、となると、普通に殴り合いができる、くろひーか、ドレイクか?それとも人数でまさるアン・ボニーとメアリー・リードの二人、どっちにするかな。
「戦闘訓練!それに伴って入学前に提出してもらった個性届けと要望に沿ってあつらえた
壁がスライドして出席番号がナンバリングされたアタッシュケースが現れる………こんな仕掛けがあるのか、アン王女の復讐に追加できないかな、それとも黄金の鹿号でもいい、こういう隠し収納はロマンだ。
「着替えたら順次グラウンドβに集まるんだ!格好から入るってのも大切なんだぜ少年少女!!自覚するのだ、今日から自分がヒーローなんだと言うことを!!」
さて、俺のコスチュームだが、もちろん決まっている。海賊だ。フリルやレースをあしらった白シャツに、太いベルトやベストを重ね、ゆったりとしたパンツやロングブーツを合わせ、上には黒い革コートを着て、さらにそのうえに黒藍の革のマントを肩にかける。帽子は吹っ飛ぶから要らないとくろひーが言うんで、無しだ、それに個性で海賊帽子くらい作れるしな。
「うし!出航!」
「海に出ないからね?!」
「なんだよ、人が気合い入れてんのに邪魔すんなよ出久」
「ごめん……でもやっぱり海賊なんだね」
「当たり前だろ」
グランドβにつくとオールマイトが俺たちを見て叫ぶ。
「よく似合ってるぞ皆、格好いいぜ!それでは始めようか有精卵共!!戦闘訓練の時間だ!!」
「先生!ここは入試の時の演習場ですが、また市街地演習をするのでしょうか?」
ああ、その全身鎧飯田なのか、動きづらくねぇか?海に投げたら泳げずに沈みそうだ。
「いいや、2歩先に踏み込む!これから行われるのは屋内での対人戦闘訓練だ!!ヴィラン退治は主に屋外で見られるが、合計で言えば、出現率は屋内の方が多い。監禁、軟禁、裏商売。真の賢しいヴィランは闇に潜む。君らにはこれからヴィラン組、ヒーロー組に分かれて二対二の戦闘訓練を行ってもらう」
「21人で一人余るぞ」
「ああ、だからそこは一人で挑戦してもらう、」
「基礎訓練も無しに……?振りな状況を?」
カエルみたいな感じの蛙吹が若干心配そうに呟く。
「その基礎を知る為の訓練なのだよ。ただし、今回はぶっ壊せばオーケーなロボが相手じゃないのがミソだ」
「手加減か…難しいな」
俺もだが、海賊なんで全員手加減というのは無い、教えるも教えないも、実戦あるのみで命がけ、本気で欲しいものを取りに行く、それが海賊だ。
「いいかい、状況設定はヴィラン側がアジトに核兵器を隠してヒーロー側がそれを処理しようとする状況だ!ヒーロー側は制限時間内にヴィランを捕まえるもしくは核兵器の回収をする。逆にヴィラン側は制限時間まで核兵器を守るかヒーローを捕まえる事。チームはA・B組二名ずつの四人一組でチームを組んでもらう」
設定アメリカンだな………まぁ、オールマイト自身、アメリカンヒーローみたいな見た目だからいいのか?
「ちなみに組み分けと対戦相手はクジで決める」
「適当で良いのですか!?」
「落ち着け飯田。プロヒーローは他事務所と急造でチームアップする事も多いし、そういう先を見据えた措置だろ。それに、波は高いほうが燃えるだろ!」
Aチーム 麗日&緑谷
Bチーム 障子&轟
Cチーム 峰田&八百万
Dチーム 飯田&爆豪
Eチーム 青山&芦戸
Fチーム 尾白&葉隠
Gチーム 上鳴&耳郎
Hチーム 蛙吹&常闇
Iチーム 口田&砂藤
Jチーム 切島&瀬呂
そして、映えある一人は俺だった。うん、バランスいいな、
「それでは、一試合目言ってみよう、ヒーローチームA!ヴィランチームD!世渡少年は最後で、後から募集する」
「了解」
俺の番が来るまでは、読者のも知っているだろうということで割愛しよう、
「さて、世渡少年とやってみたい人はいるか?」
「俺がやる、」
「お、爆豪少年はやる気だね、他は?いないなら飯田少年に任せたいが」
「任せてください!」
「うん、それでは、ヒーローチームは世渡くんだ。二人は準備してくれ」
ビルに入っていく飯田と爆豪をみながら作戦を考える。おそらく無茶な戦闘はしないだろうから、よし、
「世渡少年も準備してくれ」
「わかった」
一つ見てて思ったのが、なんで馬鹿正直に入り口から入っていくんだ?
侵入者を拒むなら、方法は一つだろ。
古来より、締め出されたときは二階からと決まっている。つまり、隣のビルから屋上を使って移動して、最上階から侵入しても許されるということだ。
「召喚、戦闘、アン・ボニー&メアリー・リード」
「
「アンは向かいのビルから狙撃、メアリーは俺と一緒に襲撃」
「任されました」
「わかった」
『準備はいいかい?』
「ああ、」
『それではスタートだ!』
Side、オールマイト
さて、個性の内容をを改めて知ったが、ずいぶんとぶっ飛んだ個性だ。まさか、海賊も呼び出せるのか。
しかし、本当に自由だな。最初に入るビルが隣だとは、使うなとは言っていないが、それを選べるだけの柔軟性は目を見張るものがある。だが、何よりも気にするべきは世渡少年が呼び出した二人の女性、二人で片方が銃、片方が剣、見当がつかないな。
「オールマイト、海璃くんが呼び出した二人って」
「わからんな、私も海賊について調べていたが、アルゴノーツだけで精一杯だった。女性で二人組というのが重要だと思うが、」
片方は向かいのビルの屋上で待機、世渡少年と剣を持った少女ともとれる身長の娘は、本来の核が置いてあるビルの屋上にたどり着いた。ここからどうするのか、見ものだね。
Side、海璃
「よっと、」
「便利だね」
「本来は帆を仕舞うためのロープだけどな、比較的軽い俺達なら問題はない、それと、爆発を使う奴は別の階にいるはずだから、突撃したら、窓に引きつけて戦え、」
「アイ、キャプテン」
ロープを屋上の手すりに結び、最上階の窓に合わせる。
そのまま飛び降りて、窓を蹴破ってビルの中に入る。
「略奪開始!目標は
「なっ?!!」
「ずいぶんと驚いてんな、ヴィラン!」
驚いて硬直した飯田に向かってカトラスで斬りかかる、避けられた。流石に早いな。
「晴れときどき、窓からヒーロー、ところに寄り銃弾が入ってくるでしょう」
「何を言って!」
窓の外、向かいのビルでアンがマスケット銃、それも狙撃ができる長銃を構えている、俺の呼ぶ海賊のなかで随一の狙撃手が、お前の首を狙っているぞ。
Side、アン・ボニー
「任されたからには、しっかりやらないとね」
「我が銃弾、我が誇り、我等の名前は
最上階から下、メアリーが戦っている爆発を操る男に標準を合わせて、引き金を引く。真っ直ぐ飛んだ銃弾は、男の小手にぶつかり破壊した。あれば危険だってマスターが言っていたからね。
こんどは、マスターのいる部屋へ、弾を込めもう一度引き金を引く。こんどは兜に当たって動きを止める。私の役目はここまでね、
Side、海璃
下でガラスが割れる音がしたら、こんどは今いる部屋の窓ガラスが割れて飯田の頭、兜に何かが当たる。もちろんアンが撃った銃弾だ。
「意識をなかに向けすぎたな。宝はいただくぜ」
鎧の上から遠慮なくカトラスを振り下ろして気絶させる。そのまま、核に触れる。略奪完了だ。
『ヒーローチームWIN!』