個性、海賊。ヒーロー向きじゃないって?これ以上ない英雄の個性だろ! 作:紡縁永遠
戦闘訓練の翌日、駅から出て歩いていると、校門の前にバカみたいな人だかりが出来ている事に気がついた
「なんだありゃ」
興味本位で見てみると…マスコミだったようだ、なんだマスコミかよ、一体何が…ってそうか、オールマイトが教師やってるんだもんな、そら群がるわ、財宝見つけた海賊かよ。
「ちょっとそこに君!オールマイトについて一言」
「ん〜、堅苦しい生活してそうだな、」
「え?」
「平和の象徴だろ。その責任ってどれだけ重いんだろうな、俺には想像つかないぜ」
「あ、ありがとうございます」
意外な反応をされたが、実際のところオールマイトが雄英に来たのは後継者を探すためだと思う。いくら平和の象徴でも、人間だ、神話の英雄じゃない。不死身でもなければ、老いもする。限界だってあるはずだ。
だから、動ける内に平和の象徴を継ぐ人間を探しているんだろうな。俺は絶対にやりたくない、なぜなら制限が強いからだ。自由な方がやっぱりいい。少なくとも、こういったマスコミには絡まれなくなるはずだ。
「昨日の戦闘訓練お疲れ、Vと成績見させてもらった」
相澤先生から、昨日の戦闘訓練における軽い小言があった後に、寝袋が出てきた。なんだ?また何かあるのか?
「さて、HRの本題だ、急で悪いが今日は君らに....学級委員長を決めてもらう」
「「「「学校っぽいの来たーーーーー!!!!!」」」」
「あ、なるほど、寝るために出したのね」
前回、寝袋から体育着を、出したので警戒していたが、委員長を、決めるのを丸投げして自分は寝るつもりのようだ。自由だなここの人、責任もある程度あるだろうけどこれくらい自由に動けるほうがいいよなやっぱ。
「委員長!!やりたいですソレ俺!!」
「ウチもやりたいス。」
「僕のためにあるヤツ☆」
「リーダー!!やるやるー!!」
一気にテンションが上がるクラスメイトのなかで俺の答えは決まっていた。
「俺はパス」
「え?」
「ん?」
「やらないのか?」
「面倒くさい、それに、堅苦しいのは苦手なんだ。あと、管理職は英雄の管理で十分だ。これ以上増やされると捌けなくなる」
ん?船長が多いから放っておいてもいいじゃないかって?船長だからこそだよ、一人一人の我が強くて、制御できたもんじゃない。まぁくろひー、日本のヲタク文化に染まったおかげである程度制御しやすくなった。それでも海賊をやるときは黒髭エドワード・ティーチとしての風格を見せるので、結局制御に疲れるのだ。
まぁ、そんななか、一人まっすぐと天を貫くように手をあげた人間がいた。
「多を牽引する責任重大な仕事だぞ…!『やりたい者』がやれるものではないだろう!!まずはクラス委員長を誰であるかを見定め!そして周囲からの信頼あってこそ務まる聖務…!民主主義に則り真のリーダーを皆で決めるというのなら…これは投票で決めるべき議案!!!」
「聳え立ってんじゃねーか!!何故発案した!!」
投票を促した飯田の手は真っすぐと伸び、自分が委員長になりたいという欲をありありと表していた。逆にすごい正直なやつだと考えることもできるな。
結果は、緑谷が三票
八百万が二票、
轟と俺、麗日を除いた他が一票で委員長は出久、副委員長は八百万となった。
まぁ、いいんじゃねぇか?
その日のお昼、昼食を食堂で食べていたのだが、いきなり警報がなった。
『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは直ちに屋外に避難してください』
「んあ?襲撃か?」
カルヴァリン砲をすぐに展開できるようにして、カトラスを手にもち、双眼鏡を作り慌てて避難する生徒の隙間から相手が何かを確認する。
「………マスコミじゃねぇか、どうやって侵入した?いや、〈どうやって〉は今重要じゃねぇな、現に出来てんだから。となれば、〈なぜ〉やったのかだ。攻撃は除外、マスコミのことだから〈情報〉が目的、となれば、職員室か、今朝のオールマイトか、」
人の濁流から逃げるために、不本意ながらテーブルの上で熟考する、いざとなれば威嚇射撃も………それはそれで面倒なことになるな、じゃあ何をすれば………
「大丈――――――夫!!皆さん、ただのマスコミです!パニックになるようなことではありません!大丈夫です!!!」
「ん?飯田、投票した甲斐があったな、流石だ、とは言えあいつも一票だったんだよな、やりたかったみたいなのに別の人間に入れたのか?まぁそこは本人の自由か、」
落ち着いた食堂ないで、教師達が鎮圧したマスコミ侵入事件は幕を閉じたことを確認した。