魔法少女リリカルなのはMissing in Ace~高難易度で行くリリカルなのは世界~   作:ちょわわ

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第40話『Recall』

『管理装備規程・第百十一条(回収命令)

 

重大な欠陥により、人命への危険を生じさせるおそれのある装備について、局は、所有の帰属にかかわらず、その回収を命じることができる。』

 

 規程は、そう述べている。

 

 「欠陥」が何であるかまでは、述べていない。

 

 述べていない欄は、読む者のものである。

 

---

 

 審問まで、残り三十時間。

 

 ゼルベロスの会議卓は、書類の山に埋まっていた。

 

「向こうの主張は、三本柱です」

 

 エイミィが、投影図に相手方の申立てを並べた。

 

「一、緊急執行は過剰だった。二、買い手の敵性は取引時点では未確定で、当社は善意の第三者である。三、よって全資産——TB-01を含む——の返還と、毀損分の賠償を求める」

 

「毀損分」

 

「……TB-02の、ことです。『管理局の占有下で滅失した資産』として、請求書が付いてます」

 

 自分の廃棄条項で失われた娘の代金を、請求する。決裁は、例によって、自動だった。

 

「返還されたら、どうなる」

 

 リョウが、低く聞いた。左肩には、まだ医療班の貼った冷却布が残っている。義手の指は二本、オーバ老の工房に預けたままだった。

 

 答えは、誰もが分かっていて、誰も言いたくなかった。エイミィが、目を伏せて、書類の該当行を読んだ。

 

「……原盤としての用途は、転写設備の差押で潰れています。用途のない試作機の、帳簿上の処理は——」

 

「返品された欠陥品は、第八項行きだ」

 

 リョウが、言った。廊下に向かって開いた医務室の扉の、その奥を見ないようにしながら。

 

「あいつは、返品された瞬間に、廃棄される」

 

 医務室の寝台で、金色の目が、開いていた。

 

 誰も気づかなかったが、その目は、声のする方を、ずっと追っていた。

 

「——だから、返さないのよ」

 

 リンディ・ハラオウンが、卓の中央に、一枚の規程を置いた。第百十一条。回収命令。

 

「所有権では、争わない。争えば長引くし、長引けば向こうの土俵よ。だから——所有の帰属にかかわらず、と書いてあるこの条文で、行くわ」

 

「回収命令……製品の、リコールですか」

 

「ええ。TB型式全体を、欠陥危険装備として、局の回収管理下に置く。所有者が誰であろうと、危険な製品は市場から回収される。それが、製品の法律」

 

 フェイトが、静かに聞いた。

 

「……欠陥の、立証は」

 

「第八項よ」

 

 リンディは、オーバ老の鑑定書を掲げた。

 

「外部から干渉すると加速する。停止手段が設計されていない。そしてその挙動は——カタログのどこにも、開示されていない。近づく人間を危険に晒す非開示の機構。これを欠陥と呼ばずに、何と呼ぶの」

 

 あの夜、フェイトの腕を〇・四秒差まで追い詰めた仕掛けが、そのまま、相手の喉元への刃になっていた。

 

「ただし」

 

 リンディは、そこで、湯呑みを置いた。

 

「この道には、通行料があるの」

 

 彼女は、申立書の束を、卓に置いた。

 

「回収命令の申立ては、製品の法律。だから書類の中で、あの子はずっと——『物品』と呼ばれ続ける。私たちの署名で、私たちの手で、そう書いて出すの。……一段目は、それでしか通れない」

 

 沈黙が、卓に落ちた。

 

「二段目は、通ってから。条例第二条——ロストロギア級人員の、捕捉、管理、および保護。……前例なら、あるのよ」

 

 リンディは、少しだけ笑った。

 

「去年、私が作ったわ」

 

---

 

 その夜、フェイトは執務室で、申立書の束と向き合っていた。

 

 品名:TB-01。区分:装備。性質:物品。

 

 三日前、彼女はこの欄を、空欄のまま提出した。空欄は、拒否だった。拒否は、記録に残らない。リンディが黙って受理印を捺してくれたから成立しただけの、届かない抗議だった。

 

 今日は、埋める。

 

 埋めなければ、一段目が通らない。一段目が通らなければ、あの子は返品される。

 

 ペンが、品名の欄に、四文字を書いた。彼女の手は、震えなかった。震える権利は、この書類の役目が終わるまで、預けてある。

 

 署名して、判を捺して——それから彼女は、白紙を一枚、引き寄せた。

 

『意見書

 

本申立てにおいて署名者が用いた「物品」「装備」等の語は、申立ての様式上の要件を満たすためにのみ用いたものである。

 

署名者は、当該――彼女――が、人であることを、ここに付記する。

 

この付記が本件のいかなる手続にも影響しないことは、承知している。影響しない記録にも、残る意味はあると、署名者は信じる。

 

第01ロストロギア事件課 フェイト・T・ハラオウン』

 

 申立書の束に、その一枚を綴じて、彼女は艦長執務室へ持っていった。

 

 リンディは、意見書を二度読んだ。

 

 様式には、勝てない。だが様式は——付記を、拒めない。

 

「……添付書類は、記録の一部よ」

 

 彼女は受理印を捺し、それから、小さく言った。

 

「その一枚、二段目で、弾になるわ」

 

---

 

 管理装備審判所、第三審判廷。

 

 審問は、定刻に開かれた。

 

 審判官は、灰色の髪の、乾いた声の男だった。敵ではない。味方でもない。手続きが人の形をしていたら、こうなるだろうという顔をしていた。

 

「冒頭に、本廷の判断範囲を確認する。——本廷は、当該物品が何であるかを、判断しない。占有と処分の適法性のみを、判断する」

 

 彼女が何者かは、争点ではない。

 

 争点から、除外されている。

 

 相手方の代理人は、仕立てのいい制服の、丁寧な男だった。名乗りは正確で、礼は正しく、そして委任状の署名欄には、例の二文字があった。決裁:自動。この男を雇った人間すら、書類の上には存在しなかった。

 

 前半戦は、押し合いだった。

 

 代理人は緊急執行の過剰を突き、リンディは買い手の資金環の敵性を積み、代理人は善意の第三者を主張し、リンディはTB-02の「毀損」請求書を掲げて静かに問うた——「自社の廃棄条項で失われた資産の代金を、条項を止めようとした側に請求する。この計算式を、御社ではなんと呼ぶのかしら」。

 

 そして、彼女は反転した。

 

「本職は、ここで申立ての性質を切り替えます。——管理装備規程第百十一条に基づく、回収命令の申立て」

 

 廷内の空気が、変わった。

 

「TB型式には、非開示の危険機構が存在します。外部干渉により加速し、停止手段を持たない、自動廃棄手順。証拠一、旧サントレア市の交戦記録。証拠二、第三製造センターの系統記録。証拠三、整備班主任オーバ技師の鑑定書——読み上げます。『停止手段が、どこにも設計されておらんかった。儂の六十年で、いちばん質の悪い設計である』」

 

 傍聴席で、はやてが、小さく頷いた。なのはの隣で、フェイトは、膝の上で手を組んだまま、動かなかった。

 

 勝った、と、なのはは思った。

 

 代理人が、立ち上がった。異議ではなかった。彼は、一枚の書類を、書記官へ差し出した。

 

「審判官。当社は、局の申立てに、一点のみ、事実を補足いたします」

 

 丁寧な声だった。

 

「当社は、本日午前六時付で、TB型式全機に対する——自主回収を、届け出ております」

 

 廷内が、止まった。

 

「欠陥の有無は、争いません。争う必要が、ございません。製造者が自ら回収を行う以上、局の回収命令は——規程第百十二条、補充性の原則により、不要となります」

 

 代理人は、書類の二頁目を開いた。

 

「回収計画書、第四項。『回収品は、製造元において適正に処理する』。……TB-01も、本計画の回収対象です。当社の手で、責任をもって、回収いたします」

 

 責任をもって。

 

 適正に処理する。

 

 その「処理」が何であるかを、この廷の全員が、知っていた。

 

 傍聴席で、なのはの手が、手すりを握った。フェイトの組んだ指が、白くなった。

 

 リンディ・ハラオウンは、書類に目を落としたまま、三秒、動かなかった。

 

 三秒は、この課の単位だった。見て、判じて、撃つ。その三秒で、彼女は、撃つべきものを見つけられなかった。

 

 欠陥を認めて、自ら回収する。製造者として、これ以上正しい振る舞いは、様式の上に存在しない。局が百十一条で握った刃を、相手は、百十二条の鞘に収めてみせたのだ。

 

「……処理の、内容は」

 

 リンディの声は、平静だった。平静の、下の方が、僅かに硬かった。

 

「計画書に、第八項とは、書いていないわね」

 

「処理方法の詳細は、技術上の営業秘密に属します。別紙として、非開示申請を付しております」

 

 審判官が、別紙の封を見た。非開示申請には、規定上の瑕疵がなかった。

 

「……非開示申請は、規定に適う。本廷は、これを認める」

 

 乾いた声だった。敵でも、味方でもない声。

 

「局の申立てについて、本廷は、自主回収計画の相当性を、先に判断する必要がある」

 

 代理人が、軽く一礼した。

 

「相当性の判断のため、ご提案がございます。——回収品の現況を、本廷で検証いただきたい。当該物品が規格通りの状態にあり、当社の回収処理に適することを、お示しします」

 

---

 

 TB-01は、二人の局員に付き添われて、入廷した。

 

 歩き方は、もう教わっていた。医務室で、なのはが手を引いて、三日かけて教えた歩き方だった。金色の目が、傍聴席を——なのはと、フェイトと、小さな銀色の頭を、順番に見つけて、それから、正面へ戻った。

 

 検証官が、規定の質問票を開いた。

 

「応答試験を行う。——型式を述べよ」

 

《Yes, sir.》

 

「現在の機能状態を述べよ」

 

《Yes, sir.》

 

「所属を述べよ」

 

《Yes, sir.》

 

 どの問いにも、同じ音が返った。彼女の声で。了解の語彙しか、積まれていない声で。

 

「審判官」

 

 代理人が、静かに立ち上がった。

 

「応答系が、規格通りであることは、ご覧の通りです。……加えて、当社は、所有者権限による確認応答を、実施したく存じます。製品が、製造者の管理符号に正しく服することの、証明として」

 

「異議があります」

 

 リンディが、立った。

 

「当該者は、現に局の保護下にあります。所有者権限の行使は——」

 

「局の保護は、占有にすぎません。所有者権限の行使は、占有の変更を伴いません」代理人は、丁寧に返した。「確認応答は、読み取りのみです。何も、書き換えません」

 

 審判官は、規定集を三頁、繰った。

 

「……異議を、棄却する。確認応答を、許可する」

 

 代理人が、手元の端末に、符号を打ち込んだ。

 

 廷内の照明が、ほんの僅かに、揺れた気がした。

 

 TB-01の背筋が、伸びた。金色の目の焦点が、傍聴席から外れて、正面の、何もない一点に、据えられた。三日かけて覚えた歩き方の、その三日分が、一瞬で、どこかへ仕舞い込まれたような姿勢だった。

 

 代理人の声が、廷内に、平らに響いた。

 

「管理符号、第一種。——確認せよ。当該物品は、当社の製品である」

 

 問いの形をしていなかった。答えの欄が、一つしかない文だった。

 

 なのはが、傍聴席で、腰を浮かせかけた。フェイトの手が、それを、押さえた。押さえた手が、震えていた。

 

 TB-01の唇が、開いた。

 

《Ye——》

 

 音が、途中で、止まった。

 

 止まったまま、一秒。

 

 二秒。

 

 代理人の指が、端末の上で、もう一度、符号を打った。

 

「……管理符号、第一種。確認せよ」

 

 三秒。

 

 金色の目の焦点が、正面の一点から、ずれた。

 

 ずれて、傍聴席へ——なのはと、フェイトと、小さな銀色の頭へ——一度、戻った。

 

 それから、審判官の方へ。

 

《……質問。》

 

 廷内が、止まった。

 

 検証官の手が、質問票の上で止まった。代理人の顔から、丁寧さが一枚、剥がれた。議事録係の指が、宙で固まった。

 

 装備は、質問をしない。

 

 了解の語彙のどこにも、その二文字は、入っていない。管理符号の命令に、返答として許される欄は、一つしかなかった。その一つを、彼女は、埋めなかった。

 

 審判官だけが、動いた。乾いた声のまま、手続きの人の形のまま、彼は規則の中から、使える一行を探し出した。

 

「……発言を、許可する」

 

 金色の目が、まっすぐに、審判官を見た。

 

 それから、彼女は、三日間の廊下と医務室で拾い集めた言葉を、一つずつ、順番に、並べた。

 

「私は——返品、ですか」

 

 誰も、答えなかった。

 

 答えられる者が、いなかった。この廷は、彼女が何であるかを判断しない場所だった。何であるかを、争点から除外した場所だった。その除外された問いを、除外された本人が、製品の言葉の形にして——返品——正面から、廷の真ん中に置いたのだった。

 

 議事録係が、審判官を見た。

 

 物品の音声出力は、発言として記録されるのか。様式に、該当欄はあるのか。

 

 審判官は、三秒、黙った。

 

 それから、言った。

 

「——記録に、残せ」

 

 指が、動いた。

 

 記録された瞬間、様式が、彼女を綴じた。発言者として。問いを持つ者として。返答を待つ者として。

 

 物品は、発言をしない。

 

 発言したものは——もう、物品の欄には、収まらない。

 

---

 

「審判官」

 

 リンディ・ハラオウンが、立っていた。

 

 三秒前と、同じ平静な声だった。ただ、今度は、下の方まで、平らだった。

 

「相手方の回収計画書を、もう一度、開いていただけますか。——別紙三。回収対象品の、仕様欄を」

 

 書記官が、頁を繰った。審判官が、読み上げた。

 

「『回収対象:TB型式。応答系仕様:了解語彙のみ。情緒応答:抑制。管理符号への服従:完全』」

 

「ありがとうございます」

 

 リンディは、一礼した。

 

「本廷は、たった今、記録しました。当該の回収対象が、管理符号の命令を拒み、了解語彙にない語を発し、問いを発したことを。——これは、本職の主張ではありません。本廷の、議事録です」

 

 代理人が、口を開きかけた。リンディは、その一拍前に、続けた。

 

「計画書は、了解語彙しか持たない物を、回収して処理すると書いています。本廷の前にいるのは、計画書の記載と異なる物です。記載と異なる物を、記載に基づいて処理する計画を——」

 

 彼女は、少しだけ、首を傾げた。

 

「御社では、相当な計画と、呼ぶのかしら」

 

 代理人は、答えなかった。答えの欄が、彼の依頼人の書類の、どこにもなかった。

 

「加えて、もう一点」

 

 リンディは、自分の側の書証の束から、一枚を抜いた。

 

「その処理方法は、非開示だそうですね。——非開示の危険機構が欠陥だと申し立てている事案で、欠陥品の回収処理の方法が、また非開示。……欠陥で欠陥を回収する計画書に、安全を証明する資格があるとは、本職には思えません」

 

 審判官は、長いこと書類を繰り、それから、乾いた声で言った。

 

「——自主回収計画の相当性を、認めない」

 

---

 

 主文の言い渡しは、簡潔だった。

 

「TB型式の全資産に対し、規程第百十一条に基づく回収命令を発する。回収管理者、時空管理局。所有権その他の争いは、本命令の執行を妨げない。——返還請求は、理由がない」

 

 閉廷後、代理人は、荷物をまとめながら、リンディに一礼した。

 

「……見事でした。依頼人に、報告書を送ります」

 

 それから彼は、ほんの少しだけ、疲れた顔をした。

 

「宛先は——無人ですが」

 

 仕立てのいい背中が、扉の向こうに消えた。

 

 リンディは、その扉を見送ってから、ようやく、椅子に腰を落とした。

 

「……課長」

 

 エイミィが、小声で言った。

 

「あの三秒、正直、終わったと思いました」

 

「私もよ」

 

 リンディは、手の中の、汗で少し波打った書証を、伸ばした。

 

「撃つ弾が、なかったの。……あの子が、自分で、作ってくれたわ」

 

---

 

 その日の夜、リンディ・ハラオウンは、艦長執務室の卓に、三枚の書類を並べた。

 

 一枚目。フェイトの意見書。彼女が人であると、身内が最初に書面で述べた記録。

 

 二枚目。審問議事録の写し。彼女が命令を拒み、問いを発したと、様式が認めた記録。

 

 三枚目。第三製造センターの系統記録。命令にない送信——姉が妹へ、自分の全てを遺したと、機械が残した記録。

 

「……揃ったわ」

 

 彼女は、四枚目の様式を引き出した。

 

『条例第二条適用申請書——ロストロギア級人員の、捕捉、管理、および保護』

 

 人員、の二文字を、彼女はペンでなぞった。一年あまり前、幕僚たちの前で、同じ二文字に全てを賭けた夜のことを、思い出しながら。

 

 回収(リコール)という言葉には、もう一つ、意味がある。

 

 ——思い出すこと。

 

 局は製品を回収し、そして書類は一枚ずつ、彼女が人であることを、思い出し始めていた。

 

 申請書の末尾に決裁印を捺し、リンディは、もう一件の決裁書を隣に置いた。回収命令の付随処分——押収した技術データ及び設計記録の、完全焼却許可。危険機構の設計図を安全に保管できる者は、どこにもいない、という理由で。

 

 焼却の執行者の欄は、まだ、空欄だった。

 

 誰が押すべきかは、決まっている気がした。

 

---

 

 ゼルベロスの医務室に、報告は、なのはが行った。

 

 難しい言葉は、全部、艦長室に置いてきた。彼女は寝台の脇に座り、金色の目をまっすぐに見て、三行で言った。

 

「あなたは、返品されません」

 

「ここにいることが、決まりました」

 

「——おかえり、って意味だよ」

 

 金色の目が、三秒、なのはを見た。

 

《Yes, sir.》

 

 いつもの音だった。ただ、今日のそれは、ほんの少しだけ——本当に、ほんの少しだけ——柔らかく聞こえた気がして、なのはは、笑った。

 

 廊下で聞いていたリョウは、頭を掻いた。銀色の方の手で掻いて、指の足りない手で掻いて、また皮膚を赤くした。

 

「……返品なんて言葉、教えちまったのは、俺だな」

 

「ううん」

 

 なのはが、出てきて、首を振った。

 

「あの言葉があったから、あの子は、聞けたんだよ」

 

 リョウの言葉が、また、引き金になった。

 

 今度は——正しい方の。

 

---

 

『審問議事録・第三審判廷(抄)

 

発言者:当該物品

    ~~~~~~~~

発言者:未登録人員・一名(氏名未定)

 

(記録係註:上記訂正は、審判官の指示による)』

 

 議事録は、そう述べている。

 

 訂正の線は、手書きである。

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