蒼い青春の都市にオリキャラ共が仮面ライダーになるだけ   作:梅雨空 蒼穹

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プロローグ

「ハァッ……ハァッ……ハァッ……!」

 

ビル群によって出来た裏路地を全力疾走している俺こと古来(こらい) ミア。

こんな事になってるのは、数分ぐらい前に遡る。

 


 

「……ぅぐ、身体いてぇ」

目を覚ますと身体の痛みによって俺の意識は完全に起き上がった。

それにしても何だか肌寒く感じる。

夏だからって扇風機を強で稼働させながら近くに置いていたからか?

そしてやけに今日は環境音がダイレクトに伝わってくる。

窓開けっ放しにでもしてたか?

とりあえず身体を起こす為に敷布団に手をつ……こうとしたが、手のひらから感じるのは冷たい感触とコンクリートの様な固さだった。

あれ、俺まだ夢でも見てんのかな。

だって俺は寝る前に柔らかい(最近ちょっと硬くなってきた)敷布団の上に寝転がって、扇風機の風を浴びながら寝た筈だ。

ここはアレだ、テンプレの如くほっぺでもつねよう。

手を頬へと伸ばし、指で強く摘む。

……うん、痛いわ。

まじ?コレ夢じゃねぇの?夢女子がお願いする夢絵ぐらいありえんこと起こってるけど。

……1回考えるのやめて周りでも見るか。

俺は立ち上がり、寝ていた狭い路地から陽の差す方へと進んでいく。

路地を抜けると、大通りに出たようで、4車線の大きい道路に沢山の車が通り抜けていく。

道路の左右には歩道を挟んで、首をかなり上まで上げないと先が見えない程の大きなビルが郡をなしている。

……え、俺寝てる間にこんな大都会まで来たの?

これ俺の身に何が起きたバァンン「ヴェ!?」

遠くからバックファイヤーの様な破裂音が響き渡る。

びっくりしたぁ……てか変な声出したゃったわ、恥ずかし。

てか、何なんだあの破裂おババァンン「ミ゚!」

何なんだよぉ!?滅茶苦茶吹かしてる奴でも居んのかぁ!?

先程からなる破裂音は収まりを知らず、更には段々と数が増え、激化している事が分かるだろう。

バックファイヤー……とかじゃないなこれ、一体何が起こってるんだ?

 

「なぁそこのアンタ」

「えっアッハイ何でしょうk……」

 

声を掛けられ、後ろへと振り向けば、そこには金髪にロングスカートを履いた制服姿の女子。

いわゆるスケバンとやらだった。

ひぇ、めっちゃヤンキーな人に声掛けられてもぉたんやけど。

 

「今アタシさぁ、どうしてもお金が欲しくてさぁ」

「は、はぁ」

「ちょーっと、金貸してくんねぇかなって」

「お、お金ですか……えっとー……あはは」

 

少年少女、そして大人達よ、理不尽にはどう対抗すればいいと思う?

俺はね……

 

「逃げるが勝ち!」

「あっ待てコラ!!」

「ハッハー!100m走9秒62の俺の足の速さに着いてこれるかダァンン……あぇ?」

 

顔のすぐ横を、何かが目にも止まらぬ早さで抜けていく。

後ろを見れば、先程のスケバンが無骨な鉄の塊、銃を向けて発砲した事が分かる。

 

「銃?!なんで銃を持ってんだよ!銃刀法違反だろ!」

「じゅうとうほ……何だか訳わかんねぇこと言ってんじゃねぇぞ!」

「なにここ銃が普通に使えるくらいディストピアなの!?」

 

後ろから飛んでくる凶弾を避けながら、近くにあった廃墟の中へと隠れ込む。

だが、スケバンは逃してはくれないようで、廃墟の奥へと追い詰められてしまった。

クッソ、どこの扉も中途半端に劣化してるせいで開かなかった。

 

「面倒かけさせやがって……それなりに痛い目に合ってもらうぜ」

 

銃口が向けられ、引き金には指が添えられている。

マジか……俺、ここで終わりなのか。

終わりを感じ、目を瞑った時、クラクションの様な音が鳴り響く。

 

「おわっ!?」

 

スケバンの前を白い何かが駆けていく。

それと同時に暗い緑色の筒が落とされると、それから煙が勢いよく広がる。

何だ?クラクションみたいな……てから何か聞いた事あるような。

目を開ければ、目の前にはバイクを模した白い小さなアイテムと、青と銀を基調とし、赤のラインが入ったドライバー。

 

「マッハドライバー炎にマッハのシグナルバイク!」

 

これがあるって事はそういう事ね。

 

「頭じゃなくて心で理解した、戦えってね」

 

マッハドライバーを腰に当てると、ベルトが出現し、身体に巻かれる。

そのままシグナルランディングパネルを開け、シグナルバイクを装填する。

 

SIGNAL BIKE!

 

ドライバーからファンファーレの様な曲が流れ出す。

シグナルライディングパネルに手を掛ける。

 

「変身!」

 

RIDER!MACH!

 

ライディングパネルを閉じると同時に音声が鳴り響き、身体が光の粒子に包まれる。

光が落ち着くと、白いボディに走る赤いライン、ヘルメットの下にある青い目が特徴的な姿へと変わる。

 

「……凄い!本当になれた!」

「ケホッ、やっと煙幕が晴れ……だ、誰だテメェ!?」

「え……あー」

 

小さく咳払いをし、ポーズをとる。

 

「仮面ライダーマッハ、そして君には眠ってもらうよ」

「ふざけた見た目しやがって、舐めてんじゃねぇぞ!」

 

スケバンが銃を乱射するが、マッハに変身したミアは、AIの助けと元の運動性能により、軽やかに弾丸を避けていく。

 

「な、クソ、どこに消えやがった!」

「後ろががら空き」

「なっ!」

 

無防備な首に音もなく、手刀を入れる。

衝撃によって、スケバンはそのまま気絶してしまうだろう。

ライディングパネルを開け、シグナルバイクを取り出し、ライディングパネルを閉じる。

 

オツカーレ!

 

身体が再度光の粒子に包まれ、光が収まると変身前のミアに戻っていた。

 

「さて……ここは一体何なんだ?」

 

ミアはまだ、物語の序章に巻き込まれたばかりだ。

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